- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150707057
感想・レビュー・書評
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初期の作品で一番好きな作品です。
音楽一家の中でただ一人音楽の才能がなく、競馬騎手になった主人公。
原因のわからない不調に苦しみ、マスコミにも度胸をなくしたと叩かれますが、ついにその理由を突き止め…
競馬界をめぐる意外な陰謀を解決します。
謙虚で観察力と思いやりとユーモアがあり、意志の強い主人公の性格が何とも素敵なのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
下積みの障害飛越騎手フィン。
ふとしたきっかけで有力馬の鞍を与えられ頭角を現すが、彼を待っていたのは嫉妬と怨嗟に凝り固まった男の陰謀だった。
しかしフィンは自らの力で真相を探り出していく。
ミステリというよりフィンの冒険譚。
過不足ない文章で削り出されるそのタフな姿。
カッコいいなー。
ラストの同じ境遇でありながら道が別れてしまった相手との対峙もシビれる。
面白いな~。
訳文に関しては読書会でたっぷり語るw -
フランシスの数ある傑作の中でも、個人的にはもっとも好きな作品のひとつ。もしかしたらベスト1かもしれない。
もちろんミステリなのだけど、それ以上に強く感じるのは、若者が戦い、挫折し、困難を乗り越え、そして栄光をつかむ物語としての魅力である。最初から最後まで、僕は主人公を応援しながら読んでいた。口の悪い人なら、ちょっとひねったサクセスストーリィに過ぎないと言うかもしれないけど、それでいいのだ。
恋愛の話や、主人公の置かれた境遇の話も、僕にはすとんと胸に落ちて興味深かった。そしてそれが単なる彩りの話ではなく、犯人と主人公の皮肉な共通点につながっていくあたりのプロットも心憎い。
思いの外早めに犯人も動機もわかるような物語だし、一点大きな疑問点が残ってしまう部分もあるので、ミステリとしては大傑作とは言えないかもしれない。でも、少なくともフーダットにしろホワィダットにしろ、十分に意外性があるし、最後の対決シーンを作るためにもあのタイミングで敵を明確にする必要があるのだろうと思う。少なくとも、ミステリとして水準以下とは思わない。
騎手の生活とそこに生きる者の誇りを生き生きと描き出しているという点において、こういう小説がかけるのはフランシスしかいないと思うし、実に魅力的な小説だと僕は思う。大好きな小説だ。 -
2019/11/20読了。ますますのめり込む。人間の業と言うか、しかし折れない心を持ちながら、諦めない主人公は
素晴らしい。単に、復讐心ではなくぶざまにされた相手にさえ理解し、治療し、許す。でも、許すのには長い時間がかかる。人間くさいなあ。 -
主人公のフィンもカッコいいし、ヒロインも文句無しにカッコいい。訳してる人の文章も本当にうまい。個人的にフィン家族の音楽の描写も洒落てて好き。
唯一の欠点は後書。余韻ぶち壊し。お前はディックフランシスを読むな、と突っ込んでしまった。 -
大好きな作家さんのシリーズ。シリーズといっても舞台が競馬界というだけであって、主人公は変わります。でも凄く好き。
前にも何作か借りて読んだのですが、分からなくなったのでちゃんと記しておかないと・・と改めて思った・・。
日本の競馬とイギリスの競馬は歴史も文化的意味合いも違うので、引き合いに出すのは違うと思うんですよね‥良い悪いじゃなく、違って当たり前。
主人公は障害競馬のフィン騎手。彼女とのその後も気になりつつ。 -
フランシスの最高傑作のひとつ!初めて読んだフランシスがこれで良かった
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2011.10.24 読了。
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最初は、この訳文に慣れなかったけど、今じゃ病みつき。
一般的には、シッド・ハレーが主人公の話がお勧めですが。