シャーロック・ホームズの思考術 (ハヤカワ文庫 NF 454)

  • 早川書房
3.66
  • (16)
  • (22)
  • (18)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 598
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150504540

作品紹介・あらすじ

最新の心理学と神経科学が名探偵の頭脳の働きを徹底解明。あなたもホームズになれる!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シャーロキアンとして大満足!ホームズを切り口に心理学や脳科学の知見を学べた。アクティブラーニングや、ワークショップでの学びを考えるにもヒントになる。

  • 思考に必要なことをシャーロックホームズの話に関連して紹介されているからわかりやすかった

  • シャーロック・ホームズの物語にでてくるエピソードを例に、脳科学や行動心理学の研究に基づいて物事を注意深く観察し、正しい推理を導く思考法〈マインドフルネス〉を実践するための一冊。


    こういう本だと思ってなかった。ホームズの読解としてはシービオク夫妻の『シャーロック・ホームズの記号論』とも共通するところはあるんだけど、本書の主題はホームズ論ではなく〈マインドフルネス〉という技術の高め方。
    小説内のエピソードとリンクする心理学の実験をたくさん紹介してくれるのは面白かったけど、自己啓発的な内容なので求めていたものとは違った。普通の人間がまず全体像を見、無理やり整合性をつけてストーリーを作り上げてしまうのに対し、ホームズはまず具体に注目する、という指摘は先日読んだ『嗅ぐ文学、動く言葉、感じる読書』で学んだ自閉症者の世界の捉え方にとても近く、ホームズをニューロダイバーシティ的に読み換えるのも面白そうだなと思った。

  • 心理学や脳科学などの科学的な成果からどういう心構えでいればいいか。マインドセットの話。理想の賢人ホームズと凡人ワトソンというのを使って述べている。ただ、ホームズの凄さは事件の全貌をコナン・ドイルは知っていてホームズとワトソンを書き分けている。杉下右京などもそう。この作者にしてもあくまでも架空の人物の活躍なので後付ととるかそれに託したと思うかで印象は違うかも。多少専門的な概念が出てくるけど大体、参照している論文などは同じなのでなんとなく知っている感じではあるかな。『パスカヴィル家の犬』読んでから読んだので関係性や雰囲気を理解しつつ読めた。ホームズに託すことがどこまで具体的なことかどうかはわからないけど、架空の実例としてなるほどという感じ。客観性の確保、偏見、自動化への抵抗など繰り返しホームズに託して述べられるのでなるほど感はコンパクトに書かれた本よりもあるかな。

  • 2020/3/9読了
    原題は”MASTERMIND”. ホームズが活躍した19世紀末に<マインドフルネス>なんて概念はなく、当然の事ながら、ドイルはキャラクター創作過程で、意識して当て嵌める事は出来なかった筈なのだが、今日『原典』を<マインドフルネス>の観点で読むと当て嵌まってしまうのは、なんか不思議だ。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/765427

  • ワトソン・システムとホームズ・システムという命名が秀逸な、マインドフルや論理的思考について解説した本。ホームズの事件のエピソードがちょいちょい出てくるので、飽きずに読めた。
    思い込みに陥らず、情報を集められるだけ集め、全ての可能性を吟味し、科学的・論理的に判断していく。簡単そうだけど、これがなかなか、なんだろうなあ

  • ワトソンとホームズの考え方の違いをさまざまな事件の二人のやりとりを使って、分析している。
    架空の人物を分析しても意味がないと思うが、さまざまななエビデンスの紹介もあるのでまあいいか。
    コナン・ドイルの妖精事件が面白い。

  • 分かりづらい。

    学ぶことがいつまでもできること、
    意識次第というこたがしれて良かった。

  • "小説の中に登場する名探偵をあたかも実在の人物と見立て、名探偵の頭の中を覗き込み名探偵の如く思考するとはいかなることかをシャーロック・ホームズをこよなく愛する筆者が解明している。
    参考文献が掲載されているので、もっと深く考察したい人にもやさしい。

    文献を列挙しておく

    マインドフルネスについて
    ・心の「とらわれ」にサヨナラする心理学
    ・ハーバード大学教授が語る「老い」に負けない生き方
    ・人間の本性を考える 心は「空白の石版」か 上・中・下
    ・心の仕組み 上・下

    科学的思考法を身につける
    ・コナン・ドイル書簡集
    ・心理学の根本問題
    ・科学革命の構造 トマス・クーン
    ・才能を開花させる子供たち

    脳という屋根裏部屋を知る
    ・なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか 記憶と脳の7つの謎

    脳という屋根裏部屋にしまう
    ・錯覚の科学
    ・ファスト&スロー

    脳という屋根裏部屋の探求
    ・フロー体験 喜びの現象学

    脳という屋根裏部屋を操縦する
    ・自分を知り、自分を変える 適応的無意識の心理学
    ・意識は傍観者である 脳の知られざる営み
    ・目撃証言

    脳という屋根裏部屋をメンテナンスする
    ・習慣の力 チャールズ・デュヒッグ
    ・しまった! 失敗の心理を科学する
    ・なぜあの人はあやまちを認めないのか 言い訳と自己正当化の心理学"

全27件中 1 - 10件を表示

マリア・コニコヴァの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×