ウッドストック行最終バス (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
3.50
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本棚登録 : 420
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150775513

作品紹介・あらすじ

夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。「明日の朝には笑い話になるわ」と言いながら。-その晩、ウッドストツクの酒場の中庭で、ヒッチハイクをした娘の一人が死体となって発見された。もう一人の娘はどこに消えたのか、なぜ乗名り出ないのか?次々と生じる謎にとりくむテレズ・バレイ警察のモース主任警部の推理が導き出した解答とは…。魅力的な謎、天才肌の探偵、論理のアクロバットが華麗な謎解きの世界を構築する、現代本格ミステリの最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 英ミステリ作家、コリン・デクスター(1930-2017)による、モース主任警部シリーズの1作目。
    モースは、「英国で最も好きな探偵」第1位に選ばれたこともあり、イギリスではシャーロック・ホームズを凌ぐ人気があるとも言われるのだそうである。
    本シリーズは長編13作、短編集1冊が刊行され、モースの死によって完結している。
    本編もドラマ化されているが、近年、若き日のモースを主人公としたテレビシリーズが制作され、日本でも一部が放送された(『刑事モース〜オックスフォード事件簿〜』(原題は"Endeavour"。モースのファーストネームで、原作の壮年モースはこれを明かしたがらず、ネタの1つになっていた))。原作者もコンサルタントとして制作に参加している。時代背景は異なるが、全体としてのテイストはかなり似ているようである。

    さて本作。シリーズの他の作品同様、舞台はオックスフォードである。
    2人の若い女性が、ウッドストック行のバスを待つ夕暮れ。なかなか来ないバスにしびれを切らした2人は、ヒッチハイクを始める。その夜、そのうちの1人が死体となって発見される。
    2人を乗せた車はどこだ? そしてもう1人の娘はどこへ消えたのか?
    モースのアクロバティックな推理が展開される。

    メインストーリーの謎は謎としておもしろいのだが、読んでいて思い出すのはクロスワードパズルである。縦のカギ、横のカギが示唆する単語の謎。さまざまなヒントを元に、最終的にはすべてのピースが組み合わされる。暗号やアリバイ、状況証拠。小さな手がかりからいくつもの仮説が立てられ、取捨選択されていく。
    著者はクロスワードパズルづくりの名手でもあり、その片鱗があちこちに姿を現す。博識・多読の人でもあったようで、コールリッジやダウスンの詩が散りばめられているのも味わいを増す。
    全般に惜しげもなく多くの要素を詰め込み、一度ではすべてを味わいきれないほどである。再読に耐えるとする人が多いのも頷ける。

    ミステリとしての味わいに加えて、オックスフォードの美しい街並み、モースの実らぬ恋、不倫や家庭の不和といった人生のままならなさもまた、本作の厚みを増している。

    真犯人に至る謎解きの出来にはいささか疑問が残らないでもないが、英国パブの重厚な雰囲気を思わせる、薫り高いミステリである。

  • 心理探索での犯人の推理がテーマであろう作品。
    そのため、物証に関することはかなり軽く扱われています。
    (その行為が合意だったか否かだったかは解剖でわかるはずですが、
     おそらくはミスリードのためまったく触れられていません)

    また、動機などの犯人の心理が良く分かりません。
    カッとなって殺したのだろうとは思いますが、
    その後の「誰にも見られなかったからしらばっくれる」行為が、
    一般人よりは多少は死に近い場所にいたにしても、
    プロの殺し屋ではない人物としては冷静すぎるかなと感じました。

  • びみょ。おもしろくないわけではないんだけど、翻訳がよろしくないのか、どうにも読みにくい。ところどころ「たぶんここは笑いどころなんだろうなあ」と思うような部分はあったが、つかみきれなかった。筋書きとしては、レイプされた若い女性の殺人事件をめぐって主任警部モースがいろいろ操作を続けながら真相を究明していく物語なのだが、この主任警部は終盤まであまり冴えない男で、けっこう推理を何度も外したりする。かといって、最後のなぞ解きが予想よりも鮮やかなわけでもなく、ちょっと消化不良気味。

  • またまた、読みました。

    次々と当たりを引いているのか、
    私がモース警部の捜査方法に慣れてきたからか、
    どんどん面白さが増してきているような…

    今回のこの本は、モース警部登場の記念すべき第1作。

    モース警部がなかなかに気負っている様に感じるところも多々あるけれど、
    それも初登場ならではのご愛嬌、かな。
    (コロンボさんも第1作では割とこざっぱりしていましたものね。)

    今回の事件はバスがなかなかやってこないため、
    ヒッチハイクでウッドストックに向かった二人組の女の子、
    その後、そのうちの一人が惨殺されて酒場の駐車場で見つかるが
    一緒にいたはずの娘が何故か名乗り出てこない…。

    半ば強引なムードを感じたところもあった、
    無駄に鬼籍に入られた方もいらした。

    でも、後半はほんとに「どうなる?どうなる?」と読み続けて、
    夜更かししてしまった!

    やっぱり読んでいて、もう少しで何かがわかりそう、
    手がかりがつかめそう、となっても、
    『でも、まぁ今日はもう遅いから、明日でもいいやぁ~』となったら、
    そのミステリは、大したもんじゃございません。
    もうその続きだって、読まなくても良いんじゃない!

    そして驚きの事実が判明、
    部下ルイス巡査部長は、モースよりも年上であった!
    これにより、また随分と味わいが変わってきますなあ。

    ともかく、この本の発売当初、
    「わ!すごく面白い本が生まれた!」と
    ミステリファンがおおいに喜んだことを想像するだけで、
    無性に嬉しい気持ちになってくる。

  • コリン・デクスターも全部大好き。最終巻を読んだときは号泣しました。なにミステリィ読んで泣いてんの?って思った・・・。

  • クロスワード好きらしい作者の謎解きミステリ。

    バスが来ないというのでヒッチハイクをするつもりだったが、ちょうどやってきた赤い車に拾ってもらった。

    だが、そのうちのひとりが殺された。

    モース警部は聞き込みをして、パズルを解くように事件を構築し積み上げ組み直してみる。
    何度か振り出しに戻ってやり直さなくてはならない羽目になるが。
    何がどう繋がって犯罪が成立するのか悩みつつではあるが。
    そんなこんなでもても面白かった。

  • 1975年発表
    原題:Last Bus to Woodstock

  • 複雑。
    何度も読める推理小説らしい。確かにそうかもしれない。

  • 8月27日読了。図書館。

  • モースの若かりし頃をドラマ化したエンデバーを観て、もともとはどういう話だったんだろうと思って購入。この本筋の主任警部モースの方のドラマも見てみたいけど。

    それにしてもエンデバーで観られるモースとこのモースはすごく違う風に思えて結びつけられない。
    エンデバーではおとなしい感じに見えるし(突飛な発想はあるけど)、ビターはともかくタバコと女性?うーん。。。

    ドラマは楽しく観られるんだけどなあ。
    やはり主任警部になったモースのドラマを見てみたいな。

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