あなたの人生の科学 下 結婚・仕事・旅立ち (ハヤカワ文庫NF)
- 早川書房 (2015年11月6日発売)
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感想 : 33件
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784150504502
作品紹介・あらすじ
大人気コラムニストが最新科学を駆使し、私たちが採る選択の隠れた意味を物語風に描く
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
選択の背後に潜む心理や社会的要因を探る本書は、脳科学や心理学、社会学などの学術成果を物語形式でわかりやすく伝えています。主人公エリカの人生を通じて、無意識の重要性や人間関係の深さが描かれ、特に老後の生...
感想・レビュー・書評
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この本は、脳科学、心理学、社会学、認知科学など幅広い学術成果を小説という形で、わかりやすく教えてくれています。
とても深い考察で、あっという間に読み終えました!
ぜひぜひ読んでみて下さい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公の人生を描く物語も終盤からやがて終わりを迎える。
老境をまだ迎えていない自分にも考えさせる内容だった。
社会的に成功したエリカが芸術やスローな事業の経営に進んでいくのは一つのロールモデルかもしれない。
それは老人が有り余る財力を背景に旺盛なバイタリティで突き進むマッチョな価値観のカウンターとしてのありかあたなんだろうが、自分としてはエリカの晩年の方がより魅力的に感じられる。
芸術では、世界中の人にフラクタルを好む傾向が共通して認められるという。
私見だが、これは個人と「人類」や「神」的な物とのつながりを、それこそ無意識に感じているからではないかと思う。なんかそういう大きな物との関わりとか、「それ」と相似形をなす自分に幸福を見いだしたりするんじゃなかろうか。
上下巻の本書に貫かれているテーマは無意識は人間の中核であるということだが、今際の際でハロルドが感じたのも伴侶との魂の交流、つながりだった。
自分がどんな老人になるか分からないが、一つの良い人生の見本だったと思った。 -
100
わからない恐怖に耐える。断片的な状況だけで説明して、わかった気になってしまう。アンカリング、可用性の誤謬。ステレオタイプに当てはめる。帰属の誤謬
自分は特に曖昧さに耐えられない弱さがある。最近はその曖昧さが大切なんだとやっと思えるようになってきた。あの濱口さんの記事も大きいなきっと。でもそれだけじゃなく、日常的な降り積もりから
いつもと同じだと思わない、状況が変わったら知ってる人も知らない人だと思う
わからないことに耐えて、何ヶ月何年の場合もある、それが無意識のひらめきとなる。
150
従業員思考をしない
167
理性による判断には時間がかかる。わたしは社会的な無意識があまり育ってないのかもしれない。だから一つ一つゆっくり考えて、理性で考えないとわからなくなってしまう。そして理性で考えたってわからないことだらけで、怖くなってしまうのかも
道徳心。生まれつきに持っている。反射で良いこと悪いことがわかる。矯正されるか、生まれつきの障害でそれが狂うことがあるだけ
171
無意識の世界は多数の衝動が支配権を巡って戦う競争場。同じ状況でも、同じ衝動が勝つとは限らない
いつも道徳的に行動するわけじゃない。他人から道徳的に思われたい、自分は道徳的だと思えれば良い。(心当たりありまくりマン) -
下巻では、登場人物達が成熟し、社会的地位の向上、精神的苦難とその克服、死、といったテーマが扱われています。政治信条や世界観についてもかなりの部分が費やされています。やはり、作者はジャーナリストなんだな、と思いました。
作中で引用されている、ブルース・ウェクスラーの「人間は、人生の前半のほとんどを、現実世界の脳内モデルの構築に費やし、残りの後半生のほとんどをそのモデルに調和するように現実世界の方を調整することに費やす」という言葉に、はっ、と気づかされる思いがしました。
フランスの合理主義、理性第一主義に対して、ヒュームに代表されるイギリス啓蒙主義が人間を社会的動物ととらえ、情念や無意識の果たす役割の大きさに注目していた点。近年の研究で、動物には脳内にミラーニューロンがあり、他社と協調する志向を元来兼ね備えていることが、道徳やモラルの源泉であることなど、興味深く読みました。
個人的には、作中の架空の登場人物、ハロルドが直面する中年の危機とでも言うのでしょうか。自分が人生の後半に差し掛かり、大きな苦悩に直面する描写にはとても共感しました。自分の失敗を直視すること、負の感情に正面から向き合うこと。自分にも必要なプロセスなのだ、と思いました。 -
"本人が意識するしないにかかわらず、無意識が様々な影響を与え選択された行動をとっている。なんてことが信じられるだろうか?本書を読むと信じることができる。
二人の人物の物語から、人間の人間たるゆえん、心のありよう、さまよう様などが浮き彫りにされる。
著者の他の作品も読みたくなった。
本書は何度も繰り返し読むに値するまさに人生の伴侶であり、ノンフィクションの傑作のひとつだ。" -
下巻、あっという間に読み終わりました。
僕らは「確固たる自分の存在」をイメージするけれど「精神面における確固たる自分の存在」などない、と理解できる。そして、自己は無意識によって確立しているのかもしれないことにも気付かされた。
「自分とは何か」という哲学的な問いに対する科学からの回答になっていると感じました。
おもしろかった~。
物語の随所に登場する膨大な科学の知識の中に少し難しい部分もあるけれど、敷石の上をトントンと歩くがごとく読み進めることができたので、これも面白さの一員。訳者にも感謝です。 -
上の方が面白かった。でも示唆はやはり多かったな。定期的に読み返したいと思える。
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p.2016/1/8
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ハロルドとエリカという夫婦の「生まれ~出会い~結婚~死」を通じ、人間に対する考察を行なっている。哲学、心理学、行動経済学、脳科学、行動科学など広範な分野をカバーしているが、ジャーナリストが書いたものだけあって、とても分りやすい。「人間」について、幅広く知りたい方にお薦め。これをコンパクトにまとめた続編的なものとして、「あなたの人生の意味」というものもあるが、どちらも著者の豊富な知識には圧倒される。知的刺激を大いにかきたてる一冊。
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上巻と同様に、ハロルドとエリカの人生の展開に合わせて、社会心理学や経済心理学などをベースに、我々が直面する様々な認知的な感情を掘り下げて説明してくれる。
社会のそれぞれのシーンをうまく題材にしているのはいいが、ホワイトハウス入りしてからの政治(大統領選)についての話は2党制度のアメリカと日本は大きく状況が違うので、ここは長いだけに少し話がダレてしまった。
今まで社会心理学や経済心理学、大脳科学の本を読んだが、何よりストーリー仕立てにすることでずっと身近になるし、それが人生の各フェイズに起きうることをテーマに描いているだけに、感情移入するだけでなく色々納得できることも多く楽しく読めた。
多くの人に読んでもらいたい一冊。 -
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請求記号 145.1/B 76
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上巻の方が面白かった。
けどそれもそうで、本にも書かれているように
「人生の前半は世界をみるモデルを作るフェーズ、後半はモデルに合わせて現実世界を合わせていくフェーズ」だから何だろうな。人間性を形づくるのは10代まで。長く見積もっても20代。(結構もう終盤じゃん…)
後半の中では社会保障に関する考え方で「社会の健全性は個人の選択肢の幅ではなく、その社会を構成する人間どうしの関係が健全かどうかで決まる」という切り口が面白かった。
選択肢を明示すること自体はできるようになってきたこのご時世、自由に選べること自体が良いことなのか?に対する一つの答えとして、参考になった。 -
『あなたの人生の科学』涙を零しながら読んだ。その感情の揺らぎは↑noteにしたためた通り。誕生、成長、進学、家族、結婚、セックス、社会、老い、死。一度目の人生に待ち受ける、あらゆる事柄は脳科学、発達心理学的にどう整理されるか。ある夫婦の一生から考察。
https://note.mu/ryh/n/nc64dbf2ba38f
ヘンリー・デイヴィッド・ソローは「私たちが耳に入れ、理解するのは、すでに半分知っている話だけである」と言っている。p80 -
心理学(脳科学?)的に人生の様々な局面を解説する本、という説明は上巻にふさわしいか。
下巻は社会科学の面も出てきている。面白いけど、いかにも東海岸の民主党支持者が書いた風。
「1970年代には、経済面だけを見るかぎり、大学に行く価値はほとんどなかったという意見もある。大学卒業者とそうでない人の間で、収入レベルに大きな差はなかったということだ。しかし、1980年代初めから差が開き始め…」Ron Haskins&Isabel Sawhill,Creating an Opportunity Society
本題ではないが面白かったのは、M&Aで拡大してきたイケイケ企業の採用面接官のキャラ。
「弊社は、世界でも最も知性の高い人材を抱えた会社ですよ。ここに来て毎日働くことは大変な喜びです。まさに『ベスト&ブライテスト』の世界ですね」…『ベスト&ブライテスト』のことはエリカも知っていた。しかし、ベトナム戦争について書いた本であるということを、この人はわかっていないのではないかとエリカは思った。」
ハルバースタムのアメリカ社会での一般的な受け入れられ方がうかがえて興味深かった。 -
サイエンス
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読了
段々とつまらなくなっていく
選挙のあたりは読み飛ばした
こいつらの人生が社会的にも成功し過ぎでちょっと冷める
選挙の話をウダウダ書くぐらいだったら、書ききれてない大事なことがもっとありそうなのに -
★科学道100 / 導かれたルール
【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11730102 -
男女は異性のどこに惹かれるのか? IQが高いと年収も高い? 遺伝子と環境、性格を決めるのは? 下巻では、ハロルドとエリカが出会い結婚してから、最期を迎えるまでを描きながら、人間に関する科学的・心理的知見を紹介する。
13章 他者との調和―二人の間の境界
14章 合理主義の限界―世の中は感情で動く
15章 科学と知恵―「メティス」という境地
16章 反乱―組織の改革
17章 すれ違い―恋愛から友愛へ
18章 道徳心―無意識の教育
19章 リーダー―選挙の心理学
20章 真の「社会」主義―階層の流動化
21章 新たな学び―過去との対話
22章 人生の意味―最期の時 -
文庫の上巻にあたる人生の前半のほうが、
読んでいておもしろかった、と感じた。
が、これは当然のようにおもえる。
誰だって小さい頃から若い頃のほうが、
大人になってからより楽しい思い出がたくさんあることが多いのだから。
下巻にあたる人生の後半から死に至るまで、
若い頃とは質の違う人生をおくる二人の物語も魅力的だった。
下巻は15章<科学と知恵 メティスという境地>がよい。
「ひとはパターンを知ることを望む、
なぜならパターンがわかれば恐怖から逃れるられるからで、
これら恐怖に耐える態度を認識論的謙虚と呼ぶ」とのこと。
これは不確実や未解決のものをそのまま受容できる能力であり、
この謙虚さは消極的ではあるが、
いらだって論理的・合理的解釈を無理に当てはめて終わらせる態度を否定する。
なるほど。 -
<目次>
第13章 他者との調和
第14章 合理主義の限界
第15章 科学と知慧
第16章 反乱
第17章 すれ違い
第18章 道徳心
第19章 リーダー
第20章 真の「社会」主義
第21章 新たな学び
第22章 人生の意味
<内容>
人生のあらゆる部分と関係のある、様々な科学を紹介しつつ、メインは認知科学、特に無意識の問題。小説のスタイルをとりつつ、最先端の学説をわかりやすく紹介しているのがミソ。
デイヴィッド・ブルックスの作品
