危険のP (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150763664

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  • 探偵キンジー15作目。

    今回は普通に仕事を、行方不明の前夫の捜索を依頼されたキンジー。
    前夫は医師を退職後、老人フォームを経営していたが、
    不正経理の疑いで査察が来る予定だったため、
    パスポートと金を持って逃げたのかと疑われる。

    一方、新しい事務所を捜していて知り合った若い男とは、
    ちょっといい感じになりかけたが、
    実は逮捕はされていないが犯罪者だと知らされる。
    この男を罠にかけたり、
    レストランオーナーのロージーに押しつけられた老人ホームの請求書から、
    不正経理の証拠を見つけたりと、
    大家ヘイリーが大活躍。
    もっとも、男の過去を教えた保険調査員の女は、
    怪しいと最初から思ってたけど。

    それと、「裁きのJ」で登場した女性が紹介者だった。
    死亡保険金を支払ったのに生きているらしい男を捜していた際に知り合った、
    男の妻だった。
    再婚してリッチな生活をしていたが、
    結局再婚相手も詐欺師だったのが残念。

    老人ホームで証拠を捜すために、
    老女にビッグマックを差し入れ、
    見張り役を頼んだのは面白かった。

    ラストに珍しくエピローグがなかった。
    犯人判明後、こっそり刑事を呼んで
    デッキでワインを飲んで待つ場面は、
    ちょっと詩的な感じで良かった。

  • 私立探偵キンジ―シリーズは Aから沢山読んだけど
    いつも期待を裏切らず 面白いです。

  • 2001年発表
    原題:"P" is for Peril

  • 老人医療施設経営者ダウ・パーセル69歳が姿を消して9ヶ月。
    まったく手がかりがないまま。
    自分でデザインした豪華な家に住む先妻フィオナの依頼で、調べ始めるキンジー。
    評判の良い医者だったらしいが…
    ダンサーだった若い女性と再婚して2歳の子供がある。
    先妻の話では若いときにも失踪したことがあると。
    一方、ロニーの事務所が移転するため、キンジーは別にいい部屋がないか探していた。
    かっこうの部屋を見つけて前払いし、大家の青年に言い寄られるが?!
    失踪を巡って渦巻く噂…だが決定的な手がかりが見つからないまま、ある日…
    なかなか立体的な構成で、視覚的にも家のインテリアなど面白く想像できます。
    時代は1983年。
    携帯電話がないのが不便そうな探偵稼業。
    コンピュータもあるけど、今ほど誰もが使っているという時代ではないのね。
    2001年の作品、単行本翻訳発行はその年の内とは早かったんですね。

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