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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784150753023
感想・レビュー・書評
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これも松恋さんのブックガイドから。35年ぶりに召集された〈素人探偵会〉のメンバーの一人が不審死。探偵フィルが捜査する中次々と殺人が。70年代作品だが黄金時代の香りがする謎解きが面白く好み。忘れられないトリック。解説もいい。
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密室ものの名作ということで探すも絶版状態で、入手に苦労した作品。英米で本格ものが不遇の時代に、ケレン味たっぷりの名探偵として登場した、サッカレイ・フィンだが、作中のファッションセンスが、少々イタいと思ったのは、私だけ?
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この手があったか!と唸るトリック。随所に見られる会話の妙が絶妙の冴えを見せているのは翻訳物にしては珍しい。
あっと驚く密室トリック、伏線のうまさが光る。
魅力ある登場人物達、’ドロシアやサッカレイ・フィンほかが物語を先へ先へと読み進ませる。 -
4+
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海外ものは登場人物の名前がカタカナなので覚えにくくてつらい。
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評価の高い作品だが、正直それほど面白いとは思わなかった。語り口が下手で読みにくく、物語の進行がだらだらとしていて、盛り上がりに欠ける。人物も誰が誰なのか混同し、何度も一覧表を見直した。気になったのは、ダンビ殺しの際の人の出入りがわかりにくかったこと。トイレでの殺人トリックや最後の殺人トリックは独創的ではあるものの、読者に推理できるような代物ではない。「おまえはいったい誰だ」という発言を始めとするダンビの秘密にだけは驚いたが。総じて、傑作と言われるほどの作品とは思えなかった。
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有栖川有栖先生のおすすめにより手に取りました。
ミステリ好きがにやりとするくすぐりの数々、論理クイズや暗号も仕込まれ、なにより明快な論理、そして意外性もばっちり。
ミステリという共通点で集まったさまざな属性の登場人物や、言葉遊びの数々(有栖川先生は初読、原語で読まれたそう。原語で読めばもっと楽しいだろうな)など欧米ならではの妙味もあり。
ただ翻訳の相性のせいか、私には読み進めにくかった。 -
文春ミステリ東西ベストにて紹介されていた作品、読了に難儀するもやっと読み終えた。
海外モノにありがちな、土地、背景に馴染みがなくイメージしずらい、ページを遅らせたが読み終えてみれば本格そのものな作品だった。ありとあらゆる事象が読者を迷わせるのだが、真相はいたってシンプル。事象の正確な取捨選択が読者を真相へ導くのだろう、こういった作風は日本では有栖川有栖氏が最も近しいんではないか?と個人的に思う。 -
本格推理もの。これくらいのレベルの推理小説がもっとあればいいのだけど。観光案内を兼ねた「~殺人事件」はうんざり。
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随所にちりばめられた伏線から、ラストの探偵による解決編の展開まで素晴らしいのだが、なぜだかとても素っ気ない印象を受けるのは何故だろう。
密室トリック、見立てっぽいネタやアリバイなど、本格の要素は満載でした。
ケレン味が足りないからか? あと、各キャラクターが立ってないので区別できず、冒頭の登場人物一覧が最後まで手放せなかった…それが読了後の印象良くない原因かな…。 -
フィリピン、セブ島などを舞台とした作品です。
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それほど期待しないで読んだと言えばそうなのだが、思ったよりもずっと面白かった。
トイレが密室というのは、ありそうでない発想だと思う。で、そのトリックがなかなか。トリックの解明部分に、軽いどんでん返しがあるあたりも面白い。トリック自体も、冗談のような感じだが。そう言えば、全体がなんかミステリのパロディのような感じがするのも確かだ。 -
メフィスト等で紹介されていた作品。
密室トリックが確かに意外で面白かった。 -
あのスラデックがミステリ!?と少々驚いたのだが、カバー帯の鮎川哲也の推薦文に惹かれて入手した。たいへんビックリした。とても丁寧に書かれた、本格物だったからだ。導入がスローなのでどうなんだろうと思ったが、気がついたら展開が気になってしまっていた。
何と言っても、ありとあらゆることが伏線だった。見落としがあるとこれまた大変で、途中でページを繰ることしばしば。それでも、途中途中で情報を整理してくれる心配りもあり、しゃれた台詞回しもあって、秀逸なできばえに心底驚いた。個人的には、クロフツの「樽」と肩を並べる。恐れ入った。
私自身、スラデックは「グラックの卵 」に収録されている「マスタースンと社員たち」が最初だったので、SF作家と言う刷り込みだった。ところが、先日発売された「蒸気駆動の少年」にも名探偵フィンが活躍する短編が収録されているらしい。もう1つの長編 「黒い霊気」も読んでみたい。メモメモ。
著者プロフィール
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