誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち (ハヤカワ文庫 NF)

  • 早川書房
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本棚登録 : 394
感想 : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150505189

作品紹介・あらすじ

オタク技術者、大手レーベルCEO、田舎の工場労働者。CDが売れない時代を作った張本人たちの知られざる物語。解説/宇野維正

感想・レビュー・書評

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  • 非常によくできたノンフィクション。
    素晴らしいジャーナリズム。
    内容はもちろん、文章自体も面白くて、最後まで飽きずに読める。

    かつて、P2Pファイル共有ソフトなんかで、音楽ファイルを違法に入手できた時代を経験した世代としてはゾクゾクする内容だと思う。
    (不特定多数の人が違法アップロードしてるんだと思ってたけど、ある一人の男がそのほとんどをアップロードし、世界の音楽業界を変えてしまっていたという話とか)

    メインの男3人、それぞれ違った形で音楽業界を大きく変えた人たち。ただいずれも偶然やタイミングの一致が大きな要素だったなと思う。

    映像コンテンツも同じような背景の中でネットフリックスが現れて世界が変わったし、雑誌やマンガもこうなっていくだろうし、そんなダイナミックな時代を生きてるんだなと。

  • 怖いわー。現在の音楽業界が辿った道を【mp3開発者】【音源流出者】【音楽業界側】の視点で描いたノンフィクション。
    音楽業界と流出者の主張は、最初の音楽との出会いが違法ダウンロードな世代にとっては論点ですらなく、作中に出てきた【現在、もっぱら主要な顧客はダウンロード出来ない世代だ】に震える。本屋大丈夫かよ!?電子化すれば必ず起こりうる事(違法ダウンロード)なのに今はメリットばかりが喧伝され【無料で読める】事になれた顧客を育てているんじゃないのかなー。紙を買う層と買わない層が存在している限り本屋は無くならないと信じてきたのが、これを読んでぐらついた。踏ん張ってるけど。
    すぐに書店に置き換えて暗くなるが、80年代からのアメリカ音楽の歴史としても楽しめる。2000年以降はヒップホップ大目ですがそれがまたティーンの好みにも合い一気に音源のMP3化が進んだのだろう。歴史の転換期ともいえる1990年代後半からCD屋をやっていて(まさに絶頂期と下降期!ヤパー!)思い出すのは、「ワーナーミュージック」の注文書には毎回各アーティストの新譜から1曲づつ収録されたサンプルCDが閉じ込みで封入していて、それこそ発売1か月以上前には末端のCD店で音源が存在していた。本書でも描かれる「流出マニア」達の中にネットの海に流した奴が居なかったとは限らない。だってMP3音源ですべてが事足りるなんて全く思いもしなかった。MDが消え去るなんて思いもしなかったように・・・
    「売り上げが落ちた原因が違法ダウンロードでは無い」
    アメリカは広いね。国もココロも。
    そんな意見に「3日前に初めてラジオで流れた新曲。もちろんCDは発売されていない。もちろん、その曲も落とせる」
    本書には音楽業界だけでなくスティーブ・ジョブズや酒造大手シーグラム社会長にFBIと様々な人物が現れる。どれも音楽を守ろうと蠢いている。音楽という巨大産業がぶっ潰された後から何が生まれるのか?アメリカでも日本でもすでに新しい何かが芽生えている。新しいカタチが何であるのか見極める前に「そもそもどうなのよ?」で読んで欲しいのである。趣味の欄に「音楽鑑賞」としているキミタチに。

  • とても面白く読めたノンフィクションです。
    私の年代だとCDをショップに行って足で情報と
    パッケージを買っていた年代ですが、
    今は無料や定額制で聴き放題。明らかに音楽のリスニングスタイルが変わっています。その時代を
    生きた人たちの物語が書いてあります。
    面白いです。

  • カセットプレーヤー→CDプレーヤー→MDプレーヤー→MP3再生機能の付いたCDプレーヤー→iPod→ストリーミングサービスと私が学生の頃からの30年ほどで音楽を聴くデバイスはめまぐるしく移り変わった。この本では、mp3,AACの生みの親であるエンジニア、巨大音楽企業のエグゼクティブ、CDをリークする工場労働者を縦軸に90年代~10年代の音楽業界とデジタル配信、共有の趨勢が描かれている。
    当時を懐かしむのもよいし、当時を知らない人でも小説を読んでいるように悔しかったり、ハラハラしたり、してやったり感を感じて楽しむことが出来るノンフィクション作品です。

  • vevoね。そうだったのか〜と思える。

  • インターネットに翻弄されて大きく変わっていく音楽の歴史を、mp3などの技術、衰退していく音楽産業、違法アップロード、それぞれをドラマチックに描いたノンフィクション。
    新曲を発表前に盗み出してアップロードするグループのエピソードは、実話とは思えないほどスリリングで、創作されたミステリーのようだ。
    タイトルの邦訳も素晴らしい。

  • 新しい業界は混沌として読み物として面白かった。
    Spotifyなどの最近の話かと思って読んだが、初期のころの話だった


  • 最近のストリーミング/サブスクリプションについての本かと思い購入。
    一つ前の期間、CD→mp3までの物語で、想定とは違う内容でした…

    内容としては小説のように読み進めることができて面白かったですが、固有名詞が非常に多く出てくるのでなかなかのめり込めず…という感じでした。

  • mp3の開発にSTAXのヘッドホンが使われていたとは…Vevoを立ち上げたのが過去の大物ダグ・モリスなのも熱い。

  • ウォークマンなどで一世を風靡したmp3の話がメイン
    (妨害や利権により)日の目を浴びなかった技術が、奇しくも海賊版の流行によりメインストリームの技術として採用されるようになる。

    今後の音楽業界や、トレント、今の音楽ストリーミングの時代の裏側や、仕組みがよくわかる本。

    ITで働いている人は読むと面白いかも!
    昨今のadobeやMicrosoftでも主流の「サブスク」にはこんな理由があるのかも

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