わが職業は死 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (2002年3月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784150766160

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  • アダム・ダルグリッシュ警視シリーズ第6作。

    犯罪の司法捜査を行う研究所で生物部部長が殺された。被害者は嫌われ者で、職員の多くが反感をもっていた。研究所内の誰もが犯人となりうる複雑な人間関係を、いかにしてダルグリッシュは紐解いていくのか?

    研究所内には犯罪捜査に携わっている人が多くいて、そんなプロ集団を相手にダルグリッシュがどのように推理を働かせていくのだろうと思いながら読み進めたが、期待はずれだった。伏線ともいえないエピソードが続いたあげく、唐突に明かされる犯人とその犯罪理由にあっけにとられた。ちなみにダルグリッシュはさらに昇進して警視長になっている。

  • 『正義』と似た印象の人間関係。ジェイムズ作品はどうしても似た設定になるな、と改めて思う。最終的にどこに落ち着くかは違うけれど、毎回複雑な読後感も同じ。ただその捩くれた人間関係が癖になるのかもしれない。
    時にもどかしいほどダルグリッシュは静かに淡々と犯人を追い詰めていく。でも絡み合った複雑な人間関係はダルグリッシュが暴く訳でも事件解決後に自動解消する訳でもない。むしろこの後どうなるのか…という彼等の近未来に妄想を働かせてしまう。この作品は特にそれが強く、結局犯人がしたことによってこれから先どうなってしまうの、な、とばっちりを受ける人達が確実にいる。一方で原因のひとつを作っておきながら痛くもかゆくもない人達がいるのがもどかしい。

    本作は真相が明かされる直前までは面白かったのに、終盤に思いやりのない言動をした人達が多くて不快感が優った。マシンガム(ナイチンゲールの屍衣の部下よりはるかに真っ当な人だと思っていたのに)はなぜせそんな言葉を吐いたのか?被害者は結局なぜ新入り受付嬢に優しかったのか…最後まで不明な謎が…。

  • ダルグリッシュ警視長シリーズ。

    今回の舞台は沼地地方、司法科学研究所。
    ある特定の人物に、
    殺人の動機があちこちから積み上げられていく部分の
    緊張感がなんともいえない。

    個人的には、
    研究所が取り扱った最初の死体が、
    動機に関係あるのではないかとハラハラしていた。
    同時期に発生した二つの殺人事件がからまりがちな、
    CSIの見すぎか。

    仕事や自分の人生に意欲的な研究所の受付の若い女性が、
    少しの遺産が入って勉強のために使おうとしていたのに、
    殺されるんじゃないかという場面にもハラハラした。

  • 今回は全く不運としか云い様が無い。たかが500ページ強の本書を読むのに何と十日以上も費やしてしまった。
    これも途中で飲み会が3回もあった事、風邪を引いてしまったことにより、中途半端な読書になってしまった。
    しかるにやはりP.D.ジェイムズの作品はある定型を固執するがため、それぞれに個性が感じられなくなってきているのも確か。
    事件が起き、ダルグリッシュ―これが相変わらず無個性なのだ―が登場し、関係者一人一人に尋問。しかも登場人物それぞれが重苦しい何がしかの不幸を孕んでいる。ダルグリッシュが捜査を続けていると第2、第3の事件が発生、そしてカタストロフィへ…てな具合である。
    尤も、過去読んだ作品の中で秀逸だった印象がある作品については真相のファクターに斬新さ、または真相の判明の仕方のドラマティックな演出が非常に小気味よかった点にあった。
    今回は上記のような状況もあったがやはりストーリーの流れに埋没してしまうくらいのインパクトにしかならなかった。
    つまり私が云いたいのはページを繰る手をはたと止めさせるような衝撃が真相解明にあってほしいのだ。
    今回のロリマーとステラ・モーソンの結婚も然り、ドメニカとケリソンの姦通もまた然りである―確かに電話での数字の謎という布石はあるにはあったが―。
    レンデルにあってジェイムズに無いもの、この差は大きい。

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