- Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150707934
感想・レビュー・書評
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アメリカの最高裁判所が妊娠中絶を認めないという判決を出した。
まだ!?
まだ、そんなことやってるの?
と思う。これが最後のあがきだとは思うけど。
まあ、もし、レイプされて妊娠してもだめなのか?
という質問に対して、女性のからだはレイプされて妊娠することなどない、と答えた議員がいるくらい、の国ではあるが(日本には、このレベルのアホはさすがにいないと思う)。
というわけで久しぶりに思い出したので、マクベインの「稲妻」をご紹介……。
例の87分署シリーズの一冊だけど、マクベインは男性でこのときすでにかなりの年配だったと思うが、誰よりも最先端だった。ローレンス・サンダースと並んで。
ミステリーなんでネタバラシはできないが、30年も前にこの問題に切り込んでいた作品があったというのは驚嘆に値する。
しかもとてもバランス良くできがよく、読みやすい。
まあ、マクベインは凄腕のプロ作家だったから、彼の作品でレベル以下というのはないのだけど。
興味のある方はどうぞご一読をーー。
2021/09/17 更新
ーー 以下は2018年にご紹介した時のものです ーー
◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第六回
・・・ 第六回 「稲妻」 ・・・
マクベイン、続き……。
「稲妻」
87分署シリーズは、同じ刑事が登場する。
従ってときどきは彼らの家庭生活が描かれ、主人公のスティーブ・キャレラは、耳の聞こえない女性と結婚して双子が生まれ、堅実に幸福に生きていきます。
というわけで、当時はみんなの家庭をそうそう壊すわけにもいかなかったので(いまならアリだけど)87分署の家庭問題は可哀想なバート・クリングが一手に引き受ける羽目になり、恋人は殺されるわ、裏切られるわ、結婚したら浮気されるわ、だったんだけど、それもそうそう使えない……。
で、80年代に入ると、平和な結婚生活、87分署では書けないことを書くために、マクベインは‘民話シリーズ’を立ち上げます(「金髪女」とかね)。
そして、87分署はもうひとつの方向にいきますが、その代表がこの21世紀に入って発表された「稲妻」でしょう。
もうひとつの方向とは80年代異常快楽殺人に繋がっていった
‘だれがやったのかはわかっている、どうしてやったのかが問題だ’
です。
街灯に、アスリートの若い女性ばかりが吊るされる……。
で、犯人は捕まるのですが、なぜそんなことこをしたのか、の理由が絶句もの……。
これは答えが教えられないほど、小説としてもできが素晴らしいので、できたら読んでみてください。
いまなら(もういろんなことがわかっちゃった今なら)とてもわかりやすいと思います。
でも当時はやっぱり衝撃的だったんだよね。
2018年03月13日 -
87分署シリーズ♪マイヤーカツラを装着してみるの巻('ε'*)刑事部屋の面々の反応が面白かった。キャレラの奥さんのテディは職探し中。道のりは厳しいね…。また誤訳が繰り返されているよ…。『Not at all』→『どういたしまして』じゃなくて、尋問中なんだから『全然違う』の方だと思うよ(笑)