スイッチ! 「変われない」を変える方法 (ハヤカワ文庫NF)

  • 早川書房 (2016年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784150504786

作品紹介・あらすじ

個人の習慣も会社のシステムも、3つのフレームワークさえ押さえれば、こんなに簡単に改善できる!「変わりたい」人必読の書。

みんなの感想まとめ

「変わりたい」という願望を実現するための具体的な方法を探求した本で、理性、感情、環境の3つの要素を効果的に活用することで、誰もが簡単に変化を引き起こせることを示しています。特に、環境の重要性や、具体例...

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    勉強をしなければと思っているが、ついスマホを触ってしまう。運動をしようと決意しても、1週間以上続かない。そうした「変われない自分を何とかしたい」という悩みはほとんどの人が持っていることだろう。
    本書『スイッチ!/「変われない」を変える方法』では、そのように習慣づけが上手くいかない人々に対して、行動を変化させられる実践的なメソッドを紹介する一冊だ。個人的な活動はもちろんのこと、会社の規範や前例を一新したりするなど、組織行動の変革にも効果を生む方法を解説している。

    変われない人には朗報(?)であるが、変われないのはあなたが怠惰なせいだからではない。実験によって、セルフコントロールが消耗資源であることが発見されているからだ。筋トレで同じ負荷をかけたトレーニングが次第に回数をこなせなくなっていくように、自己管理を複数回続けようとすると、身体持久力は低下していき、次第に制御をすることが難しくなっていく。あなたは怠けているわけではなく、ただクタクタに疲れてしまっているだけなのだ。

    では、そうした身体的障害を乗り越えて行動を起こすにはどうすればいいか?本書では、私たちの感情を怠け者の「象」に、理性を、長期的に考え計画を練る「象使い」に、環境を「道筋」に例えている。そして変化を起こすときには、象使いの計画立案も必要だが、計画を実行に移す象にもアプローチしてエネルギーと勢いを得ることが必要不可欠だと述べている。理性やデータだけでは片手落ちで、やる気・情熱といった「感情」が無いと人は動かないのだ。

    そして本書では、行動を変えるためのフレームワークとして、①象使いに方向を教える、②象にやる気を与える、③道筋を定める、の3点を挙げている。この3つのフレームワークを組み合わせることで、個人、組織、社会の変化を成功させることにつながっていく。

    具体的な事例を紹介してみよう。③道筋を定める、について。これは象が怠けて行動を起こせないというのなら、環境そのものを変えて象が自動的にアクションをするように設定してしまおうという考えだ。
    人が環境から受ける影響の研究として「ポップコーン実験」がある。ある映画館で、観客に無料のポップコーンを配った。ただしそれは5日前に作ったマズイポップコーンで、湿気っており発泡スチロールみたいな食感をしている。これをMサイズとLサイズの容器に入れ、観客にどちらか片方を渡した(ちなみにMサイズもLサイズも食べきれないほど多く入っている)。さて、誰も食べたいと思わない大量のポップコーンについて、容器のサイズが変われば消費量が増えるのだろうか?
    実験結果は驚くべきものだった。Lサイズのポップコーンを渡された人の消費量が53%も多くなっていたのだ。そして、参加者に対して「たくさん食べたのはサイズが大きいからですか?」と質問したところ、大部分の人はそれを否定したのである。

    これは、象の行動が環境によって規定されているにも関わらず、それに気づかずに自動的にアクションをしてしまう典型例である。こうした枠組みを活用して、食器のサイズを小さくする、テレビが目に入らないように部屋のレイアウトを変える、といったことを行えば、象は知らず知らずのうちに望ましい行動を取ってくれるのだ。
    ――――――――――――――――――――――
    以上が本書の一部のまとめである。
    読んだ感想だが、3つのフレームワークとその活用例が綺麗にまとまっていて、とても読みやすい。章の半ばには「クリニック」という形で、実際に起こっている悩みを使って解決策を練るレッスンがあるため、自分の問題に手法を落とし込むいい土台になっていると思う。実践的で非常にためになる一冊だ。
    ――――――――――――――――――――――

    【まとめ】
    1 「変えられない」を変えるためのフレームワーク
    私達には感情と理性がある。感情は象という巨大な動物で、理性はちっぽけな象使いだ。何かを変えたいなら、象と象使いの両方に訴えかけるべきだ。
    象使いの担当は計画や方針。象の担当はエネルギーである。象使いにだけ訴えかけて象に訴えかけなければ、頭では理解できても、やる気を出さないだろう。また、象にだけ訴えかけて象使いに訴えかけなければ、熱意はあっても、方向性が定まらないだろう。

    以下は、行動を変えるための3つのフレームワークだ。

    ●象使いに方向を教える
    人々は自らが行動すべき指針が見えていない。新しい変化に抵抗しているように見えても、実は戸惑っている場合が多い。人を変えたければ、とびきり明確な指示を与えてあげる必要がある。

    ●象にやる気を与える
    やらなければいけないのに行動を起こせないという悩みを持つ人は多いが、実は、セルフコントロールが消耗資源であることが実験により発見されている。自己管理を複数回続けようとすると、身体持久力は低下していき、抑制することが困難になっていくのだ。
    したがって、怠け者で頑固だから変わるのがむずかしいというのは、完全にまちがっている。実際にはその逆だ。変わるのがむずかしいのは、体力を消耗しており、疲れきっている場合が多いからだ。
    象使いが力ずくで象を思いどおりの方向に進められるのは短いあいだだけだ。したがって、相手の感情に訴えることが重要になる。象に道を歩かせ、協力してもらおう。

    ●道筋を定める
    やろうと思っていたことを始められない、新たな習慣が続かない。これらは「人間」の問題に見えるが、実は「環境」の問題であることが多い。本書では、この状況や環境のことを「道筋」と呼ぶ。道筋を定めることで、象使いや象の状態にかかわらず、変化を起こしやすくなる。


    2 象使いに方向を教える
    ・ブライト・スポット(失敗の中の小さな成功)を見つける
    象使いは思考者でもあり計画者でもある。よりよい未来への道筋を練ることができる。しかし、象使いには致命的な弱点がある。頭を空回りさせるという性質だ。象使いは思考や分析が好きで、さらに悪いことに、分析の対象はたいていブライト・スポットではなく問題のほうだ。
    もちろん、象使いの分析好きが非常に役立つこともある。分析で解決できる問題も多いからだ。しかし、変化が必要な場面では、分析のしすぎは悪影響を与えかねない。象使いは問題ばかりを見すぎて、重要視してしまう。
    そのため、象使いに方向を教える必要がある。どこへ向かい、どう行動をし、どんな目標を追い求めるか。それにはブライト・スポットがこのうえなく有効だ。

    大きな問題が、それに匹敵するくらい大きな解決策で解決されることはほとんどない。むしろ、数週間、ときには数十年間の小さな解決策の積み重ねによって解決されることが多い。この非対称性こそ、象使いの分析好きが裏目に出やすい理由なのだ。
    あるアルコール依存症者は、1時間酒を我慢している。数か月にわたって断酒しているわけではないが、大きな一歩だ。50人の営業担当者のうち3人は、驚異的な売上を記録している。残りの47人が普通かそれ以下の営業成績だとしても、特筆すべき成果だ。ベトナムの何人かの母親は、ほかの母親よりもお金をかけることなく、健康な子どもを育てている。たとえ貧困地域に生まれようとも、やりかたによっては健康を維持することができる。
    数多の失敗例に目を向けるよりも、こうした小さな成功例、つまりプライト・スポットを見つけることこそが、行動の道筋を照らし出し、「変われる」という希望に火を灯すのだ。

    ・選択肢を狭め、目的地を与える
    選択肢が増えすぎると、それがどんなによい選択肢でも、象使いは意思決定をしなくなることがわかっている。選択肢が多すぎると曖昧さが増える。変化を成功させるには、曖昧な目標を具体的な行動に置き換え、「大事な一歩の台本を書く」ことが必要になるのだ。
    台本を書くときは、「新しい行動」をはっきりと説明する必要がある。新しい行動が明らかだと考えてはいけない。「今日、小さじ何杯分の油をとりましたか?」ではなく、「牛乳を低脂肪乳に変えるべき!」と、やるべき行動を明言しなくてはならない。

    ・目的地をはっきりと指し示す
    魅力的な目的地・目標を描くことで、象使いの大きな弱点のひとつ、つまり分析に迷いこんでしまうという弱点を正すことができる。変化の場面では、私たちはたいてい直感的に相手の象使いにデータを見せ、「これが変化の必要な理由です。この表、グラフ、チャートを見ればおわかりでしょう」と言おうとする。象使いはこれが大好きだ。データを検討し、分析して穴を指摘し、あなたの出した結論について話し合おうとする。象使いは「実行」段階よりも「分析」段階に満足感を抱くことも多いが、それは変化にとっては危険だ。
    大半の組織の目標には、感情的な要素がかけている。1980年代、組織の変革活動に関する大がかりな研究が行なわれた。その結果、顧客によりよいサービスを提供するとか、より役立つ商品をつくるといった感情的な目標と比べて、経済的な目標はそれほど変革の成功にはつながらないことがわかった。研究者はこう話した。「効果的なビジョンには、従業員が会社と一体感を持てるような価値観が盛りこまれていました。あるガラス会社のマネジャーは15パーセントの投資利益率を実現する、ではちっともワクワクしないと話していました」
    重要なのは、長期的な目標と短期的な行動を結びつけることだ。行動レベルでさまざまなことを実践しなければ、机上の空論に終わってしまう。


    3 象にやる気を与える
    ・感情を芽生えさせる
    変化の核心は、人々の心に訴えて、問題点や解決策を見つけるよう行動を促すことである。しかし、変化がもたらす不安のせいで、象はなかなか動こうとしない。
    コッターとコーエンは、変革に成功した大半のケースで、変化は「分析し、考えて、変化する」の順序ではなく「見て、感じて、変化する」の順序で起こることに気づいた。つまり、なんらかの感情を芽生えさせる証拠を突きつけられたとき、変化が起こるのだ。

    では、どのような感情を芽生えさせればよいのか?タバコの箱に載っている黒い肺の写真のように、「恐怖」はときに危険を避けたり問題に立ち向かう力となる。しかし、ネガティブな感情が有効なのは素早く具体的な行動のときである。変化の必要な場面ではそれでは不十分だ。変化の必要なときには創造性、柔軟性、創意工夫が必要になる。
    効果的なのはポジティブな感情だ。ネガティブな感情が思考を狭めるのとは対照的に、ポジティブな感情には思考や行動の幅を「広げて養う」効果がある。たとえば、喜びを抱いているときは、遊びたくなる。遊びには台本があるわけではなく、しようと思うものごとの幅を広げる。あれこれと考えて、新たな活動を探したり発明したりしたくなる。さらに、喜びは遊びを促すため、資質やスキルを養うことにつながる。「興味」というポジティブな感情は、好奇心の幅を広げる。興味を持つと、それにかかわったり、新たなものごとを学んだり、新たな体験をしたりしたくなる。そして、新しい考え方に心を開くようになる。個人的な目標を実現したときにわき上がる「自信」というポジティブな感情は、将来の活動の幅を広げ、さらに大きな目標を追い求めるきっかけになる。

    ・変化を細かくする
    思っていたよりもゴールラインの近くにいると感じさせるのが、行動を促すひとつの手だ。
    象は簡単にやる気を失うため、一歩ずつ前進しているという感覚を与えてあげる必要がある。新しくなる点や変わる点ばかりに注目するのではなく、すでに達成しているもの――目標に向けて既にスタートしているという事実――を伝えるとよい。「20キロもやせるのはたいへんだと思うけど、炭酸を飲むのはもうやめたんだから、それだけでも今年じゅうに2〜3キロは落ちるんじゃないか?」という具合だ。

    同時に、必要な変化を細かく分割してあげると、目標が見えやすくなり効果的となる。「5分間だけ掃除する」「少額の負債をひとつだけ返済する」といったように、求める努力を制限するのが変化を細かくするひとつの方法だ。


    4 道筋を定める
    ・環境を変える
    ある間違った行動がなされたとき、それが人間の問題に見えても、実は環境の問題であることが多い。しかし、私たちには人々の行動を「置かれている状況」ではなく「人間性」に帰属させる傾向がある。スタンフォード大学の心理学者、リー・ロスはこれを「根本的な帰属の誤り」と名付けている。
    行動が環境に帰属するということは、環境を整えてあげることで行動をよい方向に変えることができるということでもある。
    環境を変えるというのは、適切な行動を取りやすくし、不適切な行動を取りにくくするということだ。交通技術者はあなたに予測どおり秩序よく運転してもらうために、道路に車線マーカーを描き、信号や道路標識を設置している。スーパーの店長はあなたに店内で長く過ごしてもらえるように、牛乳のコーナーをいちばん奥に設置している。

    自分自身の行動を変えるときは、自分にセルフコントロールを課すよりも、環境を変えるほうがかならずうまくいく。ダイエットをする人々は、食器類のサイズを制限すればよい。集中したいときはスマホの通知と音を全部切ればよい。

    ・習慣を生み出す
    習慣は行動の自動運転だ。習慣づけさえできれば、象使いが手綱を引かなくても、消耗無しに自然とよい行動を取ることができる。
    では、心理的に新たな習慣を築くにはどうすればよいか?ひとつは「アクション・トリガー(行動の引き金)」を設定することだ。何かをしようとする際に、それを実行に移す時間と場所を具体的にイメージしておく。つまり行動の前の行動を規定しておく。「クリスマスの朝、みんなが起きるまえに父親の書斎でレポートを書く」というふうにだ。

    ・仲間を集める
    私たちは他人の行動をまねる。不慣れな場面や不確かな場面にいるときは、特に他人の行動を観察しようとする。そして、変化の場面とは、当然ながら不慣れなものだ。したがって、ものごとを変えようとするなら、社会的なシグナルに注意を払うべきだ。
    誰かに行動を変えてほしいが、相手は変化に抵抗している。そこで、変えようとしている人々に対して影響力を持つ他者の支持を集める。その行動を広めることができれば、文化を変えることができる。

  • 本書は、「変われない」を変える方法について、研究した本です。
    理性、感情、環境を上手く使いことで、誰もが簡単に変化を引き起こせると書かれています。
    とても参考になりました。
    また読み物としても面白かったです。
    ぜひぜひ読んでみて下さい!

  • 人が変わるためにどうしたらいいのかをまとめた本。
    著者の像(感情)と像使い(理性)という比喩がとても秀逸で、
    「ファスト&スロー」の速い思考と遅い思考を彷彿とさせます。

    ※ファスト&スロー(上)
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4150504105#comment

    洋書特有の読みにくさはそれほどひどくはないですが、
    それでも具体例がたくさん載った大ボリュームの本ですが、
    ポイントだけでもピックアップして読むとよいのではないかと思います。

  • 「自分や相手,組織を動かすにはどうしたら良いか」というある意味究極の質問に,理性(象使い)と感情(象),環境(道筋)にスポットライトを当て,学術研究やビジネスの現場での事例を添えながら解説する本.

    本著では変化にはパターン(再現性)があることを示す.
    そして変化を起こす者にパターンは存在しないことも示す(多様な事例)
    つまり誰でも実践できるということだ.

    数々の事例はその事例ごとの問題をセクシーに解決したという意味で魅力的で,自分の仕事や生活でも使えそうだという有益性も孕んでいる.面白く有益な本.つまりとてもいい本.
    問題解決を生業とする人にはブッ刺さる内容ではないだろうか.
    時間がない人は後ろから読めば要点は掴めばいいだろう.

    個人的に押さえておきたいポイントは以下.
    ・「解決すべき問題の大きさと,解決策の大きさが等しいとは限らない」
     小さな取り組みが大きな問題の解決に至ることケースが多々ある
    (小さなキッカケが象を動かしフードバックループへ)
    ・自分自身や相手を説得する時,象使い(理性)に訴求しているのか
     象(感情)に訴求しているのかを区別する.特に象への訴求が重要.
     →論理的思考が大事,なんて言われるけど感情(象)を動かすテクニックも大事

    ・スイッチのフレームワーク
     ー象使いに方向性を与える
      ・ブライトスポットを見つける(失敗例ではなく成功例に着目)
      ・目的地を指し示す 白黒の目標
      ・最初の一歩を示す(具体的な行動)
     ー象にやる気を与える
      ・感情を刺激し共感を誘う
      ・アイデンティティに訴える,育む
      ・行動をシンプルに・明確に定義・細分化
     ー環境を変える
      ・仕組みやものをなくす,変える
      ・習慣を生み出す
      ・仲間を集める(進捗の公開,ステコミ.伝染)

    自分自分や周囲の人に何かを働きかけたい時,自分の言動が象を刺激するものなのか,象使いを刺激するものなんかを考える癖をつけておくと,成果を得やすくなりそう.
    とくに象が動くと思い象使いを刺激するアクションをとってしまい効果が出ないという場面がいっぱいある気がする.
    (飲酒の危険性を頭で理解させることと,実際に飲酒をやめるかは別,的な)

    象を動かすには? デモをする,現場を見せるといった方法で相手に「うわっ」と感情的インパクトを与えるのが有効そうだ.

    タイトル見た時に「根拠のないうっすい量産型自己啓発本だなあ」と思ってしまった.全然そんなことなかった.ごめんなさい.
    というか,この本,反脆弱性の翻訳者じゃないか!

    ・象(感情)でゆさぶり象使い(理性)に方向性(解決策)を与える
    ・方向性は明確でびっくりするような目標
     (例:医者「X年に10万人の救えた命を救う」)
    ・人間ではなく環境・状況を変える(道筋を与える)ことを試みる
    ・課題ではなくビジョンを示す(こういう世界を作るんだ!)
    ・SMARTのフレームワークを活用した目標は”象”には響かない
     (象の反対を受けない定常的目標なら効くが,像が納得しない話では効かない)

    ・「白黒の目標」→ はっきり,かつ,解釈の幅に余地がない目標にする.all or Nothing
     
    ・人間は問題点(悪いところ)に注目しがち,解決策(いいところ)に目をつけよう.善と悪は非対称.”ブライトスポット”

    ・人間は選択肢が多いと疲弊する.(これは非合理的)24種類のジャムを置く売り場より,6種類のジャムだけの売り場の方が10倍も(!)売れた.

    ・人を動かす指針は「明確さ」「具体性が必要」
     ×毎日英語を勉強
     ◯XXXテキストの問題を毎日1問解く

    ・問題解決の罠ー>原因の深掘りでどんどん規模を大きくし,
     それに対抗する壮大な打ち手を考えても「真実だが役に立たない」
     ある町の復興:
      ×経済,雇用,自然,暮らし,行政のここがダメetc…
      ◯:”皆が10%多くお金を使ってくれたらXXX万も財政回復”

    ・変革に成功する時、リーダーは象使いだけではなく象にも訴えかけている

    ・分析的手法が有効なのは、変数が既知で、想定条件が少なく、将来が不透明ではない場面。
    ・変革に成功した大半のケースでは変化は分析→思考ではなく見る→感じる→変化で発生

    ・「肯定的幻想」 人間は自分自身を過剰に評価する
     ほとんどのドライバーが自分は運転が平均よりうまい と考える.
     →戒め.


    ========================

    「真実だが役に立たない」 True but useless

    ブライトスポット(うまくいっているところは?)

    悪いところではなく,ブライトスポット(いい結果が出ているケース)に目を向けてコピー&横展開を試みる.いい結果が出ているからと言ってもちょっとしたコツだけであることが多い(ベトナムの栄養問題,里芋の葉を使うかどうか)
    大きな問題に対しても,小さな解決策がクリティカルに効くケースが多々ある.

    ”象使いは問題を見つけた時,問題の大きさに見合う解決策を考えがち”

    象(感情)と象使い(理性)

    セルフコントロールは消耗資源,心の筋肉
     自分に甘い人,変われない人=既に疲れ切っている,筋力不足?

    会社での稟議=象使いではなく象を動かす
     もっと健康的な食物をとろう(for象使い)ー>
     牛乳にはベーコン換算でこれだけの飽和脂肪酸が詰まっている(象)ー>うわっ

    大きい容器と小さい容器に入ったまずいポップコーン
    →容器を大きくするだけで人はたくさん食べた.
    →環境(容器の大きさ)の問題を人間の問題(大食い→考えを変える)と誤解することで問題解決が複雑に

    ・スタンプカード
     8つ集めれば特典がつくものより,10個必要だが最初2個スタンプが既に押されているスタンプカードの方が1.5倍達成率が高い

    やる気が出ない象への対処法:
    ・とりあえず5分始めてみる.
    ・タスクを細かく分解する

    ・アイデンティティに訴える
     「そのアイデンティティを取り込みたい・強化したい」
     →例:絶滅危惧種のインコを守ることを通じ島民としての誇りを感じさせる
     アイデンティティは後から付与されるもの.後天的かつ成長する.
     →「あなたは発明家だ」
      缶の製造工場で各従業員が改善点を続々と提案.業績改善

     フットインザドア*アイデンティティの刺激
     ・小さな要求を通すことで「良き市民としての自分」
      「良き社員としての自分」というアイデンティティを植え付け,次の要請を通す.①自分は何者か?②自分の置かれた状況は何か?③自分と同じ状況にいる人はどう行動するか?

    ・変化への試みは失敗を伴う,象は失敗を嫌う.失敗すると「闘争本能」が働く. 失敗に対する対抗策は”””覚悟”””

    ・評価システム
     A,B,C,DではなくA,B,C,NY (Not Yet)

    ・”変化で最もむずかしいのは像を前進させ続けることだ.象使いに必要なのは方向性だが,象に必要なのはやる気だ.そして,そのやる気は感情から生まれる.知識では変化を越す意欲は生まれない.しかし,やる気は自信からも生まれる.従って,像は自分が変化に乗り切れるという自信を持つ必要がある.人々に自信を養い,問題と比べて自分の方が「大きい」と感じさせる方法は二つある.ひとつは変化を細かくすること.もう一つは人を育てること(できればその両方)”
     
    アクショントリガー →意思決定の事前装填

    学習性無力感(がくしゅうせいむりょくかん、英: Learned helplessness)とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象

    行動は伝染する.像は群れを見渡して行動をまねる.
    ーある出来事への対応+ある出来事に対応する周囲に対する対応

    ・動物の調教(スケボーに乗る猿)ー>接近法
     スケボーに触ったらご褒美ー>乗ったらご褒美→走行できたらご褒美 tbc…
     「長い旅にはたくさんのマンゴーが必要なのだ」

  • これはおすすめ。

    人の問題ではなく環境の問題(帰属の誤り)について、
    例をあげてきちんと説明してくれる上に、
    対策まで教えてくれる。

    医療の質改善プロジェクトの紹介に至っては感動的ですらある。

    もうこの1冊だけあればいいや、と思える本ってなかなかないけど、
    これはほんといいわ、くらいしか書けないわ。

  • 題名の通り、スイッチ=変化に関する本。
    自分自身、組織、パートナー、社会について、理性と感情と環境をコントロールすることで大きな変化をも生むことができると世界の具体例をもとに説明してくれます。
    変わりたいのに行動に移せない、変化を求める人には参考になると思います。あとは、やるかやらないか。

    1. 象使い(理性)に方向を教える
    ・ブライトスポットを見つける
    ・大事な一歩の台本を書く
    ・目的地を指し示す

    2. 象(感情)にやる気を与える
    ・感情を芽生えさせる
    ・変化を細かくする
    ・人を育てる

    3. 道筋(環境)を定める
    ・環境を変える
    ・習慣を生み出す
    ・仲間を集める

    学びはあったけど、少し中弛み、というか文章が長くて集中できない箇所があったので星3つです。すみません。

  • ブライトスポット、変化は細かくはすぐに実践できるので日常生活で心掛けたい。

  • この本は、行動を変える3つの原則
    ・象使いに方向を示す(理性へのアプローチ)
    ・象にやる気を与える(感情へのアプローチ)
    ・道筋を整える(環境へのアプローチ)
    を解説しつつ、具体例を交えながら、読者が変化を起こしたいことにどうアプローチすれば良いか、考えやすくするヒントを大量に残してくれています。

    この本を読むと、「自分が辞めたいのにやめられないこと、続けたいけど続かないことに活かすには、どうしたら良いかな?」と考えてみたくなります。

  • ●2025年4月27日、Yahooフリマのクーポンを使いたくて本を探してた。メルカリに「金持ちになる男、貧乏になる男」があり、その方が他に出してた本。500円。

    評価高いのでチェックしたが、Amazonレビューより。「タイトルから察して、性格・行動・思考の癖などの欠点を治すための本だと期待して買ったのですが、残念ながら、そういう本ではありませんでした。本書はビジネス、教育現場、医療現場、組織・団体、地域社会、地域住民の健康状態などにおける、根深い問題を解決、または改善する手法と事例を紹介するものであり、性格改善の事は何も書かれていませんでした。」

    ブクログのレビューには「ファスト&スローを彷彿とさせる」「半脆弱性の翻訳者じゃないか!」など、今までの本と関連が高いので読む意欲が高くなった。

    ●2025年4月27日、Yahooフリマで購入。「金持ちになる男、貧乏になる男」と2冊セットで1,000円→600円にしていただき、200円引きクーポン使用で、2冊400円。この本単体の元値は550円。

    ●2025年4月30日、ゆうパケットポストミニで到着。「金持ちになる男、貧乏になる男」と2冊セットで。文庫用ブックカバーのタテが微妙に大きくて入らなかった。

  • 文庫本で読み直し。
    めちゃくちゃ実践的。
    こんなにも象と象使いと道筋のシンプルセットが効果的なのかと再発見した。
    感情に訴えることや、習慣にすること。また、言い訳できない白黒はっきりしたルールなど、人の行動に訴える話が盛りだくさん。
    知ってる事例ばかりだが、こうもわかりやすく説明されると頭に入る入る。
    めちゃくちゃ為になるし、誰もが実践できることなので活かしたい書。

  • 自分なりの要約
    ↓↓↓

    変化を起こすためには

    :方向を教えること:
    ・ブライトスポット
    成功している人はなにをしているか、うまくいっている人を真似しよう!

    ・目的地を指し示す
    そこに向かうメリットを理解しよう!

    ・大事な一本の台本を書く
    全体でなく、具体的な行動を考えよう!

    :やる気を与えること:
    ・感情を芽生えさせる
    知識だけでなく、感情を動かせるビジュアルや内容を見せていこう!

    ・人を育てる
    しなやかマインドセットで、その人のアイデンティティにあった変化の方向性を示そう!

    ・変化を細かくする
    簡単に思えるぐらいに小さな変化に細分化しよう!

    :道筋を立てること:
    ・環境を変える
    根本的な帰属の誤り(人間の問題に見えても、実は環境の問題であること)を意識して、目的にあった環境に行こう!

    ・習慣を生み出す
    習慣にしたいと思うことは、時間と場所をイメージしよう!

    ・仲間を集める
    良いことも悪いことも、みんながやってるという情報を利用して、相手に変化を促そう!


    感想
    ↓↓↓
    基本的には何かしらの変化を起こしたい!起こさせたい!
    と思う人にはためになるのではないかと思う。

    洋書で特有の長ったらしいストーリーは気になる人は気になるかも。

    ストーリーが長いなと思う人は最後の方のページのまとめを見るだけでもエッセンスとしては十分。


  • 人や組織を変えるためのヒントとして、多数の事例と分かりやすい文章でシンプルなフレームワークを教えてくれる本。訳者あとがきも良かった。

    作品紹介には「3つのフレームワークさえ押さえれば、こんなに簡単に改善できる!」と書かれているが、「簡単」であるとは書かれていない。著者は「万能薬ではなく完全無比ではない」と書いているし、「変化をラクに起こせると約束するつもりはない」と書いている。ただ、この3つのフレームワークを知っていると知っていないのでは大きく違う。

    3つのフレームワークの他に、この本から学ぶ事は多々ある。特に「ブライト・スポット」・「環境を変える」は学びになった。
    人や組織を変えるうえで、人への「伝え方」まで触れられていなかったのが惜しかった。

    何度も読み返し練習して身につけたい。

  • 以下、気になった箇所を抜粋
    ・複雑な選択や検討をさせられた人々は、させられていない人々よりも集中力や問題解決能力が落ちる。(P22)
    ・感情に訴えかけることで、状況は変わる(P26)
    ・変化が必要な場面では、分析のしすぎは悪影響を与えかねない。(P48)
    ・選択肢が増えると、それがどんなによい選択肢でも、私たちは凍りつき、最初の計画に戻ってしまう(P72)
    ・人は短い旅の出走ゲートにいるよりも、長い旅が途中まで終わっているほうがやる気を出す(P171)
    ・毎日小さなことを改良していけば、やがて大きなことが起こる。(P193)
    ・従業員は生まれつき「発明家」だったわけではない。「発明家」というアイデンティティが与えられ(P210)
    ・小さなイエスが次の大きなイエスへの道を切り開いた(P211)

  • 頭ではわかっていても心が抵抗する時がある。
    それは象が暴れているから。

    過去を振り返ってみると象使いばかりに負担をかけ、象を野放しにしていたことで失敗していたように思う。
    そして、失敗を象使いのせいにする。忍耐が足りなかったのだと。
    これでは、失敗を繰り返すばかりになる。象は強大な力を持つ、その力をうまく使うことが大事だと分からせてくれた本。

  • 象と象使い。象を動かすのは難しい。が、このやり方を身に着けて、日頃から使っていけば、動くのが難しい象も動かせるのか!チャレンジしたい

  • 問題点を深掘りするのではなく、うまく行っている点を深掘りする。ブライトスポットの分析。

  • ブライトスポット(成功例)を探し出す
    小さな行動目標を作る

  • 人の行動変革を起こす為の実践的手法を豊富な事例で説明している書籍

    【要約】

    人を動かすには3つの要素を整える必要がある

    ①象使いに方向を与える(理性に訴えかける)
     ・抵抗している様に見えても実は戸惑っている場合が多い。明確な指示を与える

    ②象にやる気を与える(感情を揺さぶる)
     ・怠けている様に見えても実は疲れきっている場合が多い
     ・象使いが力ずくで象を思い通りの方向に進められるのは短い間だけ。感情に訴えかけ、協力させる事が必要

    ③道筋を定める(環境を整える)
     ・人間の問題(根源的な帰結の誤り)に見えても実は環境の問題であることが多い
     ・道筋(環境や状況)を定める事で象使いや象の状態に関わらず変化を起こしやすくなる


    まずはブライトスポット(うまく行っているポイント)を探して象使いに方向を教え、象に希望ややる気を与える事が重要。
    「真実だが役に立たない」情報(問題のある過去を掘り返したり)にとらわれない事。

    比較的小さな変化かが大規模な問題に大きな影響を与える事が多い。
    問題は大きく、解決策は小さい

    人はネガティブな面に着目する傾向がある。「問題への注目」から「解決策への注目」をする事。

    行動を変えるには「新しい行動」をはっきりと説明する必要がある。新しい行動が明らかだと思い込んではいけない。

    【感想】
    自分を含め、人を動かすには理性で考えても上手くいかない事は多い。象使い・象・道筋というフレームワークで捉え、動かしたい対象の要素を分解する事で行動改善までのプロセスが解像度高く見える様になったと思う。
    「健康的な食生活をしよう」ではなく「低脂肪乳を飲もう」という具体的な指針を出せば人は動く。
    ある効果を狙って人を束ねる上で非常に参考になる良書だと感じた。

  • →トピック
    ・ Switch!
    ・ 理性優位人間のすゝめ ーまず、ブライトスポットを探せ!ー
    ・ 褒めて伸ばすためのマンゴー法

    ・ Switch!

     問題の規模と解決策の規模はどう見ても対称的ではない。問題は大きく、解決策は小さい。(第2章 ブライト・スポットを見つける、より)
     「千里の道も一歩から」。ことわざにもあるように、それが賢い戦略だ。(第11章 変化を継続する、より)

     できる限り問題を小さく小さく分割し、問題全体を解決しようとしないこと、これが問題解決の本質である。「千里の道も一歩から」という諺は、大問題=千里の踏破とは、「1歩」という負荷のかからない問題解決の累積であるということだ。つまり我々が向き合う”べき”どころか、向き合うことが””可能な””問題は、千里の道ではなく「一歩」なのである。有名な象使い=理性、象=感情、道筋=環境という問題の分割は序の口に過ぎず、本書には問題を賽の目切りにする武器がてんこ盛りである。「さあ、スイッチしよう」という付録にフレームワーク早見表があるので、喫緊の課題に直面している方はそちらからどうぞ。


    ・ 理性優位人間のすゝめ ーまず、ブライトスポットを探せ!ー

     ブライト・スポットを探すということは、「何がうまくいっていて、それを広めるにはどうすればよいか?」と自問することにほかならない。当たり前じゃないかって?しかし、現実の世界で、この当たり前の疑問が尋ねられることはめったにない。代わりに、私たちは「何が壊れているか?それを直すにはどうすればよいか?」というように、問題に目を向けた疑問を唱える。(第2章 ブライト・スポットを見つける、より)

     ブライト・スポットとは、問題に疑似的な「答え」を与えることである。お手本や例外、仮説とも言えるだろう。自分が直面している問題は、誰かが既に解決しているものだ。「成功したければ成功者を見つけて行動を真似しろ」というアドバイスは、ブライト・スポットの1例である。その他にも、論文執筆時に先行研究を参照することが必須であるのも、創作には模倣が必ず組み込まれているのもそうである。また、本とは先人たちが立ち向かってきた問いと答えの集積=ブライト・スポットなのだ。そして究極的には本書『Switch!』が問題解決のブライト・スポットそのものなのである。
     理性優位人間、つまり問題に直面したらまずは考え込んでしまう自覚が、私にはある。理性を問題にぶつけると、問題の大きさにピッタリ合う強力な解決法を生み出そうと悩んでしまう。この悩みは、問題の「答え」を出そうとする理性の悪癖だ。理性が得意なのは答えの「分析」であって、答えを出すことではない。もちろん最終的な解がブライトスポットと全く異なることはあるだろう。しかしそれは問題解決とは答えを知っていることではなく、答えにたどり着くことだからだ。問題解決の千里を歩き出すときにお守りになってくれるのがブライトスポットなのである。だから答えを生み出そうとするのではなく、もう出ていると信じて探すことが理性優位人間の第一歩になる。


    ・ 褒めて伸ばすためのマンゴー法

     動物の調教はとてつもなく長い旅だ。あなたがサルにスケボーの乗り方を教えるとしたら、一日目の一時間目に何をするだろうか?(第11章 変化を継続する、より)

     その答えが「マンゴーを与える」ということ、つまりマンゴー法なのだ。一般的に調教とは飴と鞭だと言われるが、動物の調教に鞭は不要どころか害悪だ。サルの調教師たちは、猿が目的にむっかって進む1歩ごとにマンゴーを与える。つまりマンゴー法は飴だけを、それも大量の飴だけを使うのである。すると猿がスケボーに乗るという一見奇跡のようなことが起こる。しかし奇跡の下には累々のマンゴーが埋まっているのである。
     マンゴー法は人間にも応用できる。人間へのマンゴーは励ましであり褒めることだ。どんなに小さいことでも、目標に近づいていたらそれがブライト・スポットになる。そこで励ましによってその一歩が答えだと教えてあげるのである。そしてその励ましが習慣を生み、千里の道もなんのその、なのである。
     また、マンゴー法はブライト・スポットの応用編であるともいえる。ブライトスポットを認識している理性=象使いが、目的地へ行く道筋にマンゴーを置いてくれていれば、象=他人が短期的報酬に誘き寄せられるという寸法である。これは象の欠点である欲望に目が無いということを象使いが強みに変換しているとも見て取れる。マンゴー法には他者がいないと難しいが、自己の客観化=無条件化ができているならば、セルフマンゴー法も可能であろう。あるいは、自分の中のイマジナリー他者が喜ぶ姿を想像し、それを何かをする理由というマンゴーにしてもいいだろう。旅のお供にはマンゴーを携えて、では、いってらっしゃい!

  • 分かりやすい方法と具体例の積み重ねがひたすら並んでいてよい。これまで読んだこの手の本の中の中で最も分かりやすく具体的な方法なので、これ一冊オススメしとけばよい感があります。

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