サマータイム・ブルース (ハヤカワ・ミステリ文庫 104-1)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150753511

感想・レビュー・書評

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  • あたしの名は、V.I・ウォーショースキー。
    シカゴに事務所を構える、プロの探偵。
    さて、今回の依頼はある有力銀行の専務から、息子の行方不明の彼女を探して欲しいという。
    単純な人探しの依頼かと思ったが、息子はアパートで射殺されているわ、依頼人も偽名を使っているわ、暗黒街のボスから脅迫を受けるわ、とんだトラブル含みのやっかいな依頼。
    こうなったら、きっちり真相を突き止めてやる!
    女探偵V.I・ウォーショースキーシリーズ第1作。
    V.I・ウォーショースキー。職業 私立探偵。
    警察官の父とタフな母から、頭脳明晰で腕がいい資質を受け継いでいるタフな探偵。
    どんな苦境にもユーモアを忘れないが、片付けが苦手。
    テンポの良い語り口とヴィクの減らず口のおかげで、ヴィクが労働組合と保険会社の保険金詐欺に絡む陰謀を暴く展開が読みやすく痛快に描かれている。
    今もし映画化するなら、ヴィクをブリー・ラーソンに演じて欲しい。

  • 【相棒のない私立探偵】第4弾。
    前回は3年前だった…時が経つのが早いこと…。
    探偵業でもプライベートでも軽口を叩いて煙に巻いてばかりのヴィクだけれど、理不尽に踏みにじられた者、守られるべき子ども、消えない傷を負ってしまった者に対しての情の深さがとても魅力的だった。
    苦い後味がまたいい。
    シカゴの近代建築が建ち並ぶドライな雰囲気にぴったり。
    数十年前の労働組合や女性運動の空気にも触れられる。

  • 2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      瑠璃花さん
      『サマータイム・ブルース』新訳が出た後のV.I.ウォーショースキー シリーズ一冊も読めてない、、、積読が何冊になっているだろう...
      瑠璃花さん
      『サマータイム・ブルース』新訳が出た後のV.I.ウォーショースキー シリーズ一冊も読めてない、、、積読が何冊になっているだろう?
      2020/08/23
    • 瑠璃花@紫苑さん
      猫丸様
      いつもありがとうございます。読書記録の方は、データが飛んでしまってノート原本を見ないと詳細はわかりませんが、もう長いシリーズですね...
      猫丸様
      いつもありがとうございます。読書記録の方は、データが飛んでしまってノート原本を見ないと詳細はわかりませんが、もう長いシリーズですね。一応最新作の一冊前まで読んでいます。パレツキーさんがきちんとシリーズを続けてくれているのも、山本やよいさんが訳して下さってるのも嬉しいです。確か19冊かなと記憶しています。私がミステリを好きになったきっかけの探偵の一人です。最初の頃のヴィクって、とにかくよく怒っていた気がしますね。ある時期から怒りも抑えながら、その代わり行動で真実を探る粘りが増した気がします。乱文失礼致しました。
      2020/08/26
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      瑠璃花さん
      作者パレツキーの心情が反映されてますよね。。。
      20冊近くだとしたら、読んでいないのは4、5冊。早く読まなきゃ(そればっかり言っ...
      瑠璃花さん
      作者パレツキーの心情が反映されてますよね。。。
      20冊近くだとしたら、読んでいないのは4、5冊。早く読まなきゃ(そればっかり言ってる)
      2020/08/26
  • ヴィグ第一弾。ヴィグは離婚歴ありの独身女性。はっきりと年齢は言っていないが35歳位かと思う。保険金横領のからみ。

  • 食べ物の描写が素敵。ハードボイルド。ヴィクがかっこよくて、一気に読了しました。ジャズを聴きながら読むと雰囲気が出ます。

  • シカゴを舞台に活躍する女探偵、V. I. ウォーショースキー・シリーズの第1作。 ファーストネームはヴィクトリアだが、愛称はヴィッキーよりもヴィクと呼ばれることを本人は好んでいる。

    息子の恋人を探して欲しいという依頼を受けたヴィクだったが、その息子ピーターの死体を見つけてしまい、依頼人の告げた名前も偽物だったことがわかる。ヴィクは調査を始めるが、暗黒街のボスから警告を受ける。次第に明らかになる、国際労組、保険会社、暗黒街の関与。これらを結びつけるものは何か。

    行動力のあるヒロインの活躍に目を離せない。 これは全部読まないと気が済まないシリーズになりそう。

  • 発行当時本屋や新聞広告で目にはしていた。
    女私立探偵、V.I.ウォーショースキー。
    事務所にはオリベッティのタイプライター、探りを入れるシカゴ大学の女性問題研究会。NOW全米女性機構。設定は1979年夏。ウォーショースキーは自立しようとしゃかりきになってる、ああ、時代だなあ。

    シカゴ中心部から、殺された金持ちの銀行家の息子ピーターの家へ向かうと、シカゴの近くでは緑の芝生ときれいなバンガロー風の住宅があり、郊外へ行くにしたがいショッピングセンターや工業団地やドライブインが多くなり、さらに郊外になると、手入れの行き届いた広々とした芝生の奥に威風堂々たる大邸宅が並んでいる、という街の描写が興味深い。

    マーロウの女性版かという雰囲気も漂うが、ちょっとうわすべりかな。

    銀行家の息子ピーターが殺され、さらにピーターの父も殺される。ピーターの恋人は労働運動家の娘で彼女も行方不明。それぞれの親から子供の行方を捜す依頼を受けるウォーショースキー。労働運動家、保険会社、銀行家、それぞれの暗部・・


    1982発表
    1985.6.15発行 1992.2.29第17刷 図書館

  • 村木厚子さんの本を読んだ後、読んでみたくなって図書館で借りました。
    生きていれば理不尽な事は必ずふりかかるけど、それを人生にどう組み込んでいくかはその人次第、という言葉は胸に刻んでおきたいと思います。

  • 著者:Sara Paretsky
    訳者:山本やよい
    初版:1982(US),1985(JP)
    ハードボイルド
    V・I・ウォーショースキー・シリーズ第1弾
    夏のシカゴが舞台。
    何故殺されたのかという動機がメイン。トリックは特になし。
    軽妙な文体がよくスラスラ読め、最初からグイグイも話に引きこまれた。
    殺された理由や、これらに纏わる謎も良く出ている。
    なにより主人公ヴィクがカッコイイ。彼女の活躍が読みたくてページを捲るスピードが落ちず一気に読めた。

    紹介:ハヤカワミステリマガジン 2011/11 広告で最新作ウィンター・ビートが掲載

  • 主人公のヴィク、ことV.I.ウォシャウスキーは私立探偵。
    超一流のプロフェッショナルにして、義理人情に篤く、家事は苦手。
    優しくておとこぎがあってちょっとぶっきらぼう。
    仕事とあらば無茶もするが、いざというときは
    ボロのスニーカーをブルーノマリの靴にはきかえ、
    シルクのパンツスーツをまとい、非常にエレガント。
    長いシリーズだけどヴィクに会いたくてついつい読んでしまう。
    姉貴と呼ばせてくださいっ。

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