ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)

制作 : Sara Paretsky  山本 やよい 
  • 早川書房
3.81
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本棚登録 : 72
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (727ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150753689

感想・レビュー・書評

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  • おもしろくないわけじゃちっともないんだけど、いかんせん長かったかなー。あと登場人物が多くて人間関係が複雑で。わたしがちびちび読んでるのがいけなくて、一気に読んだらもっとおもしろく読めた気はする。でも、なんというかリアルなアメリカ社会みたいなのが描かれていて、すごく読みごたえがあった。赤狩り、とか、人種問題、とか、貧富の差とか。テロ以降の令状なしで盗聴とか捜査とかできるって法律とか。おそろしい……。さすがサラ・パレツキーという感じで、単なる女性私立探偵モノっていうのとは格が違うという感じだった。ヴィクはいつもいつも、肉体的にひどい目にあってでもまったく休めずにさらにひどい目にあい、体力の限界までがんばる。ヘンだけど、わたしなんてヴィクに比べたら全然ラクなんだ、がんばらなきゃ、とか思ったりする。ヴィクの孤独感を感じながらもひとりで自立してがんばっているという感じが好き。今回、戦地に行ってるジャーナリストの恋人のことが頭から離れないってのも、それはまたそれでよかったな。しばらく離れていたけど、やっぱりヴィク・シリーズはこれからも読んでいきたいかも。

  • 隣の空き家に人がいるらしいので調べてほしい。旧知の依頼主からの頼みで出かけたところ死体を発見する。それがきっかけでアメリカの上流階級のスキャンダルとテロリスト問題に巻き込まれてしまう。愛国と自認する自由の国と、9・11後の自己矛盾のアメリカのジレンマが絵が描かれている。

  • 数少ない上得意からの依頼で、夜間の侵入者についての調査を始めたところ、侵入者を追ううちに敷地内の池に落ちて死体を引き上げてしまう。侵入者と死体についてさらに調査を進めると、過去のシカゴの上流階級の内輪話に踏み込んでいくこととなるのだが、すでに亡くなった者もおり、複雑な人間関係を読み解くのに難航する。そこへテロと関係が疑われる少年が事件の目撃者として入り込む。
    いつもは登場人物の人物描写や心理描写が多いのだが、今回はシカゴの上流階級それ自体の描写にも力が入っている。最後、事件全体の取り調べが始まったところとはいえ、上流階級の有力ファミリーのマダムは人を射殺しておいて逮捕されないんだよなあ。だけど、それでいいのか?それまでの経緯もあって身内の複雑な心理も描かれているが。日本でも似たようなケースに関連し上級国民という言い方が流行っているが、定着しそうな気もする。

  • 700ページ超の1冊で、持ち歩きもできないし、かなり時間がかかるかなと思いながら読み始めたのだが…テンポも展開もよく無事に読了。
    さまざまな事柄が絡まりあって進むなか、ヴィクが悪戦苦闘しながらも推理を深めていく過程を素直に楽しめた。

  • 2016/7/14

  • 9.11以降のアメリカの様子がよく描かれています。所謂‘愛国者法”。これによって、疑心暗鬼になるV.I.の姿も描かれています。

    あとがきでも触れられていますが、このところ「年とった」とか「疲れた」とか言うボヤキ話が多かったV.I.ですが、この作品では、そう言ったボヤキ話は減って、若かりし頃を彷彿させるような八面六臂の活躍を示しています。V.I.は、こう来なきゃね。

    気になるのは、ロティの出番が減ってきているところ。V.I.が年齢を重ねているんですから、年上のロティはより年齢を重ねているわけで・・・。まぁ、診療所も運営しているようなので、そう言う点での心配は今のところ無いと思いますが、小説なのに珍しく登場人物が歳を取っていく形式を取っているので、何れはロティとの別れもあるんでしょうね。

  • 赤狩りの時代と9・11後の現代を重ね合わせて、米国人の在り方を問う力作......はいいけど、やっぱり長い(>_<)。
    ほんの10日ほどの話なのに700ページ超(>_<)。
    キングみたくくどくないし、テンポもいいのに、なんでこうなのか? 言及される人物がやたらと多く、関係も入り組んでいるから、流し読みすると何が何だか分からなくなる(>_<)。
    シリーズお馴染みダロウ氏一族の過去が暴かれるのが、長年愛読者のお楽しみ( ´ ▽ ` )ノ。
    前作「ビターメモリー」はまだ入手できてないけど、本作以降はもう江口寿史の表紙絵でなくなってるんだね(>_<)。楽しみだったのに残念(>_<)。
    続いて「ウィンディストリート」突入......本作ほどじゃないけど、これもまた長いな(>_<)。
    2015/10/28

  • 一族身内系のドロ沼。その裏には、ロマンス。

  • 9.11後、まだ半年の2002年3月のアメリカ。
    空気が変わったことを危ぶみながら過ごす〜女私立探偵のヴィク。

    恋人のモレルはジャーナリストで、アフガニスタンにいるため、なかなか連絡が取れないという不安もある。
    顧客のダロウ・グレアムからの意外な依頼で、高級老人ホームに暮らす母ジェラルディンが向かいに見える自宅(もう誰も住んでいない)に不審な灯りが見え、警察に取り合ってもらえないために調査して欲しいということ。
    大金持ちの暮らす大邸宅が並ぶ土地に潜入。
    ヴィクは死体を発見してしまう。黒人ジャーナリストが何故そんなところに?

    遺族から依頼を受けて、調査することになります。
    ベイヤード出版のカルヴィン・ベイヤードも近くに住み、かってはヴィクの憧れの人物だったが、今は痴呆症とわかる。
    その孫娘のキャサリンと暗闇でぶつかるが…
    何かを隠している少女。
    そして、狭い社交界の住人達の絡み合う過去とは。
    女性ながら泥池に潜水もいとわぬヴィクの行動力に、少女は救われるでしょう。
    なかなか読み応えありました。
    2009年10月初登録。

    著者は1947年生まれ。1982年シカゴの女性探偵V.I.ウォーショースキーを誕生させる。
    この作品は2003年発行。この時点でこの内容、さすがです。
    2004年9月翻訳発行。
    2004年、CWA最優秀長篇賞受賞作。

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