カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫)

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  • 早川書房 (1977年5月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150700225

みんなの感想まとめ

ミス・マープルがリゾート地で繰り広げるミステリーは、心地よい緊張感と巧妙な人間関係の交錯が魅力です。愛する甥の援助で療養中の彼女は、まったりとした日々の中で突如として起こる殺人事件に直面します。宿泊客...

感想・レビュー・書評

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  • 愛する甥レイモンドの援助により西インド諸島のリゾートで転地療養しているミス・マープル。彼女の身体には必要なこととはいえ、頭脳には刺激が足りなさすぎる、まったりした日々。そこに突然起こった殺人事件! 宿泊客たちが何かしら隠していることが匂わせられ、ミス・マープルは例の如く気のいいお婆さんを装って手がかりを集め、結構大胆に動きますから、読みながらハラハラ…でも、次の殺人は起こってしまい、ミス・マープルは復讐の女神と化して、犯人を追い詰める!
    リゾート地が舞台となるミステリは幾つもありますが、私はこの本が一番好きです。ミス・マープルを理解してサポートしてくれたクセ強爺さんラフィール氏、いいキャラですね。

  • おば思いの甥レイモンドの勧めで、転地療養のため住み慣れた村を離れ、遠くカリブ海の西インド諸島に来たミス・マープル。心地よい場所で優雅に過ごしながらも、単調な毎日に退屈していた。ある日自分の懐古武勇談をしていた退役軍人の少佐の話を聞いてる(ふり)途中、ある殺人犯の写真をマープルに見せようとしていたところで彼の顔が一瞬こわばった。翌日、少佐は遺体となって発見され、高血圧のための死と断定されたが、マープルには疑わしく思えた。彼女のとった行動は…?周りにはいつものようなヘンリー卿や村のおしゃべり仲間、馴染みの刑事などの協力者がなく、全くの孤立無援状態で事件の謎に取り組むことになったマープル。そんな状況でも自分が納得いかない事柄があると大人しくしていられないところが彼女らしい。ホテルの宿泊客は植物や鳥類好きな二組の夫婦、牧師とその妹、半身不随の大金持ちと世話がかりの3人連れなど、見た目には常識的な人当たりのいい人が多い。彼らが少佐の死、ある使用人の刺殺死体、ホテルオーナー夫婦の妻の不調などにどう関わってくるのか、マープルが持ち前の洞察力で紐解いていく。ゆっくりと休養するための転地先でマープルを一番生き生きとさせたのは、照りつける太陽でも輝く海でもなく、思いがけず出合った刺激的な事件の謎とおしゃべり、というところがミソ。ただのおしゃべり好きではなく、関係者の証言を論理的思考によって分析し、誰も気づかなかった悪事を感じ取る能力は相変わらず秀逸。ラフィール氏が感服するのもうなずける。薄いピンク色のふんわりしたウールのスカーフで顔を包んだミスマープルと、復讐の女神ネメシスのギャップが印象的。(2010.5.10.再読&感想登録)

  • イギリスの作家アガサ・クリスティの長篇ミステリ作品『カリブ海の秘密(原題:A Caribbean Mystery)』を読みました。
    『さあ、あなたの暮らしぶりを話して クリスティーのオリエント発掘旅行記』に続き、アガサ・クリスティの作品です。

    -----story-------------
    ミス・マープルが転地療養のため西インド諸島に来てから一週間が経ち、彼女は単調な生活に少し退屈しはじめていた。
    そんな時マープルを相手に自分の懐古談をしていたパルグレイヴ少佐の表情が、一瞬こわばった。
    ある殺人犯の写真を見せようとした時、少佐はマープルの右肩ごしに何かを見たらしいのだ!
    翌日、マープルの予感を裏づけるように少佐は死体となって発見され、平穏なカリブの休日はにわかに暗雲に覆われた!
    -----------------------

    1964年(昭和39年)に刊行された、ミス・マープルシリーズの長篇9作目となる作品です。

     ■1. パルグレイヴ少佐、懐古談を語る
     ■2. ミス・マープル、品定めをする
     ■3. ホテルでの死
     ■4. ミス・マープル、診察を乞う
     ■5. ミス・マープル、決断をくだす
     ■6. 夜の半ばに
     ■7. 浜辺の朝
     ■8. エスター・ウォルターズとの会話
     ■9. ミス・プレスコットその他
     ■10. ジェイムズタウンの決定
     ■11. ゴールデン・パームの夜
     ■12. 古い罪は長い影を落とす
     ■13. ヴィクトリア・ジョンスン退場
     ■14. 取調べ
     ■15. 取調べ続行
     ■16. ミス・マープル、援助を求める
     ■17. ラフィール氏、活動を開始する
     ■18. 牧師のいぬ間に
     ■19. こわれた靴の効用
     ■20. 深夜の恐慌
     ■21. ジャクスン、化粧品の講釈をする
     ■22. モリーに男が?
     ■23. 最後の日
     ■24. 復讐の女神
     ■25. ミス・マープル、想像力を駆使する
     ■解説 マープルとおしゃべり 芳野昌之

    こんな土地でも何かしら事件はおこるのかしらと、ミス・マープルはつい訊いてしまった……前の冬にひどい肺炎をわずらい、医師に転地療養をすすめられていたマープルが、甥のレイモンドの世話で西インド諸島にきて一週間ほどたっていた、、、

    気候も景色もすばらしいのだが、晴天つづきの天候やシュロの木ばかり目につく景色が少しばかり単調なように、毎日変りばえしない生活にミス・マープルはちょっと退屈していたのだ……さかんにアフリカ時代の懐古談をしていたパルグレイヴ少佐は一瞬びっくりしたようだったが、数年前そこでおきたある巧みに仕組まれた殺人事件について話し出した。

    そして話の終りに犯人が写っているという写真をみせようとしたときだった……途中まで差しだした少佐の手が、急に動かなくなった、、、

    彼はマープルの右肩ごしにじっとうしろを見つめている気配だった……少佐の顔が濃い赤紫色に変り、はた目にも分る狼狽ぶりになった。

    話はそこで打切りになってしまったが、ミス・マープルは少佐の態度の急変が気になった……なにか意味がありそうだ、、、

    そして翌朝、マープルの予感を裏書きするようにパルグレイヴ少佐が死体になって発見され、それとともに平穏で単調そのものだったカリブ海の休日はにわかに暗雲におおわれはじめ、ポアロに劣らぬ名探偵ミス・マープル活躍の格好の舞台へと変化していった!

    カリブ海のサントノーレ島にあるリゾート・ゴールデン・パームで静養しているマープルが殺人事件に巻き込まれる物語……セント・メアリ・ミードを離れても、マープルがおしゃべりの渦中にいることは相変わらずで彼女は軍を退役したパルグレイヴ少佐の退屈な回顧談に耳を傾けていた、、、

    パルグレイヴ少佐は何度も殺人罪から逃れた男の話をし始め、彼は殺人犯の写真を見たいかと尋ねて財布の中からスナップ写真を出そうとするが、突然話題を変えてしまう……マープルがその理由を確かめようと顔を上げると、近くに数人の人影を発見する。

    翌日、パルグレイブ少佐が自室で死んでいるのをメイドのヴィクトリアが発見し、マープルは彼が殺されたことを確信する……その後、メイドのヴィクトリアが刺殺され、次に滞在客のひとりラッキー・ダイスンが殺害される、、、

    マープルは車椅子に乗った年老いた実業家ラフィールとの会話の中で、ひとつひとつの事象を丹念に振り返るりながら徐々に真相に近付いていく……という展開。

    意外な犯人、そして納得の動機……面白かったです。

    以下、主な登場人物です。

    ジェーン・マープル
     探偵好きな独身の老婦人

    パルグレイヴ少佐
     ゴールデンパーム・ホテルの滞在客

    ジェースン・B・ラフィール
     同上。スーパーマーケットのチェーン店経営

    エスター・ウォルターズ
     同上。未亡人。ラフィールの秘書

    アーサー・ジャクスン
     同上。ラフィール氏の従僕兼マッサージ師

    ジェレミー・プレスコット
     同上。牧師。聖堂参事会員

    ジョーン・プレスコット
     同上。プレスコット牧師の妹

    グレゴリー・ダイスン
     同上。植物学者

    ラッキー・ダイスン
     グレゴリーの妻。ラッキーは愛称

    エドワード・ヒリンドン
     同上。大佐。植物学者

    イーヴリン・ヒリンドン
     同上。エドワードの妻。植物学者

    グレアム
     同上。医師

    ティム・ケンドル
     ゴールデン・パーム・ホテルの経営者

    モリー・ケンドル
     ティムの妻

    ヴィクトリア・ジョンスン
     ティムの使用人

    ジム・エリス
     ヴィクトリアの情夫

    ウェストン
     サン・トレノ警察警部

    レイモンド・ウェスト
     ミス・マープル甥。小説家&詩人

  • ミス・マープルらしい、会話から謎を紐解くスタイル。

  • #赤背表紙のクリスティーを再読するプロジェクト 011

    カリブ海に療養に来たマープル。同宿の老少佐が不審な死を遂げたので、マープルの頭が回転し始める話。人間関係を巧みに交錯させた、マープル物らしい作品。

  • 1度テレビで観ていた内容だったけど、犯人はすっかり忘れていたので最後まで楽しめた☆復讐の女神が気になる!

  • 犯人はどうということはないのだか、途中小出しにされていく情報が秀逸。重要なヒントと混乱させる偽情報の混ざり具合が面白いと思う。ポアロにはない展開で最近はマープルも面白く思うようになった。

  • はやく復讐の女神も読みたい・・・

  • 『復讐の女神』を先に読んでしまった所為で、犯人をある人物だと誤解してしまい、お陰で“あっと驚く意外な犯人”に本当に驚いた(笑)。ピンクのふわふわを羽織った穏やかな面持ちの“復讐の女神”――見たかったなあ。(2008-09-09L)

  • 転地療養のため西インド諸島を訪れたマープル。一週間は何事もなく穏やかに過ぎていった。しかし、まもなく彼女を相手に懐古談をしていた少佐が死体となって発見される。以前から少佐は何かを憂いていたようなのだが、いったい何が起こったというのか?美しい風景を舞台に老嬢ミス・マープルが事件の謎に挑む。

  • 読んだけど内容覚えてない・・・。

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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