エデュケーション 大学は私の人生を変えた (ハヤカワ文庫NF)

  • 早川書房 (2023年2月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784150505936

作品紹介・あらすじ

狂信的モルモン教徒の両親により学校に通うのを禁じられた少女タラ。ケンブリッジ大学で博士号を得るまでの壮絶な半生を自ら綴る

感想・レビュー・書評

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  • 分厚い本を、早く救いがもたらされないかと、そればかり願って読んでいた。

    少女タラは、父の権威と兄の暴力から逃げる知恵を持っていなかった。
    政府や医者を敵と見做し、ただ、危険な肉体労働に従事し、そこで起きるショッキングな出来事に耐えるしかなかった。

    彼女が「学校」という場を思い出した?いや、見つけた?ことこそ、転機であった。
    けれど、知ることは解決ではなかった。
    タラは、家族にとって敵となっていく。

    親の信条は、きっとどこまでも子を蝕むのだろう。
    おかしいと思っていても、何度も故郷に帰るタラが、正直不思議でならない。
    命の危険より、その家族を大切に思えることが。

    彼女は能力があったから、外へ出られた。
    けれど、きっとその影には、多くの「脱出不可」な子ども達がいる。
    そうした子どもを救うには、どんな方法があるのだろうと、立ち止まる。

  • この父母は異常すぎる。彼らは子どもたちの可能性を潰し、未来を奪い、親のエゴに付き合わせて洗脳している。その子どもの一人である著者は結果として大学へ行き博士となったものの、両親からは祝福されず服従を求められ、未だに心に傷を負っている。著者はこれから先も強く生きてゆくはずだが、両親の元に残った兄姉達はきっと同じ躾を自分の子どもに施すのだろう。なぜならそれが正しいと信じるように洗脳されているのだから…。この輪廻から抜け出すことは容易ではない。彼らの子どもたちの未来を思うと胸が重くなる。

    我々は、自分が他人から受ける影響、そして他人に与える影響力の強さについて知っておかねばならない。本書の最後の締め方、「私はこれを教育と呼ぶ」には鳥肌が立った。この本は多くの人に読んでほしい。

    以下、本書より抜粋。
    「好奇心とは、経済的に安定している人のための贅沢だ。」

    「過去は亡霊で、実体もなければ、何の力もない。大事なのは未来だけだ。」

    「あれ以降の私の決断は、彼女が下したものではない。その決断は、変化を遂げた人間、新しい自己による選択だったのだ。これを何と呼んでくれてもかまわない。変身。変形。偽り。裏切りと呼ぶ人もいるだろう。私はこれを教育と呼ぶ。」

  • 最後の一文、「私はこれを教育と呼ぶ」の前の数文が、たいへん印象的で良かったです。

  • 極端な思想に取りつかれた両親のもとで育った女性が、幾人かの理解・助けを得ながら自分で教育を手に入れ、自立していくまで。
    これがノンフィクションとは。衝撃が大きすぎた。
    同時に、教育、知識を身に着けることの大切さ、人間を作り上げていくために如何に大きな役割を果たすかを痛感した。
    学びの大きな大きな本。

  • 「教育(Educated)」という言葉の重さが残りました。

    宗教、家族の独特の考え、無戸籍、代替医療、暴力、度重なる事故、精神的な不安定さ。
    その先で出会う「教育」。

    言葉にするには時間がかかりそうですが、出会えてよかったです。

  • 私自身も家族の問題(相手は母親)を抱えています。
    本書を読みながら、「この気持ち知ってる」と思うことが何度もありました。
    また、父親が精神疾患を患っていると気がついた場面は、私も同じような体験をしたことがあるため、久しぶりにその時の記憶が蘇りました。
    本書の冒頭に「タイラーへ」とあり、最初は、タイラーが誰なのか、なぜそう書いてあるのか分かりせんでしたが、本書を読み進めていくうちに理解し、胸がしめつけられる思いでした。
    あれだけの経験をした著者はいまも苦しんでるいると思いますが、日々に少しでも穏やかな瞬間が訪れることを願わずにはいられません。

  • いろいろな人が激賞している女性の半生の物語。教育を受けられる環境を作っていくということが社会にとって非常に重要であると改めて感じた。あえて言うと少し長い。hk


  • おもろいけど虐待描写エグすぎて読書スピードガタ落ちだった

  • タラはHome Schooling …というか、まともに学校に通ったことも学んだこともない。が、教育を受けることで、現在ハーバード大学にて研究員をしている。そんなタラの人生の物語。

    教育は人を変えるが、教育によって彼女が幸せになったのかわからない。
    確実にいてはいけないところから抜け出すことはできたが、家族とは理解し合えない宗教を信じてしまったかのように、わかりあうことはできなくなる。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/788419

  • にわかに実話とは信じられなかった。
    ついこないだの話。なんなら年下、
    それもあの世界のアメリカで生まれて⁉︎

    出生届も出されることなく幼少期を山奥で過ごし、両親からは周囲とはかなり逸脱した生活、思想を埋め込まれる。当然学校にも病院にも行ったことがない。
    父親の危険な仕事を手伝いながら、死がよぎる程暴力をふるう兄、それを見てみぬふりをする母。これが自然と思って育った彼女は、やがてひとつひとつ氷を溶かすように、怯えながらも家族以外の世界を受け入れていく。
    度々起こる暴力的なシーンは読むのも辛かったけど、知りたい学びたい、自分でありたい、人の強い気持ちは、それすら黙らせることのできるほどの力もあるんだなぁと。彼女がとびきり頭がいいのもあるけど。思った。

  • まず、すごかった。教育の力が、というよりもなによりも、誤った信念という暴力。そして誤った信念から生じる物理的な暴力。すさまじい。

    ノンフィクションであり、筆者であるタラ・ウェストーバーの自伝。
    サバイバリストであり狂信的なモルモン教徒である両親とその7人の子供を中心に、子供の1人であるタラがいかにこの狂信の渦から脱するのか、その過程でキーとなる教育とそれが彼女に与える影響を著者自ら回顧しながら生々しく、本当に生々しく描かれていく。
    特に彼女の兄の、彼女への物理的な虐待の描写は辛い。
    読みながら何度も、一刻も早く逃げて欲しいと祈る。

    そして、それでもなお、家族と家族でありたいと望む彼女に無力感を感じる。

    彼女は学才に恵まれ、外側の世界から手を差し伸べてくれたということも幸いだったのだろう。もしそうでなかったらと思うと、心寒い思いがする。

    教育を受けることというのは、ただ知識を詰め込むことではない。ただ新しいことを知るだけではない。
    幅広い選択肢があることを知り、そのなかから適切に選ぶ能力を養うことなのだと改めて感じさせられた。暴力や支配で選ばされるのではなく。

    いや、ほんと、すごかった。おなかいっぱい。

  • 第75回アワヒニビブリオバトル「おうち時間DEビブリオバトル」1時間目 生活で紹介された本です。オンライン開催。
    2021.05.03


  • 終始ドキドキが止まらない内容でした。もしくは息が止まってました。読むのがやめられない。

    あとがきを読んでさらに絶句。因習…人々が生きていく中で知らない間に強制している偏見はあると思う。それは文化?同調圧力?それとも狂気なのか…

  • ビルゲイツ絶賛
    「エデュケーション: 大学は私の人生を変えた」タラ・ウェストーバー (著)

    アメリカの大学生が学んでいる本物の教養 (SB新書)に書いてあった

  • 狂信的なモルモン教徒の両親により学校に通わせてもらえなかった少女が大学に通い博士号まで取得するまでの回顧録。

    自分がぬくぬくと育ってきている時にアメリカでこんな人生を送っている子供がいたなんて。

    実話であるから安易な解決、分かりやすいスカッとした展開はない。どれだけ大学で正しいことを学んでも幼少期に叩き込まれた誤った知識・先入観を完全に捨てることができない描写が怖い。大学教育は著者の人生を確かに変えたけれど、変えられなかったものも存在する。

    こんな家族なんてさっさと縁を切ってしまえばいいと簡単に思ってしまうのだけど、著者にはそれができない。家族を大切にするという洗脳かキリスト教文化の違いなのかな。

  • 夢中になりました。

  • 自分が今直面している壁と少し重なっていて、あるフレーズで一回考え込み、またあるフレーズで足を止めることを繰り返していた。まだ噛み砕けていない箇所も多くある。また手に取りたい、何度も読んで身体に取り入れたいと思う。

  • 信仰、家族、教育。生まれ育った環境、そこから自らの力で人生を変えてゆく、行動力。きっかけは僅かな事かもしれないけれど、人生と言うものは大きく変わるものだと感じました。著者の生き方は、辛い事もあるけれど、正しい選択をしていると思います。誰がなんと言おうと、人にはそれぞれの人生がある。とても深い内容でした。

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