恐怖の谷 (ハヤカワ・ミステリ文庫 75-8)

著者 : アーサー・コナン・ドイル

制作 : 大久保 康雄 

• 早川書房 (1985年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[タカツテムさんの感想 · 2016年2月7日]

　意外な構成で意外な面白さを見せてくれた事で最高に魅力的な作品になっている。やはり、ホームズシリーズは面白いと再認識させるには充分に力のある作品だった。

　第１部はバールストンで起こった不可思議な殺人事件を推理するという構成。第２部は被害者がどのような理由により殺されるに至ったかという過程をアメリカを舞台に移し繰り広げている。
　第１部で起こる殺人はホームズの真価が発揮されているといって差し支えない。第２部では舞台がアメリカに移り、突然の展開に面食らったのだが、それでも最後のどんでん返しには非常に驚いた。まさかあのような事になろうとは…。

[眼鏡さんの感想 · 2010年7月30日]

ホームズシリーズの長編です。
この作品は2部構成になっています。
1部では周囲に堀を巡らせていて、唯一の出入口である跳ね橋が上げられていた館で主人が殺されるという事件について書かれております。
密室殺人ですね。
2部は犯人によって語られる長い回想の物語なのですが、これはちょっと人によっては退屈かもしれません。
やはりホームズものは短編が良いですね。

著者プロフィール

アーサー・コナン・ドイル（1859—1930）
イギリスの作家、医師、政治活動家。
推理小説、歴史小説、SF小説など多数の著作がある。
「シャーロック・ホームズ」シリーズの著者として世界的人気を博し、今なお熱狂的ファンが後を絶たない。

「2023年 『コナン・ドイル①　ボヘミアの醜聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」