だれもわかってくれない 傷つかないための心理学 (ハヤカワ文庫NF)

  • 早川書房 (2020年2月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784150505547

作品紹介・あらすじ

無理解な人の特徴と対処法を知れば、苦しみはきっとなくなる。ベストセラーをもつ心理学者が贈る、誤解に苦しむ人へのアドバイス

感想・レビュー・書評

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  • 人間がどのようにして(バイアスによって)他者を判断しているか?他者は自分をどのように見ているのか?を教えてくれる本。各章の終わりにはまとめもあります。

    1.人が人を認識するプロセスについて
    「人を理解することの難しさ」
    人は認知のエネルギーをケチる「認知の倹約家」であるため、第一のフェーズでステレオタイプ・思考のショートカット・ヒューリスティック・対応バイアスなどで自動的に相手を判断してしまう。第一印象とか状況だけを切り取って判断するみたいなことでしょうか。そして、それを修正するための第二のフェーズは、注意力とモチベーションがかなり必要になるらしいです。

    2.誰にでもある!
     バイアスを形作る3つの色メガネについて☆
    (1)信用レンズ
     初対面の相手があなたを見極めようとする時考  
     えるのが「敵か味方か」であるようです。対策
     としては「温かみ」を示すことが大事とのこと     
     です。その方法とは?

    (2)パワーレンズ
     パワーとは望ましいリソースに対するコントロ
     ールの力を、他の人より多く持っているという
     こと。判断を行う人。決められる人。決定権が
     ある人。でしょうか。パワーは状況によって変
     わるので、誰でもこのパワーレンズを付けたり
     外したりしているとのこと。そんなパワーレン
     ズの良い面と悪い面について書かれています。
     良い面は大体想像つきます。悪い面で印象に残
     ったのは「共感能力が下がる」「ステレオタイプ
     的判断が強まる」です。気をつけねば。

    (3)エゴレンズ
     このレンズには自己肯定感を守ったり高めたり
     する機能がある。例えば自分は平均より上だと
     思い込む・自分より劣っている人と比較する・
     自分より優れている人に対しては、自分の方が 
     優れている別の側面を持ち出し比較しその優位
     性を誇張するなど。相手が自分に対してこのレ
     ンズを付けている時は、ステレオタイプ的な偏
     見・不信感の対象にされてしまう。そしてそれ
     は相手も何故そう考えるか理解していないとい
     う・・・。またエゴレンズは個人レベルではな
     くその人が属するグループのレベルでも起き
     る。そんなエゴレンズへの対処法も書かれてい
     ます。

    3.その他に促進レンズ・予防レンズ・安定型レン
     ズ・不安型レンズ・回避型レンズについて。

    4.悪い印象や誤解を与えしまった時の対処法や
     相手に自分に対する見方を変えてもらうには?
     などについて。


    以上のことから、だれもわかってくれないのが前提で、もしわかってくれなかったとしても上記のようなバイアスが絡んでいるのだと理解することと、正しく自分を見てもらうことで傷つかないための心理学が学べる本となっている。

    また、自分が他者からどう判断されているかを知るとともに、自分も他者を判断する時に色眼鏡をかけていないか?と、気をつけないといけないなと、大変学びになる本でした。また人に対してだけではなく、メディアや物事を判断する時にも使えると思いました。

    何度も読みたくなる本です。

  • メンタリストDAIGOさんのチャンネルで聞いて興味があり読んでみました。人は数種類の偏ったレンズを通して人を見ているし見られている為色んな誤解が生じることを実験などを踏まえた実例で語られてあって興味深く読みました。

  • 前に会社で用意されたカウンセリングで「誰も理解してくれないと思っている」と言われた事があり、メンタリストDaiGoさんも推奨していたので手に取った。
    人間の分かり合えなさを、心理学研究をエビデンスに語られていて、とても興味深かった。
    芸能人や身近な事例を例にした、ユーモアのある解説や励ましがあったり、解決策や対策も語られているので、一方的な事実のみで終わらない本なのがとてもよかった。
    各章にまとめもされていて、こまめに要点を読み返して思い出したい。

  • 温かみを表現する三大要素
    目を合わせること
    うなずき
    微笑み
    仕事に活かしていこうと思った。

  • とても面白い
    人は自分の良いように自分や相手の事を解釈している、自分が傷つかないように、相手に憧れるように
    その事を印象的に分かっていたつもりでいたが、それを今まで言葉にすることは難しくなかなかできなかったこの本はそれを言葉にして分析的に人の特徴を捉えていた
    ◯人は認識を歪めていてそのことに気づかない
    ◯歪めている偏見について
    ◯相手の立場にたって物事を見る、そして相手の要求を察知する
    基本的に思えるが重要なこと関係修復の方法までも戦略的に見えるように書かれる工夫がなされていてとても面白かった。

  • コミュニケーションの重要性、3つのレンズ、アサーティブネスなど、幅広い話が盛り沢山に詰め込められている。読む価値高い。

  • 他者が人の事を公正かつ平等に見ることが如何に難しいかが列挙されている本。

    公正に見てもらうにはどうするか?
    という課題を解決するために読むよりも、
    人が他者を公正に見ることは非常に難しい
    ということを知るために読んだ方がいいかもしれない。

    第7章の促進レンズ、予防レンズの話は目新しく、さらに日常への利用も平易そうなため明日から実践したい。

  • 最近、心理学に興味を持ち色々読んでいるなかで手に取った1冊です。人はなぜ他人を誤解してしまうのか、自分はなぜ誤解されてしまうのかを科学的に解説をしていく内容となります。

    人は他人を見る時、第一印象で全てを判断してしまったり、しっかり理解しないで特定のカテゴリに入れてその人を見てしまう(ステレオタイプ)など、歪んだ見方をしてしまうとのこと。しかも無意識というのだから厄介なものです。

    自分も今までを振り返ってみると、友人や職場の人など、第一印象やはたまた先入観で人を見てしまっていたことがあったなと思い当たる節がありました。

    無意識というところもあって難しい部分もあるかとは思いますが、それでもこの本を読んだことで他人を理解する時には、その人の色んな部分を見て・知る努力を怠らない様にしていきたいと思います。

  • 人と人、理解することは難しいことです。まずは、それを知ること。そして、その複雑さを理解することが重要です。この本は、人々が様々な視点を持ち、それが当然のように備わっていることを考えさせ、他者を理解するために自己注意が必要であることを教えてくれました。

  • 読みやすくて面白い。表紙からうける印象とは全然違ってドライでユーモアのある本だった。
    職場で責任ある立場の方には第五〜六章だけでも読んでいただきたい。

  • どのように自分が考えていることや表現を正しく他人に伝えることができるのか?について書かれた本。
    エビデンスに基づいて書かれている。

  • わかりやすい
    他人を見る際に認知バイアスがかかってると認識すること
    バイアスありきで自分は見られてると認識すること
    利用すること

  • 自分でも自分のことがよくわからないことがあるのだから、他人から色々な評価や見方が下されるのは当然のことだったんだなあ。
    自分が思うように見てほしいけど、第一印象でそれができないとかなり難しいこともわかった!

  • Twitterで医療関係の方が取り上げてて、興味持ち読んでみた。

    人は最初の印象などで判断すると、その後相手を理解することに力を抜きがちになるというのは、分かるかもしれないと思った。
    バイアスのかかり方がレンズに捉えて紹介されているが、その中のエゴレンズは自分もやってしまいがち。自分を理解してもらうためだけでなく、相手を理解するためにも注意が必要だと感じた。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/768062

  • 自分が過去に人に対して思った印象と、自分がされたと思われる印象を理解できた気がします。
    確かにあの人の印象が変わったきっかけはそうだったなどなど

    そして人を理解する難しさ、特に一度印象づいたイメージを覆すことの大変さを知りました。

    今後人間関係で嫌な印象があっても、頭に入れておけば以前よりは怯えずにすむかな。

  • 自分自身も十分に理解できていないのに,他人を理解するのは難しい。
    自分の意図を理解してもらえるよう,こちらから働きかけることが大切。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00603422

    【スタッフコメント】
    他人と関わる中では、自分が言いたかったことが思うように伝わらなかったり、時には誤解を与えてしまうこともあります。どうしてそのようなことが起こってしまうのでしょうか。他人を理解することはできるのでしょうか。人間関係で悩んでいる人には必見です。

  • 聞いていた以上に読み口が柔らかくて分かりやすい。スゴく勉強になった

  • バイブル

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