三つの棺 新訳版 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2014年7月10日発売)
3.56
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784150703714

作品紹介・あらすじ

謎の客は密室から煙のように消え失せた! 史上に名高い〈密室講義〉を含む不朽の名作

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

本作は、密室殺人というテーマを巧みに扱った古典ミステリーで、特に新訳版によってその魅力が一層引き立てられています。冒頭から謎めいた男の言葉に惹きつけられ、読者はすぐに物語の世界に引き込まれます。密室か...

感想・レビュー・書評

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  • ディクスン・カー2冊目。

    こちらも難しいのかと思いきや、とても読みやすかった。
    勝手に1人で『十角館の殺人』登場人物フェアをやってるので、海外古典ミステリーにだいぶ慣れてきたのか?はたまた新訳版のおかげなのか?

    はい、間違いなく新訳版のおかげです(^.^)
    全体的に古典ミステリーの仄暗い雰囲気を感じつつ、新訳版のおかげで普通に読めるなんて本当にありがたい。

    冒頭から「人は棺から抜けだすことができる。自分もやったことがある。」と話す謎の男が出てきて、すぐに惹き込まれる。

    三つの棺の謎や、密室の部屋から消えた謎の男が知りたくて一気に読んでしまった。

    予想外の真相で、さすが不朽の名作。
    作中で密室講義が聞けるとは!
    フェル博士のありがたい密室講義は勉強になった。

    クリスティーだけではなく、やっぱり海外古典ミステリー好きだなぁ。

    • Naotyさん
      ひまわりめろんさん☆彡

      社団法人本格ミステリオタク協会の会員資格が欲しくて頑張りました!
      「十角館フェアまだでしょ?全部終わってから来てよ...
      ひまわりめろんさん☆彡

      社団法人本格ミステリオタク協会の会員資格が欲しくて頑張りました!
      「十角館フェアまだでしょ?全部終わってから来てよ!」って受付で怒られますかね!?怖そうだから全部終わってから行きます(^o^)

      皆さんのレビューを見ながら自分が読みたいものから読んでるのですが、ひまわりめろんさんに正しい順番と言っていただいて嬉しいです!

      新訳版のヴァン・ダインを今読んでますが、めちゃくちゃ読みやすいです!
      新訳版ってすごいですね。って旧訳版は読んだことがないので比べられないんですが(^_^;)
      ひまわりめろんさん、新訳版もぜひ!!

      オルツィは『紅はこべ』は内容的に合わなそうなので『隅の老人』を読みたいのですが、新訳版が出ていなそうでピンチです。
      ミステリオタク協会の資格はまだまだ先になりそうです(´ε` )
      2024/10/03
    • ひまわりめろんさん
      Σ(゚Д゚)

      色んな社団法人あるな〜って思ってた!(無責任)

      ヴァン・ダイン読みます
      新訳版
      Σ(゚Д゚)

      色んな社団法人あるな〜って思ってた!(無責任)

      ヴァン・ダイン読みます
      新訳版
      2024/10/14
    • Naotyさん
      ヤッタ〜\(^o^)/
      社団法人ミステリオタク協会会長のひまわりめろんさんのレビュー楽しみにしてます!!

      ますます海外古典読書が楽しくなり...
      ヤッタ〜\(^o^)/
      社団法人ミステリオタク協会会長のひまわりめろんさんのレビュー楽しみにしてます!!

      ますます海外古典読書が楽しくなります♪
      毒チョコも本棚に入ってたのでワクワクしてました(^^)
      『十角館』フェアも楽しいので会長もよろしければぜひ(*´ω`*)

      偶然私も今ヴァン・ダイン読書中です!
      やっぱりヴァン・ダイン最高ですね。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      2024/10/14
  • 密室のレジェンド、カーの代表作ひとつ。
    『白い僧院の殺人』の伏線回収の手腕に度肝を抜かれたので未読だった名作に手を伸ばす。

    過去の事件への言及なんかがそこここにあり、シリーズものの途中であることを伺わせるが、まあ普通に単体として楽しめる。
    ただ、フェル博士のクセ強ぶりが前置きなしに出てくるので博士慣れしてない自分は何だこいつ、、と思ってしまった。
    終始はぁはぁぜぃぜぃしていたり、ことあるごとに、はぅっ!とかへっ、へっ、へっ!とか言っちゃったりして正直キモいw(でも嫌いになれない)

    それはさて置き、この全体の雰囲気が意外だった。
    もっと何か王道本格探偵物っぽい想像をしていたのだが、殊の外オカルト風味が強い。
    起こり得ないはずの超常現象的な事件は果たしてどの様にして起きたのか、犯人と目されるのは遠い過去に墓に埋められたはずの人物、姿形がふわふわと掴めない、、みたいな感じなのだ。
    とは言え気になる引っ掛かり事象もいくつか散りばめていて、この伏線を回収しつつ、ここから論理で抑えにくるのかな、だとするとこの怪異&論理の形は京極夏彦っぽいななんて思っていたところから始まる「密室講義」の章。

    急にメタフィクションを挟み込んできて、何とも凄まじいギアチェンジ。
    やっぱり持ってきた理屈っぽさ。
    「結果が魔法のようだと、原因が魔法のようなものだという期待が高まる。それが魔法でなかったことがわかると、くだらないと一蹴する。これはどう見ても公平ではないね。」
    一般論と思わせつつ、結末への予感が詰まりに詰まった神章。

    さて次は何読もうかな。
    巻末の著作リストの邦訳履歴が目を見張る。
    『皇帝のかぎ煙草入れ』15パターンも出版されてるんですけど。。。

    • ひまわりめろんさん
      『皇帝のかぎ煙草入れ』は創元推理文庫の駒月雅子さんの新訳が圧倒的オススメです!
      『皇帝のかぎ煙草入れ』は創元推理文庫の駒月雅子さんの新訳が圧倒的オススメです!
      2025/06/07
    • fukayanegiさん
      なるほど!
      この本によると一番最近の訳ですね!
      それにしても、嗅煙草、かぎ煙草、かぎタバコ、嗅ぎ煙草とあって、訳者のこだわりどころが滲みでる...
      なるほど!
      この本によると一番最近の訳ですね!
      それにしても、嗅煙草、かぎ煙草、かぎタバコ、嗅ぎ煙草とあって、訳者のこだわりどころが滲みでる作品の予感。
      2025/06/07
  • 「また罪を犯してしまったよ、ハドリー」博士は言った。「また真実を見抜いてしまった」

    はい、このミス海外2024年版の1位『頰に哀しみを刻め』と同3位『処刑台広場の女』(こちらは未読)の翻訳者であり、現在ひまわりめろんの中でプチブレイク中の加賀山卓郎さん
    なんとあのジョン・ディクスン・カーの翻訳も手掛けていらっしゃいました

    翻訳者さんで選書するのを「通」だと思っているワタクシですので、早速かの有名な『三つの棺』を読んでみましたよ!
    (『処刑台広場の女』はまだ読みません、焦らすね〜)

    もちろん海外古典本格好きのワタクシが『三つの棺』を読んでないわけがありませんので、一応再読ということになりますが、前回は三田村裕さん訳でした

    今回は「新訳」と銘打ったものだけあって、いや〜読みやすかった!ちゃんとは覚えてないけど三田村裕さん訳はもっと難解だった気がするな〜

    今の子たちはほんと幸せよね
    この幸せを活かしてどんどん読んでほしいわ古典ミステリー
    もうすごいから

    本作『三つの棺』も、もうすごいです
    カーが生み出した名探偵のひとりフェル博士が活躍する密室殺人ものなんですが
    マジで、マ!ジ!で!教科書です
    あらゆる意味で密室殺人の教科書と言える作品で、これ読んだことない人は本格ミステリオタクとは認めてもらえません
    本棚にこれない人は神保町にある社団法人本格ミステリオタク協会の会員資格を得られません
    受け付けで追い返されます「こちとらボランティアじゃないんだよ!」とガチギレされます「非営利違うんかい!」言っても「税金払っとるわ!」とさらにキレられます
    もう読むしかないわな『三つの棺』こうなる前に


    次は加賀山卓郎さん訳何読もうかな〜(『処刑台広場の女』違うんかい!)

    • ひまわりめろんさん
      何がよ!
      何がよ!
      2024/01/12
    • おびのりさん
      だって、自分の本棚で、ひまわりめろんのいいねを確認しちゃうじゃないの。
      だって、自分の本棚で、ひまわりめろんのいいねを確認しちゃうじゃないの。
      2024/01/12
    • ひまわりめろんさん
      いや、一Qさんだけよ

      おびー含め他の人に関してはほぼ「いいね」してないイコール「目にしてない」だよ

      一Qさんは大事な弟子だから厳しく接し...
      いや、一Qさんだけよ

      おびー含め他の人に関してはほぼ「いいね」してないイコール「目にしてない」だよ

      一Qさんは大事な弟子だから厳しく接します!
      2024/01/12
  • 密室講義のメタ的な視点展開は新鮮で面白かったけど、読みにくかった

  • フェル博士シリーズの6冊目「密室談義」で有名▲雪が降り積もるロンドン、銃声が響くドアを破ると、絨毯の上には胸を撃たれて瀕死の教授が倒れていた! それも密室状態の部屋で▼語り手は三度目の登場ランポール、ハドリーは警視に昇進です。トランシルヴァニアや巨大な絵、カリオストロ、奇術師とオカルト趣味で酔わせ、更にメタフィクションで揺さぶる。前作に続きやり過ぎ感がありますが、トリックの図解などキチンと説明してくれるので安心です。博士の酒量が少なく、ビールを飲んで騒がないのは時間がなかったから?満足の一冊(1935年)

  • 常識人のグリモー教授が密室で銃殺される。その直後には犯人と思われる男もまた、信頼できる目撃者たちの前で銃殺された。二つの密室の謎を解く鍵は三つの棺が描かれた絵?フェル博士が解いた謎とは。
    有名な「密室講義」が最高。コレは名作→

    個人的に訳が合わなくて(新訳版なんだけど古き良きクラシカルな翻訳っぽい)なかなか入り込めなかったんだけど、密室講義以降はぐいぐい引き込まれた。
    内容的には好きではないけど、この密室トリックはすごい。よく考えたなーと思う。最後まで読んで冒頭に戻ると「なるほどなー」ってなる。

  • ディクスン・カー3冊目読了。有名な密室講義が読みたかったので。"作中の登場人物は自覚的にミステリを成立させているのだ "と言う箇所を読めたのは財産だと思う。

    ただちょっとツッコミどころが多すぎる肩透かしなオチなのと翻訳が読みにくく僕には合わない文体でした。

  • 密室もののディクスン・カーの傑作、と昔何かで読んで、初めて読んでみた。フィル博士のシリーズものの1つらしいけど、他の作品を読まなくても楽しめました。

    密室で死んだ男、直前に押し入った謎の男は部屋の中にはおらず、建物の周囲は雪に覆われていたが故に、犯人と思われる謎の男が忽然と姿を消したことを示している。事件の解明に乗り出すフィル博士たちだが、間をおかずして、第二の事件が起きる。雪道の上、近距離で撃たれたであろう男の死体、本人以外の足跡は残されていない。空でも飛べなければ不可能な殺人を、現場の状況と、関係者の発言からパズルのピースをはめるように解いていく。

    雪を舞台装置にした密室ものの先祖がこの作品なのかな、と思いながら読んだ。途中に入るメタい講義も、独創的だと思う。つららを凶器に使ったトリックと聞いて斜め屋敷が脳裏によぎった人は私だけではないはず。
    たまたま時計が遅れていたり、やたら頑丈な被害者だったり、内心「そんなんあり?」とツッコミ、ちょっとスッキリしない気分と、海外の古典っぽい独特の言い回しや冗長さを楽しみながら読了。

  • 有名なディクソン・カーの密室殺人事件を題材にしたミステリ。面白いと言うよりおごそかな文体。

  • 2021年7月29日読了。雪の夜に行われた密室殺人と犯人の姿なき殺人、「三つの棺」と事件たちの真相は…?ジョン・ディクスン・カーの最高傑作と名高いミステリ、特に作中で探偵ギデオン・フェル博士が披露する「密室講義」が有名だが、確かにいきなり「探偵小説の主人公」たることを宣言し名作ミステリの密室殺人トリックを解説しだすあたりはさぞ当時の読者の度肝を抜いたろう…。というか1930年代のこの頃からすでに、氷を使った凶器なき殺人、というのは手垢のついたありふれたトリックだったのね…人間は進歩しないものだ。現代の小説に比べると進行のテンポも悪いが、もったいぶった関係者へのヒアリングがフェル博士の推理でググッと予想外の方向に前進する感覚が癖になる。面白かった。

  • 密室講義を読むために本作品を手に取ったと言っても過言ではありませんが、実際にこの作品で使われたトリックが発端となりその後様々なミステリに使われていると思うと、当時これを考え出したことが如何に偉大なことか思い知らされます。

  • ジョン・ディクスン・カーの『三つの棺』を読了。ギデオン・フェル博士もの。

    カーの最高傑作とも言われる作品。今年の初めころに新訳されると知った時は嬉しかった。ようやく読めたが、やはり一見の価値ありの作品である。事件はカーらしく密室トリックが用いられている。

    実はS&Mシリーズの後半5連続を読む前に、この作品を読んでいた。途中で『すべてがFになる』のドラマ化情報が入ったので、一時的に積ん読していた次第。再開して読了したので記事にしたい。

    本作で特筆すべきは、やはり「密室講義」であろう。語るまでもないほどに有名で、他作品のミステリにも名前が挙がることが多々ある。特に有栖川有栖の『マジックミラー』では、この「密室講義」に倣ってアリバイトリックの分類がされている。こちらも必見。

    今回は7月に発売された新訳版を読んだのだが、旧版は全体的に誤訳が酷いと言われていた。それは色々なレビューを見る限り、「密室講義」も例に漏れずのようだったが、新訳版ではきちんと訳されていたようである(旧版は未読なので詳しくはない)。ただし「密室講義」においては、他作品のネタバレがあるので要注意(メルヴィル・デイヴィスン・ポーストの『ドゥームドルフ事件』)。

    訳が直されているとはいえ、この事件のトリックについて完全に理解するのは難しい。少々複雑さが見受けられる。フェル博士の説明をしっかり読まなければ、多少混乱するかもしれない。少なくともオレはそうだった。

    あとがきの話になるが、『ユダの窓』も新訳されるとのこと。こちらはカーの別名義であるカーター・ディクスンの探偵役、ヘンリー・メルヴェール卿ものの傑作。『ユダの窓』のトリックは、有栖川有栖が選ぶベストトリック5にも選ばれている(2011年9月号の『日経おとなのOFF』より)。こちらも実に楽しみである。

  • 新訳になってだいぶ読みやすくなったという評判ではあるが、それでも初読ではなかなか頭に入らない。真相を知った上で読み返すと、なかなかの完成度。とりわけ、燃やされた紙の真相は燻し銀で良い。不可能犯罪を描こうという強いこだわりも感じて、それが良かった(完全犯罪を狙ったものの、結果として思惑が崩れて不可能犯罪になってしまうというパターンはとても好み)。
    全体的に、シリアスだったり悲しい展開がなく、犯人の動機(三つの棺のくだり)もパズル的でコミカル。そこは本作の特徴として評価して良い部分だと思う。

  • 密室講義とてもタメになりました。

  • エドガー・アラン・ポーの早すぎた埋葬モチーフを本歌取りしたらしい、墓場から土をかき分けて這い出す手、という雰囲気満点のつかみが気になりすぎて、真相がわかるまで一気に読んでしまった(これ、真相あてられる人いますかね?MIT白熱教室で複雑な数式を用いて再現実験してもらいたいような…)。東欧出身の三兄弟が絡む骨肉の争い、という点でエラリー・クイーンの某国名シリーズに通じるものがあり、どちらも「仲が悪すぎじゃない...?お母さん泣くよね」と突っ込みを入れたい。ただし本格推理のため(だけ)にホラー並みの血みどろ惨劇が淡泊に展開されてまったく怖さを感じないとぼけた味わいの某作に対し、本作は主人公のろくでなしなハチャメチャぶりに人間臭さを感じる。また練られた犯罪をほぼ完璧に遂行する犯人を綻びとも言えない極微細な違和感から突き止める鮮やかさが魅力だった某作も好きだが、やたら凝った計画を出だしで大失敗しながらど根性の力業で乗り越え...ようとして周囲の人々を謎だらけの困惑に陥れたドタバタ劇-結局何がやりたかったのか博士の説明にあまり納得できない、むしろ命取りなパニック状態?-には妙な愛着を覚えてしまった。「2発目はお前だ」、そりゃそうよね!そこそこ顔の知られた人物が派手な服装で街中の近所を歩いたら誰かの目につくリスク高そうだけど…人の好い居候のお爺さん、助かったのかな、あなたが善意で助けた人物は高邁な思想の政治犯ではなく銀行強盗でしたよ。。。

  • 最近の作品と違って少し読みづらさを感じたが、密室についてよく練られた作品であると感じた。
    かの有名な密室講義は他の作品を読む上でさらに面白さを向上させるような内容だったが、当の密室トリック自体は個人的にはうーんという感じだった

  • やたらと海外ミステリが並んでるエジンバラの本棚で見掛けて、密室講義だけ読んで満足していたのを思い出しました…はい…
    有名すぎて、観てないのに見た気になっている映画、ドラマ、アニメとかありません?

    〇〇を観ずしてSFを語ることなかれ、とか
    ✕✕を読まずしてファンタジーを語ることなかれ、とか

    そう云われるとじゃぁお前何を語れるんだい、ということになってしまうんだけど(スターウォーズは観てるからSFは語っていいの? ガンダム好きならSFは…いやそれは語っちゃダメだな…)、
    こればっかりは、
    三つの棺を読まずして、密室ものを語るなかれ、と云わしめる力があるな、と思いました。

    トリックの力であるとか、その語り口、見せ方はもちろんなのだけど、何よりも密室やミステリというものに対する態度、矜持? 気の持ちよう、というか(笑
    あーこういうのを金字塔って云うのだな、と納得。

    そういう部分を別にしても、プロットとそれを劇化するプロセスと展開と、長編を読ませる個性とウィット。
    素直に☆5です。

  • カーの有名なミステリー。密室ミステリーの最高峰と名高い「三つの棺」をはじめて読む。

    ロンドンの街に雪の降り積もるある夜、グリモー教授の家をコートと帽子、それに仮面をつけた長身の男がおとずれる。ふたりの入った書斎から銃声が響き、ドアを破って室内に入ると、胸を撃たれて瀕死のグリモー教授が倒れていた。
    しかし、長身の男は忽然と姿を消していた。密室であったのに。

    この作品はギデオン・フェル博士シリーズのひとつらしい。
    このシリーズを読んだことがないため、フェル博士がどういう人物なのかがよくわからない。
    フェル博士がよく咳をしたりする描写があるが、喘息や、何か肺に病気を抱えているのかどうかもわからない。
    やはりシリーズ作品は、はじめから読んでいかないと主人公に興味も持てないし魅力も余り伝わらない。それが残念なので、いつかシリーズ一作目を読んでみたい。

    推理小説なら当然犯人を当てて、密室の謎も解きたいところだ。
    犯人に関しては、惜しいところまでいった。
    しかし、密室トリックについては全く歯が立たなかった。
    これぞトリックといった物凄いトリックで、こんな密室の謎なんか解明出来るわけがない。
    こんなややこしい面倒なことは、実際にどうかと論じること自体が野暮であって、小説なのだからこれでいい。

    作中で繰り広げられる“密室講義”も有名らしく、その部分も面白く読める。

    ラストのフェル博士のセリフがカッコいい。カッコつけすぎ。「ルパン三世」の石川五右衛門が、また無駄なものを斬ってしまっただか何だかみたいなくらいにカッコいい。
    ちょっと笑ってしまった。

    訳者あとがきにあったように、『事件全体のねじ曲がり方』に脱帽した。。

  • すごい密室だった。
    一体どうやって作られたのだ、この密室は、の一心で読み進めておりました。
    そして、謎を解くつもりで細かくメモってきた人で、真相にたどり着けた人はいるのだろうか。

    しかし、おそらく口癖やら体型的な理由かもしれませぬが、博士の咳というかなんというか。アレが気になりました。
    ああ、でも、日本的ステレオタイプに「ウォッホン」とかになってなくてよかった。
    原作ではどんな表現なんだろう。

  • 傑作が復刊ということで期待したが、古さを感じてしまった。

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著者プロフィール

別名にロジャー・フェアベーン、カー・ディクスン、カーター・ディクスン。1906年、アメリカ生まれ。新聞や学生雑誌への寄稿を経て、30年に「夜歩く」で作家デビュー。長年の作家活動の業績から、63年にアメリカ探偵作家クラブ賞巨匠賞、70年には同特別賞を受賞した。1977年死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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