ウィチャリー家の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 リュウ・アーチャー)

  • 早川書房 (1976年4月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784150705015

作品紹介・あらすじ

女の名はフィービ・ウィチャリー。二十一歳。彼女は霧深いサンフランシスコの波止場から姿を消し、杳として行方が知れなかった。彼女の父から娘の調査を依頼されたアーチャーのこころには、何故かフィービの美しく暗い翳が重くのしかかっていた……。アメリカ家庭の悲劇を描くハードボイルド派巨匠の最高傑作!

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

歪んだ愛情が引き起こす悲劇と、それに伴う人間の苦悩が巧みに描かれています。物語は、私立探偵アーチャーが富豪の依頼を受け、失踪した娘を探す過程で展開されるもので、過去と現在の事件が絡み合いながら進行しま...

感想・レビュー・書評

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  • 歪んだ愛情が織成す悲劇、いや正直な気持ちを押し殺したゆえの反動と云った方が正解か。

    現象はあまりにも単純。2人の男と1人の女の死。犯人はしかも1人。
    しかし、その1人を炙り出すための炎は関係者各々の魂を苦く焦がし、また探偵自身も自らを焦がす。
    だが、あくまで彼は傍観者の立場を貫く。だから慮る事もせず、また望むのであれば自害の手助けをもする。

    現時点では三ツ星だが、我が胸に徐々に立ち上る感慨は治まりそうにない。

  • この時代のハードボイルドは無駄な打ち合いもなし。
    アーチャーのシニカルながら割と紳士的な態度も好感が持てる

  • 傑作.私立探偵アーチャーが,富豪からの依頼を受けて,その娘の失踪を探る.現在起こり続ける犯罪と過去に起こったできごとが複雑に絡みながら話は進んでいく.よく計算された結末であり,少しの光も見える.

  • 面白かった。
    主人公のキャラがいまいちというか、地味な気がした。

  • ハードボイルドなのに、プロットが錯綜。最後にどんでん返しもあり。

  • 『さむけ』以来、久々にロス・マクドナルドを読みました。

    相変わらず、人物描写がすばらしいです。
    今回のモチーフは歪んでいるけど一途な愛、狂気と錯乱、自責の念、そしてすり替わりといったところでしょうか。

    幼いころから数多くの推理小説を読んできましたが、最後の最後の展開は初めてです。
    ちょっと後味が悪い気もしますが、これもありかな、という気もします(具体的に何が起こったのか書いていないので、さっぱりわからないですよね(笑))

    いちおう、お勧め☆×5ということにしておきます!

  • 83039.355

    前半単調だがよく出来た小説。

  • 死んだと思われていた人が実は生きているというプロットはよくあるのでそれは予想がつくけれども、かなり緻密で複層的な、ちょっと無理があるんじゃないかと思われるようなプロットの複雑さはすごい。もちろん僕なんかは一読しただけでは最初の方の伏線を回収しきれない。
    無理がある、と書いたのは、数人の人物の思惑によってはからずも一人の登場人物が大きな悲劇に見舞われる、という点で。
    リュウ・アーチャーの乾いたユーモアと、彼の態度も、ハメットやチャンドラーのハードボイルド探偵小説とはまた少し違った意味で、良かった。

  • 恥ずかしながら、初めてのロスマク。“アメリカの悲劇”を描いたという先入観があったせいだろう。ミステリ的仕掛けの多さに驚いた。ハードボイルドに何を求めるかによって、評価が大きく分かれる作品では。予断だが、本作を読んでいてコリン・デクスターの某作を何度も思い出した。

  • ロス・マクドナルドの作品としてはそこまで複雑なプロットではなく、読みやすい作品。
    大富豪ウィチャリーに娘フィービの行方探しを依頼されたアーチャーに見えてくるのは、ウィチャリー家の闇の部分であった。
    相変わらず執拗に聞き手となるアーチャの真骨頂といったところです。
    長年愛していた女性を殺してしまう男の身勝手さが哀しい作品でした。

  • <私立探偵リュウ・アーチャー>シリーズ第十作目。本書を含む三作品が円熟期の傑作と呼ばれているらしいが、その評判に違わぬ素晴らしい出来栄え。失踪した女性の捜索というお決まりの展開ながら、終盤の鮮やかな回収劇は圧巻の一言。ラストシーンに漂う虚無感も実に印象的。<質問者>アーチャーの地道な積み重ねが着々と真相に肉薄する筋運びの上手さをまざまざと見せつけられた。これだけの作品ならば、トリックの現実味に関しては四の五の言いませんよ。前時代的な言い回しも幾らかあれど、普遍的で色褪せない小笠原豊樹さんの翻訳も最高です。

  • トリックに無理がある。
    いくらフェアプレイ(地の文で嘘を書かない)していても、このトリックは成立しない。
    ミステリというのはメイントリックがだめだと、点が辛くなる。星二点だ。

  • 寡作な作家であったがつまらない作品はひとつも無い。この作品もやや無理な設定はあったが最後まで一気に読み終えた。
    最後に殺人犯は告白書を残して自殺するが悪人ではなく悲しい終わり方だ。

  • 失踪した富豪令嬢の行方を捜すアーチャーの前に、悪党どもの死体が次々と転がるという展開。アーチャーも殴られて意識を失うという、お約束をみせるし、普段よりはタフガイ探偵っぽいかも知れない。とはいえ、込み入った真相はいつも通り。もっとも少し薄味かな。

  • サンフランシスコの波止場から姿を消したフィービ・ウィチャリー。父親から依頼されたリュウ・アーチャー。しかし事件は父親の予想とは違う悲劇へと進む。ロスマクの最高傑作と言われるが、ロスマクはかなり重い。本腰入れてじっくり読まないと見失う。

  • ミステリーで一冊ということでたまたま積読の山にあったものから一冊。レイモンド・チャンドラーからの派生で購入したのだと思うのですが、ずいぶん昔のことなので記憶にすら残っていません。
    古き良き時代の一冊という感じでハードボイルドでもガチガチのそれでもなくライトな感じを受ける。それでもハードボイルドの範疇には違いないのですが、臭くならない微妙な線をうまく描いているように思います。72

  • 初ハードボイルド。はずむチップ。

  • 2013/09/22読了

  • リュウ・アーチャー・シリーズ

    自分が2カ月間の旅行中に消えた娘・フィービを探すように依頼してきたホーマー・ウィチャリー。旅行に行く直前船に乗り込んできた元妻キャサリンとの争い。キャサリンの家の不動産業者ベン・メリマンの遺体発見。キャサリンの行方。ウィチャリー家の中の問題。メリマンの義弟スタンリー・クラインの死。秘密を握る人々の死。フィービの恋人ボビー・ドンカスターの抱える秘密。岬で発見された車。毛布に包まれた裸の女性の遺体。ホーマーの義弟トレヴァはフィービの遺体と証言するが・・・。

     2011年10月2日読了

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