逃亡者のF (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 4-6)

  • 早川書房
3.47
  • (5)
  • (4)
  • (21)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150763565

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この作品には人が抱える「罪」というか
    「罪悪感」と呼ばれるものが多く存在します。
    そう、殺されたものはお世辞にもよい子ではなかったのです。
    いわば、「あばずれ」

    依頼は罪なき者の無実を調査するもの。
    もちろん何年も前のものなので、
    苦戦を強いられ、その無実の息子も
    逃走に至ります。

    途中キンジーが知る事実は
    あまりにも強烈なもの、
    愛情を注がれぬものの行き着く行為
    それは「行きずりの性行為」だったこと。

    やがてキンジーも危機にさらされます。
    その犯人はおそらく意外でしょう。
    推測はちょっと困難。

    でもその「ゆがみ」を見たとき
    同情せざるを得ませんでした。

  • 今回は地元サンタ・テレサを離れて活躍したキンジー。前作で爆破されたアパートも無事修復して、家主のヘンリーに同居させてもらっているもののストレスは爆発寸前状態から脱出できる!と喜んだのも束の間、家を離れて仕事をすることになります。キンジーってラッキーなんだかアンラッキーなんだかわからに人生を送っていますよね。事件は昔の事件を掘り起こし真犯人を捜すというものなのですが、依頼人の息子が別人になりすまし、真面目に暮していたのにもかかわらず、別件で逮捕され脱獄したこともバレて再逮捕となりました。彼の裁判が近づくにつれ、キンジーの聞き込みも始まり、浮き足立つ町民。そして起こる事件。もう先が読みたくて読みたくて、後ろを読みたくなる誘惑に負けそうになりましたよん。そこはぐっと堪えたら・・・意外な犯人に驚愕間違いなしです。私の親世代もそうですが、父親って横暴なところがあるものです。子供側からすると堪らないのですが、親は子供を思ってのこと、という理論もわかるし。この事件によってちょっと変わったキンジー。ヘンリーと仲良くね〜。

  • 探偵キンジー6作目。

    前作で爆破された彼女の部屋はいまだ建設中で、
    大家のヘンリーのところに居候しているところ。

    そんな中、街を離れて、十六年前の殺人事件を調査することに。
    殺人犯の父親は病身で先が長くないため、
    逃亡していたが逮捕された息子の冤罪をはらそうとする。
    ところが、罪状認否の手続き直前、息子は裁判所から逃げ出し、
    逃亡を助けた男は射殺される。
    キンジーと口論中に父親は倒れてしまい、糖尿病の母親の方は…。

    「長さが通り六つ、奥行きが通り三つほどの大きさ」の
    店が十軒しかない小さな町で、
    次から次へと人が死んでいくのは少々ホラー的な怖さがあった。
    判明した犯人も、最後の犯人との対決も。

    意外なことに、キンジーは注射が苦手だった。
    本当に意外。

  • 大好きなシリーズ☆今回は17年も前の事件を調査しますがどうしたって無理が生じますよね。小さい田舎町特有の空気もあり、なかなか調査は捗らず。でもキンジーが来たことによってまた新たな事件も起きたりして今作はあっという間に読み終わりました。わたしの脳内再生はCSIのサラ・サイドル役をやってるジョージャフォックスさん☆大好きなのにマイナーなんだよなぁ、このシリーズ。

  • キンジー・ミルホーンシリーズ6作目。
    かなりラストになるまで、犯人が誰だかわかりませんでした。

  • Everyone knew the kind of girl Jean Timberlake was -- ask anybody in the sleepy surf town of Floral Beach and they'd say Jean was wild, looking for trouble. But she certainly wasn't looking for murder. She was found dead on the beach seventeen years ago, and a rowdy ex-boyfriend named Bailey Fowler was convicted of her murder and imprisoned -- and then Bailey escaped. Now private eye Kinsey Millhone steps into a case that should have never been closed, in a town where there's no such thing as a private investigation. --This text refers to an out of print or unavailable edition of this title.

全8件中 1 - 8件を表示

スー・グラフトンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×