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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784150701512
作品紹介・あらすじ
不幸な過去を抱えた家で起きる毒殺事件。エラリイを苦しめる、錯綜した謎と過去の呪縛
みんなの感想まとめ
人間ドラマとミステリーが巧みに交錯する物語が展開されます。結婚式直前に失踪したジムの帰還をきっかけに、町で起こる毒殺事件が描かれ、過去の呪縛が絡み合う様子が印象的です。エラリー・クイーンの作品の中でも...
感想・レビュー・書評
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『ハヤカワ海外ミステリハンドブック』で紹介されていたので読んでみたかった。
『Xの悲劇』『Yの悲劇』とは違って、人間ドラマが濃くてクリスティーのような感じ。
結婚式直前に失踪したジムが突如ライツヴィルの町に戻ってきた。3年間彼の帰りを待っていたノーラと無事に式を挙げ、ようやく幸せな日々が始まったように見えたが…。
ミスリードがわかりやすいので、早い段階で犯人など色々気付いてしまう。自分だけでなく気付いてしまう人は多いと思う。
最後まで予想を裏切ることなく終わってしまった。
謎解きメインではなく人間ドラマを読むシリーズなのかな。 -
ライツヴィルシリーズの第一弾。クイーンの恋愛絡みエピソードはあるあるなのか?ちょっと冗長感。容疑者を取り囲む群衆の様子などリアルで今もネット上では同様だと思う。『十日間〜』がよりロジカルで好みだが悲劇ドラマとしては読み応えあった。
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ライツヴィルの町で一時期逗留するために不動産屋を訪れた推理小説作家のエラリィ・クィーン。彼は旧家の屋敷の隣の家を紹介される。しかしその家は、新居になる予定だった二人の結婚式直前に花婿が失踪し、貸家となってからも内覧に来た男性が急死したことから、『災厄の家』と呼ばれるいわくつきの家だった。
いわれを気にせず住み始めたエラリィだが、失踪した花婿のジムが三年ぶりに戻ってきて婚約者だったノーラと無事に式を挙げたことから、家は彼らに明け渡すことになる。
ジムとノーラ、二人の三年越しの結婚生活が始まったが、ノーラはジムの持ち物の中から自分の死を予言するかのような手紙を発見する。さらに、不穏な雰囲気の中開かれた大みそかのパーティでついに毒殺事件が。
エラリィは、ノーラの妹、パットとともに真相の究明に挑む。
クリスティーと同時期に活躍した本格ミステリの巨匠の作品。時代の雰囲気がクリスティーと共通するためか、安心して読むことができる。新訳なので文章も滑らかで読みやすい。
ただ、結婚式の日に自分を捨て、三年ぶりに戻ってきたあげく詳しいことを話すわけでもなく、いきなり結婚しよう、といわれても、果たして心情的に受け入れられるものなのだろうか。性格にもよるだろうが、自分なら考えられないなあ、と思ってしまい、ストーリーに入り込みにくくなってしまった。
また、推理力のない私でも早い段階から犯人とその動機を当てることができるほどだったので、犯人の意外性は少ないかもしれない。
主人公、エラリィ・クィーン氏は、女性が気を許しやすい当て馬的存在で、最後には紳士的に身を引く、といった役回りである。ポアロシリーズでいうヘイスティングズに近いが、探偵役でもあり、ヘイスティングズよりもモテキャラである。クリスティーの作品に登場する男性は、クリスティー好きの私から見ても一部を除き型にはまった人物が多く残念に思うことが多いのだが、エラリィはなかなか魅力的だ。
逆に、女性の登場人物はクリスティーに比べるとちょっと物足りなく感じる。
本書では、事件の中心となる次女のノーラ、エラリィと一緒に謎を解く三女のパット、若い頃に駆け落ちをして家族と疎遠になっている長女のローラがストーリーを引っ張っていくのだが、ローラの人物像が自分の中で最後までまとまらず、ぼんやりした印象になってしまった。これがクリスティーならもっと魅力的な人物になったのではないかという気がする。
エラリィ・クィーンシリーズは初読み。新訳が次々と刊行されているようなので、最初の印象だけで決めつけず、続けて読んでみようと思う。 -
エラリー クイーン作品のなかでも話の展開が大きくてスピード感がありリズムよく読める一冊だった。
トリック・犯人共に最後までわからなくて焦らしに焦らされた。なんとなく国名シリーズ内のエラリークイーンよりもアクティブな印象を受けた。ちょっと恋愛要素が強めだったのが意外。 -
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ライツヴィルの名士の家で起こった毒殺事件。夫が資産家の妻を殺そうとしたという実に単純な、しかし考えてみれば奇怪な事件にエラリイ・クイーンが挑むミステリ。
事件が起こって以降のライツヴィルが本当に嫌です。まあミステリではありがちなんですがこういう閉鎖的な村だとか町だとか。疎外されてしまうほうからすればたまったものじゃないなあ。そんな中でジムの無実を証明しようとするライト家の人々とエラリイ。とはいえ傍から見ればジムが犯人で全然おかしくない、むしろそれ以外にどんな真相があるというのか、と決めつけたくなる気持ちもわかりました。だからこそその事件の後で起こる悲劇と明かされる真相にはやりきれないものが。
わかってみれば手掛かりはいろいろあったのだけれど全然気づけなかった……登場人物のさまざまな発言の裏に隠された真実にも愕然。ものすごーくシンプルな謎だと思っていたけれど、これは解けません。完敗。 -
最初は正直これがそんなに評判なのか?と思うような展開だった。
しかし、あらゆる要素によって犯人がただ1人しかありえないという分かりきった状況が続く中、物語が終わりに近づくにつれてその驚愕の真相と隠れた真の悲劇がその姿を見せていったのには見事に騙されて言葉が出なかった。
これから読むという人に言いたいのは、この作品を楽しみたいなら変に探ろうとせず気楽に騙されてくださいということである。 -
96点:「ぼくならできました」
エラリイクイーンが単なる外部の観察者ではなく、事件の当事者として裁判で証言をする。名探偵というものと行動の不自然さ、一般常識とミステリロジックの衝突、世間からみた探偵のいかがわしさが裁判の中であきらかになり、ただそういったものをロジックで突破するところは大きな爽快感を感じる。
世界文学としてもミステリとしてもクイーンシリーズとしても圧倒的におもしろい‼️ -
国名シリーズを読み終えてからの、災厄の町。
キレッキレのエラリーに馴染んでいたので、しがらみに埋もれてなかなか動けないエラリーが、風采が上がらないように見えて、もどかしい。。
ただ、背後に不穏な音楽がずっと流れているようでざわざわしながら、先へ先へとページを送りました。
排他的な集団の結束や、親しい間柄程話し合いができず問題を大きくしていくことの恐ろしさを感じました。 -
クリスティ読みすぎて先が読めてしまっていたのが残念だったものの、そうでなければもっと楽しめたであろうにな、と思うのであった。
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読み了えてみれば、犯人はこの人しかいないだろうと思えるのに、そのこの人が解らない。今回もしてやられた。
なかなか事件が起こらず、ページを繰る手が進まない。「クイーンの最高傑作」というお墨付きを信じて読む。
エラリイ、モテモテである。ニッキーやポーラはどうなったのだろう?
1940年といえば太平洋戦争前年。にも関わらず、アメリカ地方都市では余裕ある日常が続いている。
著者プロフィール
越前敏弥の作品
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感想 :

akikobbさんはクイーンファンとおっしゃってましたよね♪
すみません、読む順番もわからず初心者が生意気なことばかり言...
akikobbさんはクイーンファンとおっしゃってましたよね♪
すみません、読む順番もわからず初心者が生意気なことばかり言って申し訳ないです(TT)
クリスティーに似てるかなと思ってこの作品を選びました。
読み始めはクリスティーのような感じを受けたのですが、これも生意気ですみませんが私の感想では、女性の描き方がクリスティーの方が惹き込まれると感じました。
それはやはりクリスティーが女性なので、女性の繊細な気持ちなどがわかるからなんでしょうか。
自分自身も女性なので、クリスティーの描く女性の苦悩だったりに共感できるのだと思います。
逆にクリスティーに出てくる男性には惹かれたことがないんですが、この作品の探偵役のエラリイ・クイーンが魅力的でした!
ずっと側にいてくれて安心感があるし、グイグイ来るわけでもなく急にキュンとするようなことを言ってきたり。
これはパットが好きになるのもわかるわ〜と思いながら読んでました(*^^*)
女性の登場人物に共感できるかどうか...
女性の登場人物に共感できるかどうか着目しての鑑賞、わかりやすいです!名もなき群衆の怖さみたいなものは印象的でしたが、誰かに共感したり、感情移入したりしてのめり込む感じではないかも…と私も思います。逆にクリスティの楽しみ方も教えていただいたような気持ちです。ありがとうございます!
ひまわりめろんさんのおっしゃるとおり、国名シリーズと比べて読むと、作者のクイーンの挑戦というか、新境地を切り開こうとしている様が味わい深かったりもしますが、人間ドラマ読みたい派の方にとって国名シリーズ一作目の『ローマ帽子の秘密』とか苦行でしかない可能性あります、お気をつけください(笑)X,Yと同じ年に書かれた『エジプト十字架〜』『ギリシャ棺〜』の方が少なくともエンタメ性は高いです。ドラマ性は、うーん…。エラリー、その父リチャード、その他レギュラー男性陣の生き生きしたキャラクターが楽しめることは請け合いです。
(ちなみに私は、エラリーかっこいい〜って思いたいという不純な動機で読んでいるので、エラリーの出ない『〜の悲劇』は未読という、偏ったクイーンファンですw)
お返事ありがとうございます!
エラリーかっこいい〜というakikobbさんの楽しみ方を聞いて、探偵エラリー・クイー...
お返事ありがとうございます!
エラリーかっこいい〜というakikobbさんの楽しみ方を聞いて、探偵エラリー・クイーンをもっと読んでみたくなりました。◕‿◕。
私もその目線で楽しみたいと思います♪
『ローマ帽子の秘密』は苦行の可能性ありなんですね笑
教えていただいてありがとうございます!
1作目は『ギリシャ』か『エジプト』でいってみたいと思います(*^^*)
やっぱり男性陣が生き生きしてるんですね。
それも頭に入れながら楽しみたいと思います。
クリスティーは女性が生き生きしてます。
こんな嫌な人いる〜という嫌な女性を描くのも上手いですが、クリスティー自身が自立したかっこいい女性なので、特に自分の意見をはっきり持っていて自立しているかっこいい女性のキャラクターが私は大好きです。
色々と教えていただいてありがとうございました\(^o^)/