アウトローのO (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150763657

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  • 探偵キンジー15作目。

    今までほとんど語られていなかった、
    キンジーの最初の夫、ミッキーが登場するお話。
    しかも、再会した時には意識不明で
    最後には亡くなってしまう、というかなり衝撃的な内容だった。

    料金が払われなくなった倉庫に預けてあったミッキーの荷物から、
    受け取っていなかった手紙を発見したキンジー。
    それだけだと、ロマンティックな話に聞こえるのに、
    ミッキーが殺人を犯したと思って離婚したのに、
    アリバイがあったことが分かる手紙だった。

    自責の念からミッキーの行方を追い始めるが、
    刑事が二人やってきて、
    ミッキーが銃で撃たれ意識不明であることを告げられる。
    しかもその銃はキンジーの銃だった。
    ミッキーに何が起こったのか。

    キンジーが過去を見つめなおした作品で、
    今までの作品より重みがあった。
    彼女の人生の転換点なのだろうか。

  • 「アリバイのA」に始まる私立探偵キンジー・ミルホーンのシリーズ15作目。
    シリーズは82年に始まり、ほぼ年一作の刊行ながら、内容はゆっくりしたペースで進んでいるので、この段階でも話の舞台は86年、キンジーは36歳。
    携帯電話もなく、ヴェトナムの記憶もまだ新しい時代に生きています。
    ジョギングしつつジャンクフードをたっぷり食べるのは相変わらず、忍び込むのが好きではらはらさせられるのも相変わらず。
    キンジーが最初に結婚した夫の元に置いてきた私物が貸倉庫から見つかり、その中には思いもよらない一通の手紙が! さらに、別れた夫が行方不明とわかります。
    キンジーが警官になったばかりの頃、先輩で強面なタイプのミッキー・マグルーダーに恋をして結婚したのでしたが、暴力事件に巻き込まれて偽証を頼まれ…
    これまで明らかにされなかった若かりし日の離婚の真相が語られます。
    キンジー自身も知らなかった当時の隠れたいきさつを14年後の今になって知り、責任を感じて追求するキンジーがかっこいい。
    少し大人になりつつも、取り返せない年月の重みを感じさせる結末です。これは欠かせない一冊ですね。

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