時計の中の骸骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (1976年10月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784150704025

みんなの感想まとめ

ユーモアとミステリーが絶妙に融合した作品で、H・M卿が繰り広げるドタバタ劇が魅力的です。伯爵未亡人との知恵比べや、骸骨入りの時計を巡る騒動は、読者を引き込むエンターテインメントに満ちています。村中を駆...

感想・レビュー・書評

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  • H・M卿シリーズです。
    本書はH・M卿演じるドタバタ騒ぎがカーの作品中でも極めつけのものです。
    伯爵未亡人のブレイル夫人が全編を通じてH・M卿と渡り合っているのですが、これが大変におもしろいのです。
    オークションでの骸骨入りの時計を巡って値段の競い合いを初め、事件半ばではこの骸骨を巡り争って村中を馬車で駆け回ったりします。
    この場面ではまんまと骸骨を盗み出した伯爵未亡人が骸骨の歯をガチガチ鳴らしながら逃げ回る姿が笑いを誘います。
    本書は謎めいた旧家の当主の死やその傍に建つ刑務所の絞首台の底で発見された惨殺死体等と怪奇趣味と豪放なH・M卿の醸し出すユーモアが際立った1冊となっています。
    複雑怪奇な事件の謎が次第に大きなカタストロフィへと進んでいく展開には快感を感じます。

  • 基本的にカーター名義の作品は
    いわば「ファン作品」です。
    そう、言葉で表すとしたら
    H・M今日のリアクションを楽しむ
    ための作品なのです。

    この作品でももちろん
    H・M卿はメガクラスの暴走を
    しでかしてくれています。
    それはそれはレディーに対し
    失礼な罵詈雑言を浴びせます。
    大人気ないですってば…

    そして
    過去に起こった事件と
    現在に起こった事件…
    そこに隠れている犯人は
    まあまあ鬼畜そのものともいえましょう。
    現代に起きた事件のひとつに関しても
    その典例を示してくれていますし、
    トリックもわざわざ身体を張って
    偽装をするという恐ろしさ。

    しかしそんな体よくやっていた犯人も
    特殊迷路の中で
    残念な形式で捕まえられます。
    ご愁傷様でしたの
    一言に尽きます。

    H・M卿の狂気を
    お楽しみください。

  • H・Mシリーズ

    20年前のフリート卿の転落事件。戦争中に1度だけであった女性ジェニーを3年間探すマーティン・ドレイク。駅での再会。ジェニーの婚約者リッキー・フリートとマーティンの話し合い。マーティンと弁護士スタナードとの刑務所での度胸試し。見つかった血染めの短剣。H・Mがブレイル夫人と争って競り落とした骸骨の入った時計。骸骨をカタカタ言わせながら逃げる夫人、ベン・ハーのように鞭を振り回しながら荷馬車で追うH・M。殺害された宿屋の娘エニッド・バクストン。20年前に転落事件の宿屋の主人場クストンの証言に隠された「ももいろの何か」の謎。

     2010年4月27日再読

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著者プロフィール

Carter Dickson (1906-1977)
本名ジョン・ディクスン・カー。エラリー・クイーン、アガサ・クリスティーらとともにパズラー黄金時代を代表する作家のひとり。アメリカ合衆国のペンシルベニア州に生まれる。1930年、カー名義の『夜歩く』で彗星のようにデビュー。怪事件の連続と複雑な話を読ませる筆力で地歩を築く。1932年にイギリスに渡り、第二次世界大戦の勃発で一時帰国するも、再び渡英、その後空襲で家を失い、1947年にアメリカに帰国した。カー、ディクスンの二つの名義を使って、アンリ・バンコラン、ギデオン・フェル博士、ヘンリー・メリヴェール卿(H・M卿)らの名探偵を主人公に、密室、人間消失、足跡のない殺人など、不可能興味満点の本格ミステリを次々に発表、「不可能犯罪の巨匠」「密室のカー」と言われた。晩年には歴史ミステリの執筆も手掛け、このジャンルの先駆者ともされる。代表作に、「密室講義」でも知られる『三つの棺』(35)、『火刑法廷』(37)、『ユダの窓』(38)、『ビロードの悪魔』(51)などがある。

「2023年 『五つの箱の死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

カーター・ディクスンの作品

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