- Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150716516
感想・レビュー・書評
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密室殺人です。
それだけでも心踊るのですが、さらに登場人物に奇術師が多く、探偵も奇術師なのです。
錠と閂が掛かり、鍵穴が内部からふさがれている密室状態の部屋の中で神秘哲学者のサバット博士の絞殺死体が発見されます。
サバット博士の死体は煙がたちこめる部屋の床に描かれた五芒星と悪魔を呼び出す呪文の模様の真ん中に仰向けに横たわっていたのです。
さらに、警察の尾行をまいて行方をくらませていた容疑者が死体となって発見されます。
事件も何やら奇術めいています。
そんな雰囲気がある事件の解決は若干、ドタバタしてはいましたが、かなり劇的で素晴らしいです。
本書は奇術家でもある作家らしくミスディレクションも巧みです。
こういった本格ミステリはやはり好みですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
奇術師探偵グレート・マリーニ・シリーズ
ロス・ハートの隣の部屋に住むセザール・サガット博士。彼の元を訪れた奇術師たち。返事の無い部屋に押し入ると殺害されたサガットの死体。密室状態の部屋。現れたラクレール夫妻。奇術師デュヴァロの名刺。鍵穴に押し込まれたハンカチについた鉛筆の跡。ラジオ番組出演を理由に現場を立ち去ったユージン・タロット。タロットを尾行する刑事。タクシーの中から消えたタロット。デュヴァロ登場。密室のトリックを実演するディヴァロ。穴のあいていなハンカチ。雪の密室の中発見されたタロットの遺体。遺体発見現場に居合わせたジョーンズの秘密。マーリニの仕掛けた罠。
2010年11月23日読了