酔いどれ探偵街を行く (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2005年11月9日発売)
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感想 : 7
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784150708535

感想・レビュー・書評

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  • エド・マクベインの別名義作品。探偵と同じ名前。元々は探偵名は違っていたとの事。探偵事務所も構えていたが親友パーカーと妻の不倫現場で暴行、ライセンスを取り上げられて以降は落魄。そんな彼に頼ってくる人達がいてギリギリのラインで事件を解決していくハードボイルド小説。アルコール中毒者という触れ込みだが読んでるとそうでも無い。むしろ毎回違う女とご性交されており元々のモテ具合は半端なかったのではと推察されてしまう。キチンと妻とのエピソードも決着がつけられているのが良かった。
    個人的には翻訳というか日本版にしか無いという序文。この1ページだけで先が読みたくなる名文。後に許可を得て都築氏が続きを執筆したらしいがそうなるよなーと思う出来。

  • エド・マクベインの別名義による元私立探偵カート・キャノンの活躍が読める傑作短編集。探偵許可証を取り上げられ人生に絶望しきったように酒に溺れる主人公が巻き込まれていくストーリーは、どれも軽快で興奮を読者に味合わせてくれる。NYの裏町バウアリには貧しい人々やならず者が多く、主人公もそこに身をやつしている一人なのだが、それでも彼の過去の栄光を知り様々な悩みを抱える者たちがその問題の解決を依頼しに来る。彼は最初断るのだが、他に当てがあるわけでもない依頼人を見捨てることは出来ずに事件を追いかけていく。その人情味に溢れる所も好感を覚える点であるし、何より捨てきれない探偵の本能に従って行動し物語が進んでいく点(女とのラブシーンも必ずある)が最高だ。ミステリーの度合いはやや低いもののハードボイルド物のペーパーバックとして完成しきった名作。

  • 『日本ハードボイルド全集6 都筑道夫』に「酔いどれ短探偵」が入っているので、先にこちらを再読。私立探偵崩れの酔いどれルンペンを主人公とした「おれ」の一人称一視点ハードボイルド。仕立て方は通俗ハードボイルドだが、情感たっぷり。都筑道夫氏の翻訳がすばらしい! さて、都築氏のパスティーシュ「酔いどれ探偵」読むぞ!

  • おれか? おれは、なにもかも、うしなった私立探偵くずれの男だ。うしなうことのできるものは、もう命しか、残っていない。

    エド・マクベインやエヴァン・ハンターとしても知られる作家による、ハードボイルド短篇集。密通した妻と親友を殴り殺そうとして許可証を取り上げられたカート・キャノンは、ニューヨークの裏町バウアリで、酒に溺れたルンペン生活を送っている。そんな街でも、人は悩みを抱え、彼のもとへやってくる。時には友情から、時には誇りのため、キャノンは事件にとりかかる。

    最初に読んだのはもはや30年前になる。ミステリーを夢中で読んでいた頃で、他作品とはおおきく違う雰囲気に強く惹かれたのを覚えている。長編の「よみがえる拳銃」は手元に残っていたが、もう一度この短篇集も読みたくなったので買い直した。改めて楽しめたし、解説の訳者にまつわる話も興味深かった。

    収録作品: 幽霊は死なず/死人には夢がない/フレディはそこにいた/善人と死人と/死んでるおれは誰だろう/おれもサンタクロースだぜ/抱かれに来た女/街には拳固の雨がふる。

  • 妻の不倫相手に暴行を加え、傷害のかどで認可証を剥奪された(元)探偵の、いわゆるボランティア犯人探し。8編を収録したそれぞれが非常に短い文字通り短編集であり、ペースよく読み進むことができる。
    厭世的、排他的、自虐的というあらゆる喪失感に苛まれている主人公が、わずかの情にほだされて人助けをする、という1編ごとの事件は違ってはいるものの、すべてにおいて同様のテーマとなっている。
    非常に明快で端的で読みやすい。事件解決に至る思考に必然性があまり感じられないが、複雑な謎解きとか心理作戦といった推理小説とはジャンルを異にした、主人公の無様な生き様を魅力的な(元)探偵という役どころに仕立た短編集である。
    ちなみに作者名と主人公名を同じカート・キャノンとしており、本シリーズの短編が1冊になったときに作者名「エヴァン・ハンター」、主人公名「マット・コディル」から変えたとのこと。

  • 81033.208

    会話や表現が良く、一人称の作品を書きたくなってしまった。

  • 力づくで解決する良くも悪くも懐かしいハードボイルド。
    ただタイトルから想像されるアル中の描写はあまりなく残念(例えばローレンス・ブロックの「八百万の死に様」ではひりつくような焦燥感が描かれていた)

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