怪盗ニックの事件簿 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2003年11月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150735050

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ1作目「怪盗ニック登場」、2作目「怪盗ニックを盗め」に続く3作目。

    ニックは価値のないものしか盗まない、という泥棒。
    報酬は一律2万ドル。
    パターンとしては、ある人物が電話や手紙、直接会うなどしてニックにあるものを盗んでほしい、と依頼するところから始まる。
    なぜそんなものを?、というものばかりだけど、ニックは理由を聞いたりはしない。
    盗むにあたって必要な情報だけを聞く。
    で、すぐに仕事にとりかかる。
    一見価値がなさそうだけど、依頼者にとっては価値のあるものなわけで、その理由が盗みと並行して見えてくる、というわけです。

    ちなみに、今回の「怪盗ニックの事件簿」でニックが依頼されたものを列挙してみると、
    映画の小道具のおもちゃのネズミ、終わってしまったミュージカルの切符、クラブのテーブルの上にあるライオンの置物、七羽のからす、マフィアのペットの猫、昔のサーカスのポスター、ある女子大生の家族写真、昨日の新聞、銀行家の灰皿、石鹸――という感じ。

    設定と構成にひねりがきいていて、それでいて大げさな感じがなくスマートでとてもいい。
    ニックが普通の人っぽいところもいいですね。

    それぞれが一話完結の短編になってます。
    読みやすくて面白いですよ。

  • ついにニックの正体がグロリアにばれた(笑)しかしグロリアの反応が(笑)

  • 3作目もいつもと同じパターン。もう少し間を空けて読めば良かったかも。女泥棒は出て来なかった。

  • 3+ 

  • 安定して面白いですなぁ。海外のミステリドラマみているように毎話楽しませてくれます。グロリア、ステキですな。

  • 『おもちゃのネズミ』
    パリで撮影されている映画の小道具であるおもちゃのネズミの盗難。盗み出したネズミ。撮影の為にアメリカから届けられたおもちゃのネズミに隠された秘密。女優キャロル・ヤングの危機。

    『劇場切符の謎』
    依頼人ロスコー・フェイン。上演の終了したミュージカル「ウィッキッド」のチケットを盗み出す仕事。上演終了にも関わらずチケットを販売するショップ。殺害されたショップの店主ソーン。チケットに隠された秘密。

    『笑うライオン像』
    海からあらわれた女性ラン・ブルースターからの依頼。キャピタル・クラブにある笑うライオン像の盗難。クラブのオーナー・ラムスンとの関係。ライオン像に隠されたラムスンを破滅させる秘密とランとラムスンの関係の謎。

    『七羽の大鴉』
    ロンドンを訪れたゴラの大統領の土産大鴉七羽を守る依頼をゴラ大使館員ハスキンズから受けたニック。同時にアイルランド人のテロリスト・スターヴァンガーから鴉を盗み出すように依頼されたニック。2つの依頼に隠された秘密。ハスキンスの狙いとスターヴァンカーの正体。

    『マフィアの虎猫』
    マフィヤのボス・マイク・ピネロの飼い猫スパークルを盗みすニック。ピネロの報復と依頼人の目的。

    『ポスターを盗め』
    サーカスのポスターを盗み出すように依頼されたニック。ピエロの恰好をした依頼人メイスン。ポスターを守るガラガラ蛇。ポスターに描かれた兄弟たちの秘密と遺産相続の謎。

    『家族のポートレート』
    大学生ベリル・チェンバーズの持つ家族写真を盗む仕事。ベリルの恋人カルロスの秘密。誘拐されたベリルの父親。富豪の父親の仕掛けた罠。

    『昨日の新聞』
    女優ホープ・トレニスの家にある昨日の日付の新聞を盗む仕事。グロリアとともにパーティーに潜入したニック。新聞に書かれたホープの友人の自殺に関するホープのインタビュー。グロリアにばれたニックの正体。あがった依頼料。

    『銀行家の灰皿』
    メイビー牧師盗まれた灰皿を取り戻す仕事。灰皿に隠された秘密と教会への銀行の貸し付けの謎。空っぽの金庫に隠された秘密。

    『石鹸を盗め』
    シーカーの家から石鹸を盗み出せ。シーカーの家で起きた火事との関係。

     2011年5月17日読了

  •  盗むような価値のないものを、大金で請け負って盗む怪盗ニックの活躍を描く短編集の3冊目。最初の2冊もとっても楽しく読んでいた。だって、250万円払って、「昨日の新聞を盗んでくれ」とか、「映画の小道具のネズミを盗んでくれ」とかいう依頼人がいるとしたら、もうそれだけで謎である。価値がない割に案外盗みにくかったりするターゲットをいかに手にいてるかって言う興味もあるが、なぜそんなものを盗ませたがっているのかっていう謎もあって、それがなかなか面白い。結果的に犯罪の犯人捜しになっていく物語もあって、それもなかなかいい感じである。
     もともとこのホックという作家は、実にうまいトリックメイカーであり短編ミステリの名手である。その中でも、このシリーズはわかりやすくて気持ちよく読める作品ばかりだと思う。特にこの短編集は、3冊目ではあるけれど、逆に初期のものを多く選んでいるようで、ますますシンプルで面白い。お勧めである。
    2004/9/22

  • 怪盗ニックの短編集第3弾。
    今回、とうとう同居中の恋人・グロリアに正体がバレてしまいました。・・・しかし13年間もバレなかったことの方が奇跡っぽい気がします。だってニック、本名のまま仕事をしてるし、顔も隠さないし、かなり(裏の業界では)有名人らしいんですもん。

    さて、今回は全10篇。
    相変わらず、価値のないモノの後ろに思いもかけない事件や企みが隠れていて、面白いです。この作者さん、本当に発想がユニークだなあ。
    なんかもう、どの話が一番良かった!と挙げることが出来ません。
    代わりに盗むように依頼された品を列挙してみます→ゼンマイ仕掛けのおもちゃのネズミ、すでに講演の終わった劇場切符、バーの置物(ライオン像)、7羽の大鴉、マフィアの飼っているトラ猫、古いサーカスのポスター、ある家族のポートレート、昨日の新聞、銀行家が持っていた取り立てて特徴のないガラスの灰皿、使いかけの石鹸。
    ・・・ね?
    ここからどんな事態が展開するのかなんて、想像もつかないでしょ?

  • 相変わらず高水準。何を盗むか、なぜ盗むか。それらが最後に綺麗にまとまるあたりやっぱすごいし面白い。手際もよければネタも良い。これだけの量をこの水準で量産できるってのも信じられないなぁ。

  • 普通の人は欲しがらないものを盗む怪盗ニック・ヴェルヴェットのシリーズ第3作。

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著者プロフィール

木村二郎(きむら じろう)

1949年生まれ。ペイス大学社会学部卒。82年にマルタの鷹協会日本支部を創設。ハードボイルド小説をはじめとする多数のミステリーの翻訳、創作、評論(木村仁良名義)で活動。訳書に、ウェストレイク『ギャンブラーが多すぎる』(新潮文庫)他。著書に『逃亡者と古傷』(扶桑社)他。評論に『おれって本当にハードボイルド探偵なの?』(扶桑社)他。

「2022年 『七つの裏切り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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