- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150738013
感想・レビュー・書評
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黄金時代にクリスティー、セイヤーズ、クロフツ、バークリー等の大物作家によって書かれた連作小説です。
錚々たるメンバーの名前を見ているだけで期待感が高まります。
事前の相談は一切なしで書かれたようですが、それでも面白く読めるものに仕上っています。
内容はざっくり言うと川を漂っている提督の死体が発見され、ラッジ警部が事件を捜査をしていくというものです。
各々の作家は自身の思惑で各章を書いたようなので、最後の章の解決編を担当したバークリーはさぞ大変だった事でしょうが、その手腕は素晴らしいものです。
いろいろと出された謎や問題点に綺麗にスッキリとした答えを出しています。
各章担当の作家がそれぞれで結末を予測した予想解決編が巻末にあるのも見所です。
ただ、連作なので仕方ない事なのでしょうが、書く人によって登場人物の印象が若干違っていて、読んでいて少し違和感がありました。
豪華なミステリ作家達の遊び心が楽しめる1冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
クリスティー、セイヤーズ、チェスタトンにクロフツ、バークリーと豪華な面々が揃ったリレー小説。
まぁ、結末判らずに13名の方々がリレー小説書いていくので、冗長な感じは否めませんが、書き散らかされた割に、まぁまぁ綺麗に纏めてますね。さすがバークリー。
クリスティーの描くお喋りおばさんが、クリスティーらしくて見事だったり、それまで誰もノータッチだった鉄道部分のネタに異様に食いつくクロフツ。ノックスに至っては、中国人を犯人にしてはいけない説を作者ノートで主張していたりと、各作家の色が出てて面白かった。 -
リレー小説集。
豪華な面々がそろっています。
事件はボートの上で
一人の提督が殺されているところから
はじまります。
なぜボートに乗っけられているか…
という不自然な状況が
事件をさらに推理しにくいものにしています。
ちなみにこの作品、
完全な解決を見ません。
そして物語が終わって
その後を見ると、不自然にページが
多いですね。
実がそれがメインです。
そう、いつもとは逆のことを
しているのです。
推理小説作家が事件を推理しているのですから。
これは貴重ですよ。