- Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150775513
作品紹介・あらすじ
夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。「明日の朝には笑い話になるわ」と言いながら。-その晩、ウッドストツクの酒場の中庭で、ヒッチハイクをした娘の一人が死体となって発見された。もう一人の娘はどこに消えたのか、なぜ乗名り出ないのか?次々と生じる謎にとりくむテレズ・バレイ警察のモース主任警部の推理が導き出した解答とは…。魅力的な謎、天才肌の探偵、論理のアクロバットが華麗な謎解きの世界を構築する、現代本格ミステリの最高傑作。
感想・レビュー・書評
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モース警部第1作。
ユーモアもあり、人間関係もしっかり描かれ、よくできたミステリー。
最後は胸が痛い。
けれども、モース警部のキャラクターが私はちょっと苦手…ルイスに同情してしまう。
次作で二人とも好きになれたらいいなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数年の間隔をあけて3回くらい読んでいるが、飽きない面白さ。ヒッチハイクをした2人の女性。1人は惨殺され、1人は消えた。『やる気あるのか?』と思わせる迷走する推理を披露したり、事件関係者に恋しちゃったりするモース警部が楽しすぎる。そんな彼に振り回されるルイスを愛でる作品でもある。今度こそ、シリーズを読み進めよう!(と何十年も前から言ってる)
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やはり、ケータイもパソコンもない時代、ギリ電話があるかもぐらいの時代の推理小説は楽しい。
(こんなに堂々と飲酒運転が描かれるなんて)
モースの次々繰り出される推理についていくので精一杯。今まで読んだことのないタイプの刑事さん。それにしても、この時代、男女ともかなり奔放笑 -
20世紀中ごろのイギリスのミステリー小説。
あまり時代背景を描くことには力入れておらず、最新の機器が無く、タイプライターや手紙が登場することを除けば、いつの時代でも解釈は可能。
モース警部の想像力は逞しく観察眼は鋭いが、怒鳴るし会話は成り立たないし、「勤務中だから」って部下にはアルコールを与えずにじぶんだけ飲んだり、聞き込みを理由に好きな女性のところへ行ったりと、結構自分勝手で嫌なやつ。
その上、推理は間違ってたり、偶然ヒントを手に入れたり、キャラクターとしてはなかなか興味深い人。
この人あってのミステリーと言える。
まさに、テレビドラマの主役ですね。
(「主任警部モース」「刑事モース(モースの若い時)」が、実際にシリーズ化された) -
本書は、イギリスの作家、コリン・デクスターの「モース警部」シリーズの第一作。このシリーズも、私が好きなシリーズの1つだった。「モース警部」シリーズは、イギリスではTVドラマ化もされており、人気のあるキャラクターであったようだ。
筆者のコリン・デクスターは、1930年生まれ、2017年3月に86歳で亡くなられている。デビュー作である本書「ウッドストック行最終バス」は、本国では1975年に発表されているが、日本での翻訳の発行は、1988年11月であり、本国での発行から10年以上の年月を経ての翻訳となっている。
本シリーズは、本格推理小説としても高く評価されている。例えば。
■2012年の文藝春秋による、海外ミステリーオールタイムベスト100の中に、シリーズの中から「キドリントンから消えた娘」がランクインしている。
■1990年に英国推理作家協会が選出した「史上最高の推理小説100冊」の中に、シリーズから「ジェリコ街の女」がランクインしている。
■ハヤカワの海外ミステリー・ベスト100の中に、シリーズから「ウッドストック行最終バス」「キドリントンから消えた娘」がランクインしている。
モースは、ひらめき型・天才型の警部。理詰めで謎解きをするよりも、ひらめきでストーリーをつくって、そのストーリーに沿って、捜査を進めていくタイプだったと記憶している。他のシリーズにはないタイプの主人公であり、私はそこが好きだった。 -
イギリスの作家「コリン・デクスター」の長篇ミステリ作品『ウッドストック行最終バス(原題:Last Bus To Woodstock)』を読みました。
「コリン・デクスター」作品は昨年1月に読んだ『カインの娘たち』以来ですね、、、
「ディック・フランシス」の『興奮』に続き、イギリス作家の作品です。
-----story-------------
夕闇のせまるオックスフォード。
なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。
「明日の朝には笑い話になるわ」と言いながら。
―その晩、ウッドストツクの酒場の中庭で、ヒッチハイクをした娘の一人が死体となって発見された。
もう一人の娘はどこに消えたのか、なぜ乗名り出ないのか?
次々と生じる謎にとりくむテレズ・バレイ警察の「モース主任警部」の推理が導き出した解答とは…。
魅力的な謎、天才肌の探偵、論理のアクロバットが華麗な謎解きの世界を構築する、現代本格ミステリの最高傑作。
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1975年(昭和50年)に発表された「モース主任警部」シリーズの記念すべき第1作目の作品です。
■プレリュード
■第一部 娘を捜せ
■第二部 男を捜せ
■第三部 殺人者を捜せ
■エピローグ
■解説 塀の中のコリンデクスター 新保博久
大学街オックスフォードの街角でバスを待つ二人の娘… なかなか来ないウッドストック行きのバスを待切れず、ヒッチハイクをした二人の女性のうち生命保険会社のタイピストでブロンドの娘「シルビア・ケイ」が、翌日にウッドストックの酒場<ブラック・プリンス>の駐車場で惨殺死体で発見され、その状況から性的暴行を受けた後に殺害されたと思われた、、、
そして、もう一人の娘は姿をくらませた… なぜ彼女は事件後も名乗り出ないのか? 「モース主任警部」が事件を担当するが、消えた娘に対する未亡人「メーベル・ジャーマン」等の目撃者の記憶は曖昧だった。
「モース」は、二人がヒッチハイク前に「明日には笑い話になるわ」と話していたことから、翌日に「シルビア」と必ず顔を合わせるはずの同僚「ジェニファー・コルビー」に注目する… しかし、「ジェニファー」は自家用車を持っていて、ヒッチハイクなどしないと主張する、、、
しかも、彼女にはアリバイがあった… やがて、二人の娘は赤い車に乗り込んだという目撃証言が出る。
二人を乗せた赤い車の運転手は誰なのか? もう一人の娘は誰なのか? 殺人犯は、名乗り出ないその二人のうちの一人なのか? もしくは、二人の共犯なのか? 「モース」は事件の関係者に翻弄されながらも、懸命に仮説を立て、間違っていれば再びゼロから推理を組み立て新たな仮説を立て… を繰り返し、次第に真相に迫っていく、、、
そんな捜査の中、「モース」は、「ジェニファー」のルーム・メイト「スウ・ウィドウスン」の魅力の虜になる… 彼女は「モース」が足の治療で通う病院の看護師で、婚約者がいたが、二人には愛情が通い合う関係に、、、
そして、赤い車を保有しており、二人の娘を乗せたと思われた大学の英語講師「バーナード・クローザー」の妻「マーガレット」が、自分が犯人だと告白した遺書を残して自殺する… さらに妻を追いかけるように、「バーナード」も病死し、彼は私が「シルビア」殺しの犯人である、とのメッセージを残します。
唐突に浮上した二人の犯人だったが、二人とも死んでしまい、真実は藪の中… しかし、そこで「モース」は真実を曖昧にしたまま事件をうやむやにしないんですよね、、、
犯行の動機から新たな仮説を立て、真犯人と想定した女性を警察に呼び、遂に真相を暴きます… 「モース」の恋愛感情も絡み、辛いエンディングでしたね。
やっぱ「モース」の仮説が本作品の華ですねぇ… 的外れなものや、思わず吹き出すほどに笑ってしまう頓珍漢なところがあったり、読者側も「モース」と一緒にミスリードさせられたりしますが、その展開が本シリーズらしさかな、、、
相変わらず「モース」が(勤務時間内であっても)ビールやウイスキー、ワイン等を飲むシーンが目立つので、読んでいると、ついつい飲みたくなっちゃいますよねぇ。
以下、主な登場人物です。
「シルビア・ケイ」
生命保険会社のタイピスト
「パーマー」
生命保険会社の支配人
「ジェニファー・コルビー」
シルビアの同僚
「スウ・ウィドウスン」
シルビアのルーム・メイト
「メリー」
シルビアのルーム・メイト
「バーナード・クローザー」
大学の英語講師
「マーガレット」
バーナードの妻
「ピーター・ニューラブ」
バーナードの親友
「ジョン・サンダース」
インテリア資材店の従業員
「ゲイ・マクフィー」
<ブラック・プリンス>のホステス
「メーベル・ジャーマン」
未亡人
「ルイス」
部長刑事
「モース」
主任警部 -
主人公の警部よりも
ルイスには幸せになってほしい
がんばれ、ルイス -
翻訳のせいかなぁ、何か読みづらかった。
『彼』とか『彼女』て代名詞が多くて、誰のこと言ってるか分かんないことが多かった。
複雑すぎて、読み終えても、おぉ〜ていう感動に結びつかなかった。
モース警部のキャラもよく分からなかった。
変人キャラといえばそうかもだけど、別にそこまででもないし、名探偵という感じのはずが別にそうでもなく。
よく分からない警察小説。