フィルターバブル (ハヤカワ文庫NF)

  • 早川書房 (2016年3月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784150504595

作品紹介・あらすじ

ネットのフィルター機能がいかに表示する情報を歪め、私たちを孤立させているかを暴く

感想・レビュー・書評

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  • インターネット社会はとても便利なものですが、それと引き換えに我々が『彼ら』に売り渡しているものは…。極端な『パーソナライズ化』が利益をもたらすのか?それとも…というのは、神のみぞ知るというところです。




    かつて、自由な場所といわれていたインターネットの世界もそれは昔の話。いまやアルゴリズムの急速な進化により、われわれに提供される情報はよりパーソナライズ化されている。

    たとえば、僕の見ているグーグルのある言葉に関する検索結果とあなたの見ている結果が違っていたり、Facebookに流れるニュースフィードは俗に「エッジランク」と呼ばれるアルゴリズムで、運営者側が
    「あなたと親しい方はこの方ですか?」
    という風に投げかけられた情報を見ていたり、Amazonでは購入したりクリックした商品を元にあなたにお勧めのものを表示してくる…。いまやこういう時代になったのかと読んでいて複雑なものを覚えてしまいました。

    かねてから、ネットの世界で「無料」というものに対して対価として払っているのはわれわれの個人情報であるという話はちらほらと聞いておりましたが、いわゆる「メジャー級」に知名度がある会社ではありませんが、アクシオムなどの個人情報を取り扱う会社が目立ちはしないもののこれで莫大な利益を挙げているということも本書から知ることができました。

    ネット社会がこのような傾向になっていくのは「ギークス」と呼ばれる開発者たちの思考回路がたとえば、世界が自分の思惑とは別の方向に進みかけているときでも
    「自分が間違っているのかもしれない。」
    とは考えずに
    「世界が間違った方向に進んでいる。」
    と捉える傾向がある、という記述も
    「あぁ、なるほど。彼らはそういう風にして『世界』をみているのか。」
    という意味ではいい悪いは別としてとても参考になるものでありました。

    『フィルターバブル』の問題は今後もわれわれに付きまとってくるとは思いますが、それに対してどのような態度で臨んでいくのか?そのヒントとして本書はとても読み応えのあるものでございました。

    ※追記
    本書は2016年3月9日、早川書房から『フィルターバブル──インターネットが隠していること (ハヤカワ文庫NF)』として改題文庫化されました。

  • アメリカの方だからなのか例などが知らない企業や商品で少し理解するのが難しかったです。確か「正しく疑う―新時代のメディアリテラシー」を読んだ時のオススメ本で出てきた本だったような気がしたのでもう少し難易度の低いものを予想していたのでなかなか読むのが大変でしたが勉強になりました。読んでよかったです。10年前の本ですので今はもっとパーソナライズドや個人情報の流出がひどいのかもと思うと怖いです。解説に日本とEUは個人情報保護法で個人情報は守られているとは書かれていましたが。この本の前に「星の教室」という小説を読んだらYouTubeに夜間中学のニュースが上がってきてとてもびっくりしましたが(おそらくGoogleで「星の教室」を検索したのだとは思いますが)この本を読み怖さがましました。携帯もAndroidなのでもうGoogleから逃れるすべがないかと思うと少し便利も考えなおした方がいいのかなと・・・。

  • 2016年に発行された書籍。
    インターネットの登場と普及から今と今後を予測する。パーソナライズドフィルターの利便性だけでなく、行き過ぎた結果起きる問題についても言及されている。

    『閉じ込こもるインターネット』改題文庫化

  • 内容的にちょっと古さは感じるけど、そらまぁ親本2012年、文庫2016年を古本で買って積ん読して読んでるんやからこっちが悪いか。
    内容的には「タイムラインはこっちがフォローしたアカウントでできてる」って話かと思ったらもうちょっと見えづらいところの話やった。まぁ検索ワードなり結果なりから検索エンジンがカスタマイズという名の偏向してるのは知らなくはないからなぁ、もっと早く読めば良かった。

  • 学生様用。内容が深いとかそういうではないが、文章うまくてエッセイとしておもしろい。

  • "インターネットで世界を見る"ことがいかに難しいかを知れる本。
    googleの規約変更により、インターネット上で表示される情報は、パーソナライズされた「あなただけのもの」になってしまった。

    知らないものを知るために検索するのではなく、見たいものを見るためだけのツールに変わってしまったインターネット。もちろん、見たいものだけを見てしまう習性は、インターネットだけに表れるものではない。けれども、知らないうちに見たいものしか見ていなくなってるかもしれないと感じながら生きるのとそうでないのでは、情報収集や意見を述べる際などに差が出ることになるのだと思う。

  • 東2法経図・6F開架:007.3A/P23f//K

  • 2000年代後半から生じているインターネットの現在を、少し冗長だが、うまくまとめている。また、既存のマスメディア論やジャーナリズム論などもちりばめられており、故きを温ねて新しきを知る面もある。

  • インターネット上には無数の情報が満ちあふれているけど、わたしに届くのは、わたし用にカスタマイズされたフィルターを通過したものだけ。われわれが見る情報は、一人ひとり違っている。著者はこの状態を「フィルターバブル」と読んでいます。

  • Internet

  • 「近い将来インターネットで何ができるようになるのか」ではなく
    「何ができなくなるのか」に焦点を当てた点が新鮮。

  • 2017/02/06 【新】

  • 今の時代、前半だけでも一読の価値はあると思います。

  • インターネットの巨人となった一部米国企業によるフィルタリングが、現在広告事業のビジネスモデルになっている。インターネットで検索して返ってくる結果は、実は過去の全オンライン行動をもとに「個人最適化」されたものだ。そのうち人は自分が関心あるモノにだけに包まれ、知見がタコツボ化していくだろう、と警鐘を鳴らしている。

    ただし。一方我々は買い物時に予定外の商品を衝動買いする事もあれば、偶々知った情報からその世界にのめり込んだりする事もある。人の行動には習慣化する性質があるとは言え、新鮮さや未知のもの、思いがけない発見に対しても決して鈍感ではない。とすれば、ユーザーのセレンディピティの機会を奪いつつある現状のウェブサービスは、大きな機会損失をしている一面があるとも言える。イレギュラーな出会いを提供出来ないパーソナライズドされた検索結果や自動配信の広告は、その点まだ不完全なのかもしれない。が、将来それすら包含したマネタイズがなされた時、次はどの様な課題が我々に突き付けられるのかに興味が湧いた。

  • たった一度、通販サイトにアクセスしただけで、なぜスマホを見るたびにいつもいつもバッグの広告が表示されるようになるのか。ここで「便利だな」と思わず「気持ち悪い」と思う私に神様が与えてくれたかのように平積みされていた一冊。
    世の中の流れが大きすぎて、どうしたって飲み込まれては行くんだろうけど、黙ってぷかぷか浮いていくのはいやだな。

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