もの言えぬ証人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エルキュール・ポアロ)

  • 早川書房 (1977年2月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784150700201

みんなの感想まとめ

緻密な謎解きと独特な視点が魅力の作品で、読者を引き込む力があります。ポアロシリーズの中で、主人公が一人称で語る珍しい形式が新鮮で、読者に新たな体験を提供しています。何度も読み返す価値があり、犯人が明ら...

感想・レビュー・書評

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  • 25年くらい前に買って 何度も読み返している本…
    久しぶりに読みたくなって…
    犯人もわかってるのに 何度読んでも やっぱりおもしろい

  • ポアロシリーズ、ポアロが一人称になる事は稀で大抵はヘイスティングズ、次に他の人
    今では珍しい形態かも。ポアロにしないのはなんか分かる気する

    もの言えぬ証人というタイトルの意味、今ならありがちだけれど、昔にこれを考えたのかっこいいな

    斜め読みしているので、評価は3にしておきます。

  • 犬がめちゃくちゃ可愛い!
    訳文なのでしょうがないと思うけれど、特に序盤、登場人物の呼び名がころころ変わって読みづらかった。でもポアロが出てきてからはめっちゃ面白い。
    「なんとなく嫌な感じのする人間」がたくさんでてくるのにあまり不快に感じなくて好き。

  • ポアロシリーズ14作め。1937年の作品。
    原題は『DUMB WITNESS』。

    「もの言えぬ証人」とはおそらく犬のボブのこと。ワイア・ヘア・テリアのボブはヘイスティングズとも仲良し。この作品の献辞は、アガサ・クリスティーの愛犬(なのかな?)ピーターに捧げられています。

    基本的にクリスティー文庫の新訳で読むというマイルールを設けていますが、1977年初版の加島祥造訳のまま変わってないようだったので、図書館で借りやすかった旧装丁版で。
    真鍋博カバーのほうがやっぱりおしゃれ。下の方にボブくんも描かれています。

    1977年訳だからなのか「服装の感覚が全然ない」となっているところは誤訳なのか、当時はファッションセンスという言葉が使われていなかったのか。

    「小緑荘」は原文確認したら「Littlegreen House」でした。

    ミニー・ロウスンは「家政婦」となっているけれど、メイドたちには馬鹿にされているので、原文確認してみたら「companion」となっていました。
    日本には同じ職種がないのでわかりにくいですが、上流階級の婦人の「付き添い人」とか「話し相手」みたいな立場ですね。
    『スタイルズ荘の怪事件』のイヴリン・ハワード、『葬儀を終えて』のギルクリストもコンパニオン。雑用係でもあるけれど友人でもある。

    起承転結というよりはずっと承のまま、登場人物たちの話を聞いてまわっているうちに終わってしまうのですが、アガサ・クリスティなのでそれだけで十分おもしろい。
    謎解きと解決方法だけ不完全燃焼感。

    途中にこれまでの作品の犯人の名前が列挙されるポアロのセリフがあるんですが、これはOKなのか? 

    登場人物では贅沢大好きなテリーザと、噂話大好きおばさまミス・ピーボデイがお気に入り。

    189
    「この人生をそのくらいのことで我慢してられないわ。あたしの欲しいものは最上のものだけ。最上の食物、最上の衣服、ただ流行を追って身体を蔽うといったものでなくて、なにか美しいものを表現した衣服。あたしは生きたいのよ。人生を楽しみたい。地中海沿岸に行って暖かい夏の海を楽しんだり、テーブルを囲んで、札束を積んでカード遊びをしたり、パーティを、思いきったぜいたくなパーティを開いたり、このいやな世の中のあらゆる楽しみを得たいわ。それもいつかというんじゃなく、今若いうちにほしいのよ」

    324
    「こんな田舎町で殺人があろうとは想像もしなかったね。ところで誰が犯人?」
    「この大通りであなたに大きな声でそれを言えとおっしゃるんですか?」

    「あたしとしちゃあ、タニオスを犯人にしてやりたいね。穴馬だ。しかし馬じゃないんだから望みどおりにゃいかないね。馬だってそううまくいかないんだからね。」


    以下、引用。

    18
    ミス・アランデルはその点で旧式な偏見を持っていて、ギリシャ人といえば、アルゼンチン人やトルコ人と同じくらい値打のない人間だと思っていた。

    20
    ベラは服装の感覚が全然ないのに、皮肉にも身につけるものに対して強い情熱を持っていた。

    29
    「あの人たちにはわかんないんだわ……。年とった人たちには……わかる道理がないわ。生きるってことが何のことだか、知らないんだもの!」

    33
    彼女の友達で仕事をしている人間なんかほとんどいなかったし、たまに仕事などすると大げさに吹聴する連中ばかりだったからである。

    35
    彼は古風な銅の水差しから薔薇模様の瀬戸びき洗面器に水を移していた。

    41
    ミス・ロウスンは毛糸と、仕事袋と、図書館の本を下に置いて、

    45
    夜半にこうして歩きまわっていても、家の中はいつもと変わらずいきいきしていた。ちょうど死んだ人の魂が彼女と一緒に歩いているような気持ちだった。死んだ姉や妹の魂、アラベラ、マティルダ、アグネスたちの魂、それから弟のトーマスの魂

    58
    「ポアロ、しがないワトソンだけど、ぼくがひとつ推理してみることにしようか?」
    「まさにシャーロック・ホームズです。あなたの推理はまったく正しい」

    85
    わたしたちはコーヒー・ルームに通された。

    102
    〝きみはまだ若い。きみなんか、年寄りがどんなに抵抗力を持っているか知っちゃいないんだ。ひっくり返ってころっと死んでしまうのは若い連中だ。若い連中はこの世を生きぬこうって気持がほんとには強くないからなんだ。七十以上長生きした連中を見てごらん、みんないっぱしの闘士ばかりなんだから、生きぬこうっていう強い意志を持った人間ばかりだ〟

    141
    「ちゃんとした英語を書けるの?」
    「と思いますが……」
    「へえー。それで学校は?」
    「イートン校です」
    「それじゃ書けませんよ」

    143
    彼女は声をたてて笑った。ヴィクトリア時代の豊かなふっくらした笑いだった。

    180
    テリーザの住居はチェルシーの一角、テームズ河を見下ろすアパートの中であった。部屋は近代風なぜいたくな家具がそなえてあり、クローム金属の調度がキラキラ輝き、分厚い絨毯には幾何学模様が織り込まれていた。

    189
    「この人生をそのくらいのことで我慢してられないわ。あたしの欲しいものは最上のものだけ。最上の食物、最上の衣服、ただ流行を追って身体を蔽うといったものでなくて、なにか美しいものを表現した衣服。あたしは生きたいのよ。人生を楽しみたい。地中海沿岸に行って暖かい夏の海を楽しんだり、テーブルを囲んで、札束を積んでカード遊びをしたり、パーティを、思いきったぜいたくなパーティを開いたり、このいやな世の中のあらゆる楽しみを得たいわ。それもいつかというんじゃなく、今若いうちにほしいのよ」

    191
    「それでも、彼が好きなんですね。どうしてでしょう?」
    「理由なんてある? どうしてジュリエットがロミオにまいったか、ご存じ?」
    「シェイクスピアはどういうか知らないですが、ロミオはジュリエットの会った最初の男だったことが、理由のひとつでしょう」
    「レックスはあたしの会った最初の男じゃないわ、どうひいき目にみたって」

    206
    「ベラ? あんまり面白くない女よ、ねえ、チャールズ?」
    「うん、たしかに退屈だ。ハサミ虫みたいな感じの女さ。母親としては献身的だけど。ハサミ虫だってそうだろうな、きっと」

    259
    「いろんな人のことを考えている。若くてハンサムなノーマン・ゲイル。空威張りはするけどさっぱりしたイヴリン・ハワード。人づきあいの良いドクター・シェパード。落ち着いた、信頼のおけるナイトン」

    291
    効くと信じることが薬のいちばん大切なところさ。その気持ちには、これまで発明されたどんな薬もかなわないとさ

    320
    ヘップルホワイトの椅子

    324
    「こんな田舎町で殺人があろうとは想像もしなかったね。ところで誰が犯人?」
    「この大通りであなたに大きな声でそれを言えとおっしゃるんですか?」

    「あたしとしちゃあ、タニオスを犯人にしてやりたいね。穴馬だ。しかし馬じゃないんだから望みどおりにゃいかないね。馬だってそううまくいかないんだからね。」

    365
    「さっさと出て行ってちょうだい! ドン・キホーテさん」テリーザは叫んだ。「サンチョも一緒に連れて。あなたたち二人には二度と会わないことを願ってるわ」

  • オールドミスの死と遺産争いっていうよくあるテーマ何だけど色々と捻りが合って面白かった!

    依頼の手紙が来たけどもう死んでたり、こそこそと情報収集したりと忙しそうにしてた。

    勿論、皆怪しいから全然犯人分からないまま読んでた。
    自決エンドのなんとも言えなさ…。

    霊媒師が意外と話に絡んでこなくてちょっと笑った。
    エクトプラズムがそういう意味とは。

    読者目線では確実に殺人事件なんだと分かってるけど、迷わず調査を始めるポアロすごい。
    ヘイスティングスくん、ちょっと小煩いし、煽りもして来るけどやっぱ必要なキャラだ。

    ボブがひたすら可愛かった。

  • テリアのボブがどこまで事件に関わっているのか興味があったけど、拍子抜けした感じ。でも意外な犯人で意外な結末で単純に推理すると納得。

    ボブとヘイスティングスの会話も思わず吹き出しちゃう場面があって面白かった。

  • #赤背表紙のクリスティーを再読するプロジェクト 021

    仕事の依頼の手紙を貰ったポアロが依頼人のところに行くと、差出人既に故人になっていたが、死因に疑義を持った名探偵が動き始める話。古びた屋敷、遺産、小賢し行くと家政婦、怪しい外国人....と絵に描いたようなクリスティ作品。

  • 犯人当てられず。
    堂々とした本格でしたよ。

  • 1937年発表
    原題:Dumb Witness

  • ポアロ

  • ヘイスディングスとボブの対話が可愛い。

  • 要再読。

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著者プロフィール

1923年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、カリフォルニア州クレアモント大学院留学。信州大、横浜国大等に勤め、数多くの翻訳・著作のあと、「老子」の現代自由詩『タオ─老子』『求めない』が、共にロングセラーになる。

「2012年 『禅とタオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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