ジェゼベルの死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-2)

  • 早川書房
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本棚登録 : 186
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150730024

感想・レビュー・書評

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  • アトラクション劇の最中に、舞台上の塔から一人の女性が落下した。
    これは事故ではない。
    目の前には五千人もの観客。舞台には甲冑の騎士が十一人。控え室へつながる扉には鍵がかけられ、外には見張り番が一人。

    魅力的なシチュエーション。周りは一癖ある怪しいやつばかり。
    チャールズワースとコックリル両警部の推理に翻弄され、読んでいて頭がくらくらしてきます。特に容疑者が絞られてくる後半の畳み掛けは、目が回る思いです。

    さまざまな作者のたくらみが張り巡らされ、本当に楽しませてもらいました。特にある小道具の使い方が秀逸で、真相がわかった時はゾッとしました。

  • ミステリを読む際、いつも頼りにしている
    「東西ミステリベスト100」(文春文庫)。
    1986年に発行されたものだけれど、
    2013年に大改訂され発売された!
    色んな作品の順位が入れ替わったり、
    人気が変わらないものがあったり、
    二冊を見比べているだけでもとても楽しい。

    さて、この中で旧版で90位、
    このほど24位と大躍進したこの作品に
    興味をひかれ読んでみた。

    都筑先生に、
    ミステリ小説にはトリックや事件解決がメインな作品の他に、
    ラストまでの紆余曲折を楽しむ種類のものがある、
    と言うのを(本を通して)教えてもらい、

    モースやフロストのおかげで、
    実際(やっと?)面白がれるようになった私、

    (何せミステリの海に飛び込んだきっかけが
    ホームズ・シリーズだったもので、
    ついつい完全犯罪をおこすことや、
    よく出来たトリックを見破るのが「最高に偉い」と
    すりこまれてしまったの)

    今回も犯人を見破る、と言うより
    いろんな推理や人間模様を楽しむタイプの作品。

    ある素人芝居で、出演者の女が塔の上から落ちて
    死亡する。

    その女の名はジェゼベル、
    豊満な肉体を武器に男を誘惑し、
    たかったり強請ったりして暮らす女。
    もうそれほど若くも無く、
    その身勝手な生き方から敵も多い。

    この女の人が
    我儘で自己中心的で、
    自分の得の為なら、なりふり構わない強烈なキャラクター、

    それを傍観者として横目で見ている分には面白かったから、
    墜落してあっさり死んでしまったときには
    なんだか残念な気持ちが…。

    コックリル警部みたいに
    駄目そうなおじさんが実は切れ者で活躍する、
    と言うの、みんなも大好きだよね!

    こんなこと、実際はある訳ないけど(ごめんね)
    この世界にどっぷりとはまって楽しめた。

    また、コックリル→コッキー、みたいな
    パーペチュア→ペピイ、みたいな

    可愛くって面白くって、思わず呼びたくなる愛称、
    わたしも欲しい!

  • パーペチュアには、この後幸せになって欲しいな。
    読了後、まずそう思った。

  • the 翻訳文学=読みづらい。こなれてなくってなかなか頭に入って来ませんでした。説明口調に終始してるのも辛かったです。画期的なトリック?だったんでしょうか、、。

  • 1948年発表、ミステリ黄金期の傑作として評価されているブランドの代表作。終盤に至り、何度も〝事の真相〟をひっくり返して読者を撹乱する「本格物」ならではの〝遊び〟が大いに受けたのだろう。確かに、畳み掛けるような謎解きのスリルは味わえるものの、これも英国人作家の伝統なのか序盤から中盤までの展開がひたすらにもたつく。人間消失を扱うトリックは大胆だが、残虐な印象。探偵役をはじめ、どこまでも俗物的な登場人物らや、薄寒さを感じる真犯人の動機の描き方も、女流作家ならでは。ただ、こなれていない翻訳文のためか、殺人の舞台設定/情況が今ひとつ判りにくい。

  • 圧巻の悪魔的トリック。これに尽きる。
    全てのピースが揃った時に判明する、恐ろしい発想。このトリックを味わえただけで、大満足。

    大勢の客が見ている中 、舞台上で起きた不可能犯罪。舞台設定、ズレた証言、綱渡りなアリバイ…魅力が満ち満ちている。
    ただし、複雑な事件をあんな簡易なイラストだけなのは…見取り図ください笑
    (全てを理解するために、大きく時間を使ってしまった)

    突如訪れる自白合戦には苦笑い。
    誰にしても、殺人者と紙一重でゾッとする…

  • 見取り図が欲しい……冒頭にイラストはついてるけど、いまいち描写されてる状況が理解しづらい。
    あと、できれば新訳で読みたかった。私の文章の好み・相性の問題だとは思うんですが、とにかく非常に読み辛かった。(この翻訳者さんが訳した別の作者の本を読んだときも、文章読むのに非常に苦心したのです)
    なら原書で読めよ、という話になるのかもしれませんが、なんだかここらへんで評価上、損してる気がするのでもったいないなぁと思いました。

  • 解説の山口雅也氏の言うとおり、まさに技術の限界に挑戦したような、どんでん返しに次ぐどんでん返し。
    何より、アレされたアレがああいうふうに使われるという悪魔的発想は、なかなかに僕好み。

    読み終わってから気づいたけど、『自宅にて急逝』と同じ作者なのねー。この作者いいな~。ひょっとして売れるんじゃないか。

  • 文章がまわりくどく、状況もわかりづらく、読み進めるのがとてもつらかった。不可能状況、いくつもの仮説、印象的なトリックと多くの売りを備えるものの、今となってはどれにもさほど旨味を感じない。

  • 舞台設定がいまいち飲み込みにくかったけど、物理的トリックはともかく犯人は本当に意外な展開で面白かった。が、私がイマイチミステリー脳になりきれないタイミングで読んでしまったのではまりこめなかったのかなぁ。

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著者プロフィール

Christianna Brand

「2007年 『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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