オックスフォード運河の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 4-8)

  • 早川書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150775582

作品紹介・あらすじ

モース主任警部は不摂生がたたって入院生活を余儀なくされることになった。気晴らしに、彼はヴィクトリア朝時代の殺人事件を扱った研究書『オックスフォード運河の殺人』を手に取った。19世紀に一人旅の女性を殺した罪で二人の船員が死刑となったと書かれていたが、読み進むうちモースの頭にいくつもの疑問が浮かび…歴史ミステリの名作『時の娘』を髣髴させる設定で贈る、英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • またまた、モース主任警部。

    モースは、日ごろの不摂生がたたり、
    入院することに。

    偶然手にしたヴィクトリア朝時代の殺人事件を扱った本を
    気晴らしに読みだしたが、
    いつの間にかモースは、「頭の中で」独自に捜査をはじめる…

    真相を発見しても何の得にもならない、
    過去の殺人事件の捜査(!)に駆り出される、あわれルイス部長刑事。
    ヘイスティングスのことは笑っちゃうのに、
    ルイスには同情しちゃうんだなあ。

    色々なところで、偶然が重なり、
    モースの想像力もあますところなく駆使され、
    無事、真相が解明された!
    あくまでも、モースの考える真相、だけどね。

    いつもと違ってなんだか不思議な感じだったけれど、
    これはこれでとても楽しめた。

    そして最後の方で、「ほぇ~、そうなの!」となる、おまけつき。

  • 久しぶりのデクスター。
    久しぶりのモース警部もの。

    ても、かつてのように、作者にぶんぶん振り回されたりモース警部の思考が暴走する様を期待してたのに、さらりと終わってしまったなあ、と肩透かしをくらった気分。

    ある程度まとめられた本を読み、それについてこういうのが真実なのではないかと述べるのは、推理ではなく、本の感想だ。

    これは、ヴィクトリア時代のイギリス社会史の知識がないと楽しめない話なんだろうか?

    「『時の娘』を髣髴」と裏表紙に書いてあったけど、歴史推理ものって、主人公(あるいは作者)が様々な史料の間をさ迷って右往左往するのを楽しむものだとも思っているので、そういうのがなかったのも、期待はずれ。

    歴史推理ものとしても、モース警部ものとしても、さあこれから面白くなるぞ、というところで萎んでしまったなあ。

  • ミステリ。
    モース警部が入院中に、100年以上前の殺人事件について知り、勝手に真相を妄想する、という特徴的な設定。
    入院中のため、大がかりな捜査はできず、部下や知人に資料を探してもらうという、まわりくどい展開。
    ミステリとしての濃密さは全くないが、独特のユーモアがあって、意外と楽しく読める不思議。
    たまにはこういった変わった作品も良いのでは。

  • ゴールドダガー賞受賞だそうだけど・・・
    少しイマイチ感も。

  • モース警部の安楽椅子探偵編。
    読んでいる最中は楽しかったけど、解決?
    イマイチ納得できない。
    アルファベットのスペルの並べ替え?
    英国人が理解できるのならよし。私は分らないのだけど・・・

    相変わらずのコントのような~それで楽しめてのかつ「時の娘」なので
    オマケして星は三つ。

  • 「時の娘」みたい。ユーモアも楽しめた。しかし、何でモースは若い女性にもてるんだ?

  • 一時期は結構人気があったと思われるコリン・デクスターのモース主任警部シリーズですが、久々にブックオフで手に取った本書、現在絶版みたい・・・。

    通常シリーズと異なり、入院中のモース警部が、100年前の事件レポートを読んでたところ、ありゃ?これは真実は別にあるのでは・・・となる安楽椅子型・歴史ミステリ。

    ゴールド・ダガー賞受賞作ということではあるのですが、犯行自体が歴史的事件という訳でもないこと、アルファベット表記をクロスワード的に説いていくという解決方法をとることから、翻訳ミステリの限界を感じてしまう一冊。

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