九尾の猫 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 早川書房 (1978年7月29日発売)
3.67
  • (23)
  • (42)
  • (62)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 354
感想 : 40
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784150701185

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 何十年も前に何度も読んだ作品。
    連続殺人事件で、まったく手がかりがないってのは、現代の科学捜査ではありえないんだけど、これは昭和にすると20年代…そりゃそうだろってお話。
    犯人はわかってみればまあまあ可哀想といえば可哀想なんだけど、だからといって殺された方にはなんの罪もないわけで。
    なにより、最後まで名前がないってのがこの作者さんが意図したところなのかなと。
    若い2人が結婚したことだけが救いかな。
    やっぱり大好き☆エラリークイーン☆

  • 社会派ミステリ。
    連続殺人犯を追うエラリイ・クイーン。
    全く手掛かりがない状態から、一気に事件が繋がり、容疑者が見つかるシーンがとても印象的。
    大衆の混乱を描いた章も、価値がある名シーン。
    結末にも一捻りあり、最後まで楽しめた。

  • 登場人物の多さにつまずきかけたが、なんとか読破。
    エラリークィーンの国名シリーズやXYZとは離れて独立した作品のなかでは名作。

  • マスコミによる民衆の扇動、容疑者との心理戦、最後のドンデン返しといろいろな要素が詰まって読み応えある。現代からするとちょっと雑な部分が残るけど、そこを割り引いても面白い。

  • 「十日間の不思議」で落ち込んだエラリイがなんやかんや復活して連続絞殺魔<猫>を追う話。あらすじの「頭脳戦」を期待して読んだので肩透かし感は強い(十番目の犯行が特に冗長に感じて辛かった)。でもラストの一捻りでエラリイイイイってなったので許す

  • エラリイ・クイーンの数ある作品の中でも、自分的には三本指に入る大好きな作品です。謎解きとか、トリックといったものを楽しむというよりは、その「なぜ」の部分を深く問う作品だと思います。
    個人的には後期クイーン作品の中の傑作の一つだと思っています。

    今では「フーダニット」よりも「ホワイダニット」を問う作品が少なくないですが、この作品が発表された当時はもっと衝撃的だったんじゃないかと思います。「探偵」と「連続殺人犯」というありきたりの登場人物が、ありきたりではなくなる稀有なミステリ。

  • クイーン後期作品の中でも人気の一品。ミステリってよりはホラーとかサスペンスってジャンルの方が相応しい気がする。

  • 『十日間の不思議』での失敗から立ち直れないエラリイ。結構アッサリ立ち直ってました。それでも最後は・・・。ちょっと重い結末ですね。殺害される被害者たちの共通点が見つかった瞬間はいいですね(笑))何回読んでもドキドキさせられてしまう(笑)犯人の名前が「猫」っていうのは原文でもそうなのかな~。「猫」って言葉に別の意味があるんでしょうか(笑)

  • 劇的な終幕を迎えた「十日間の不思議」(1948)に続く1949年発表作。単なる〝思考機械〟から苦悩する探偵へと様相を変え、円熟味を増したエラリイ・クイーン中期を締めくくる傑作だ。

    正体不明の連続殺人鬼にマンハッタンは震撼していた。何れも絞殺で、犯行には絹紬が使われていた。性別や人種、年齢や家庭環境に共通点はなく、動機も解明されない。新聞は過激な記事で恐怖を煽り、殺人鬼を〝猫〟に見立て、新たな犠牲者をその尻尾に付け加えた。すでに尾は五つ。市民らは自警団を作り、不甲斐ない警察と市政を批判。父・リチャードに懇願されて捜査の陣頭指揮を取ることになったエラリイは手掛かり皆無の連続殺人事件に着手するが、まるで霧の中を彷徨うが如く事件解決への道は八方塞がりだった。


    舞台をニューヨーク/マンハッタンに絞り、大都会の喧騒を織り交ぜつつ、格差や人種差別などの社会の闇もしっかり描いており、発表当時はかなり刺激的な作品だっただろう。
    論理的思考を駆使した前期傑作群を彷彿とさせる渾身の一作であり、よりダイナミックな展開で人間の心理/闇を照射し、罪と罰の在り方をも掘り下げている。サイコパスによる無差別連続殺人に打ち震えるマンハッタンの狂騒、探偵クイーンの苦悩、殺人者にまつわる暗い過去、終盤で辿り着く重い真相はミステリ作家として成熟の極みにあった証左だろう。後に席巻するサイコキラー物の先駆的作品としての価値も高い。精神分析を巧みにプロットに絡ませるロジックは見事に昇華して、大きく畝り、読者を圧倒する。或る意味必然的にこの悲劇的な結末を取らざるを得なかったクイーンの達観。結末も深い余韻を残す。

  • 九人の連続殺人の犯人を追いかける。証拠も残さず動機も分からない殺人鬼、通称「猫」。
    無差別な殺人事件に最初はドキドキし、少し犯人が見えてきてハラハラし。最後の最後でまたどんでん返し。今回も悲しい結末でした。

  • エラリー・クイーンてこんな感じの作風なんだな…
    懐かしい…ってそりゃそうか70年代ミステリだもんな…


  • 面白かった!
    いままで読んだエラリー・クイーンの本の中で一番真実にびっくりしたし分かりやすかったし納得したような気がする。

    途中でカザリス博士犯人説が持ち上がった時は残りのページ数こんなにあるのにもう犯人分かるって…それほんまに犯人?何かこの後まだ展開ありそうやし真犯人は別にいるのでは?と思ったら案の定やった。

    産婦人科医が自分がお産でとりあげた人をひとりずつ選んで…っていうのはなるほど、というか、よく考えたなあとしみじみ思った。
    しかも何故男性は既婚者もいるけど女性は未婚ばつかりなのか?ていう伏線もちゃんと「電話帳で探したから。名字がかわってる女性は見つけられなかった」ということでちゃんと回収されてる。

    相変わらずエラリー・クイーンは私からすると役立たずで(笑)、どんどん被害者増えてくやん。て感じやった。真犯人にたどり着くのは事件がすっかり落ち着いた9人の犠牲者が出た後やったし!
    コナンにしろ金田一少年にしろ、私が知ってる推理ものはもっと早くスマートに真相にたどり着いて罪を暴くイメージがあるからエラリー・クイーンはその点遅すぎる感は否めないし名探偵ってかんじには思えん。

    けどいつも不思議と続き気になって読んでしまう。

  • 4

  • 前半は眠い。何度寝落ちしたことか。
    中盤から、容疑者が浮上して、結構楽しめたな。
    ただ、フーダニットの話なので、再読はないだろう。

  • 図書館にて借りる。国名シリーズ以外のクイーンもの。

  • 【あらすじ】
    ニューヨークで組紐による無差別連続絞殺事件が発生。警察やエラリーの必死の捜査にも関わらず止まらない殺人に、メディアはネコを模した犯人像を書きたて、市民は恐怖を募らせる。やがてエラリーは、被害者の出生にある共通点を見つけ出す。

    【感想】
    既に何名か殺人が起こった状態で始まり、そこにエラリーが投入されるという展開で始まる。犯人の顔も被害者の関連性もなかなか見えてこず、先の展開を期待しながら読める。
    被害者の共通点が判明してから犯人を追い詰める過程は緊迫感があり良い。あっさり終わったと思わせて捻りも用意されているので、読み応えがあった。

    あとがきによると、フレデリック・ダネイのベスト3自著の番外編に入るとのこと。

    なお、日本語版タイトルは被害者の数が読めてしまうので良くないと思う。九尾の狐をもじりたい気持ちはわかるが。

  • クイーンファンを自認しながら、本書はその梗概すらすっかり忘れていた・・・・・・。もうほとんど初読のような感じで読んだのだが・・・。

    いやもう、完成度高い。
    パズラーとしてはちょっと薄いけれど、サスペンスとしては超一級。ぐいぐい読ませる。
    もちろん、中盤で「なぜこの順番で殺されていたか」を説明するシーンは冷徹なまでにロジカルで、読者はクイーンの真骨頂である論理の快感を味わうことができる。
    ラストもちょっと泣けるなあ。ほんと、そのまま法月綸太郎みたいだった。

    中盤から後半にかけて、少々間延びしている感はあるが、その瑕疵は本書全体の完成度からして、わずかなかすり傷でしかない。

  • 個人的にはクイーンの中で一番好きな作品である。
    推理小説としては正直それほどでもないと感じたのだが、
    後半のエラリーの苦悩、犯人が殺人を犯すまでに至った経緯の描写は圧巻。

  • 請求記号:933.7ク
    資料番号:011336195

  • クイーンもの。マンハッタンで起こる連続殺人<猫>の市長直属の特別捜査官に任命されたエラリー。前回のヴァン・ホーン事件であまり乗り気ではなかったが、父の協力等もあり捜査を開始するが、<猫>の連続殺人は続く。しかし、ある法則を見つけたことで事件は進むかと思われたが――。
     ニューヨークを舞台にした、<猫>による連続殺人というスリルがスリラーのような感じがある作品でした。エラリーが登場してからも連続殺人は続いてしまいますが、その連続殺人をするたびエラリーもその関連性に気づくようになり、最終的に犯人を突き止めます。
     ただ、その犯人を突き止めるまでの過程がとてもスリルがあり、本当に犯人なのかと思う部分もあってハラハラしたのですが、少々まどろっこしい部分もあり、その点ちょっと退屈しかけましたが……。
     ラストにはエラリーが涙を見せるシーンも登場し、エラリーも前回のヴァン・ホーン事件もあり、今回の<猫>事件もあり、さて立ち直ることはできるのか、かなり心配な状態になってしまいました。次の作品でどうなるのか気になります。
     スリルある中で、論理で犯人を突き止めていく過程が良い作品でとても面白かったです。

全37件中 1 - 20件を表示

大庭忠男の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×