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本 ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784150504540
作品紹介・あらすじ
最新の心理学と神経科学が名探偵の頭脳の働きを徹底解明。あなたもホームズになれる!
感想・レビュー・書評
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2025年4月1日読了。シャーロック・ホームズの推理術について、「マインドフルネス」の観点で解説を試みる本。ファスト&スローな2システムを直感的・物語的・視野の狭い「ワトソンシステム」と俯瞰的で注意深く観察眼の鋭い「ホームズシステム」として分類し、前者がいかに人間の本能に根差しており、後者を活用するためには日ごろの鍛錬と雑音を排した「完全な集中」を行う必要がある、という議論は、数々の心理学実験の実例やホームズが取り組んだ事件エピソードと合わせて非常に読みごたえがあった。著者コナン・ドイルが解決した現実の事件とともに、有名な「妖精写真にだまされた」事件についても説明が加えられているのが非常に興味深い。マインドフルなホームズ脳であっても、問題の範囲設定や前提が誤っていると誤った解決を導きうる、ということか。
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シャーロキアンとして大満足!ホームズを切り口に心理学や脳科学の知見を学べた。アクティブラーニングや、ワークショップでの学びを考えるにもヒントになる。
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思考に必要なことをシャーロックホームズの話に関連して紹介されているからわかりやすかった
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シャーロック・ホームズの物語にでてくるエピソードを例に、脳科学や行動心理学の研究に基づいて物事を注意深く観察し、正しい推理を導く思考法〈マインドフルネス〉を実践するための一冊。
こういう本だと思ってなかった。ホームズの読解としてはシービオク夫妻の『シャーロック・ホームズの記号論』とも共通するところはあるんだけど、本書の主題はホームズ論ではなく〈マインドフルネス〉という技術の高め方。
小説内のエピソードとリンクする心理学の実験をたくさん紹介してくれるのは面白かったけど、自己啓発的な内容なので求めていたものとは違った。普通の人間がまず全体像を見、無理やり整合性をつけてストーリーを作り上げてしまうのに対し、ホームズはまず具体に注目する、という指摘は先日読んだ『嗅ぐ文学、動く言葉、感じる読書』で学んだ自閉症者の世界の捉え方にとても近く、ホームズをニューロダイバーシティ的に読み換えるのも面白そうだなと思った。 -
心理学や脳科学などの科学的な成果からどういう心構えでいればいいか。マインドセットの話。理想の賢人ホームズと凡人ワトソンというのを使って述べている。ただ、ホームズの凄さは事件の全貌をコナン・ドイルは知っていてホームズとワトソンを書き分けている。杉下右京などもそう。この作者にしてもあくまでも架空の人物の活躍なので後付ととるかそれに託したと思うかで印象は違うかも。多少専門的な概念が出てくるけど大体、参照している論文などは同じなのでなんとなく知っている感じではあるかな。『パスカヴィル家の犬』読んでから読んだので関係性や雰囲気を理解しつつ読めた。ホームズに託すことがどこまで具体的なことかどうかはわからないけど、架空の実例としてなるほどという感じ。客観性の確保、偏見、自動化への抵抗など繰り返しホームズに託して述べられるのでなるほど感はコンパクトに書かれた本よりもあるかな。
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2020/3/9読了
原題は”MASTERMIND”. ホームズが活躍した19世紀末に<マインドフルネス>なんて概念はなく、当然の事ながら、ドイルはキャラクター創作過程で、意識して当て嵌める事は出来なかった筈なのだが、今日『原典』を<マインドフルネス>の観点で読むと当て嵌まってしまうのは、なんか不思議だ。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/765427 -
ワトソン・システムとホームズ・システムという命名が秀逸な、マインドフルや論理的思考について解説した本。ホームズの事件のエピソードがちょいちょい出てくるので、飽きずに読めた。
思い込みに陥らず、情報を集められるだけ集め、全ての可能性を吟味し、科学的・論理的に判断していく。簡単そうだけど、これがなかなか、なんだろうなあ -
ワトソンとホームズの考え方の違いをさまざまな事件の二人のやりとりを使って、分析している。
架空の人物を分析しても意味がないと思うが、さまざまななエビデンスの紹介もあるのでまあいいか。
コナン・ドイルの妖精事件が面白い。
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分かりづらい。
学ぶことがいつまでもできること、
意識次第というこたがしれて良かった。
マリア・コニコヴァの作品





