- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150775612
作品紹介・あらすじ
こんな夜更けにケチな盗難事件の捜査とは。モース主任警部は顔をしかめた。ロンドンの安酒場で四百ポンドが忽然と消えたという。事件当夜は金回りの悪い常連客ばかりで、犯行の機会は全員にあった。さすがのモースにも、犯人の特定は絶望的に見えたが…『クリスマス・キャロル』を下敷きとした表題作をはじめ、パスティーシュやメタミステリなど11篇を収録。本格ミステリの第一人者が贈る、ヴァラエティに富んだ短篇集。
感想・レビュー・書評
-
「警部モース」短編集。11篇のうち、モースが登場するのは5篇+“1篇”。“1篇”はカメオ出演のもの。「警部モース」は一番初めに登場した「ウッドストック行最終バス」しか読んでいないので、いまいちモースの性格が掴みづらく、読んでいてしんどい。もっと長編を読み込んでからが良かったかな。モースが感情的で早合点しがちなのは分かるけど、どうにも愛着がわきにくかった。ルイス部長刑事が気の毒にしか思えなかった。
11篇あったが、面白かったものと、つまらなかったものとに極端に分かれた。一番好きなのはモースがカメオ出演した脱走した囚人の話「偽物」。その他は戦時中に恋をした相手を追いかける「ドードーが死んだ」、ホームズのパスティーシュである「花婿が消えた?」←これはオリジナルを読んだかどうか思い出せない。よく似た話、多いしなあ。
短編集だと思ってさらっと読めるかと思ったが、意外と時間がかかりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コリン・デクスター短編集
「モース警部、最大の事件」モース 年末の消えた募金をめぐって、モースが一肌脱ぐ。短いがおもしろかった。
「エヴゥンズ、初級ドイツ語を試みる」
刑務所内でドイツ語の勉強を始めたエヴァンズ。ある日そのドイツ語の試験を受けるが・・・ 囚人は手助けする仲間がいる。
「ドードーは死んだ」モース
第二次世界大戦中、戦闘で生き残った兵士。戦後はそれぞれの人生が。
「近所の見張り」モース 車を盗まれたが、後で車は返され、お詫びにオペラの切符まで入っていた。これはその間に盗みをしようとしているのでは?とモースとルイスは張り込むが・・ さらなる逆転が・・
「内幕の物語」モース オックスフォード大モードリン・カレッジの歴史学科卒業生ベイリーは階下の女性シーラに朝のミルクを借りに行くと彼女は死んでいた。
シーラが懸賞小説に応募しており、その内容が事件解明のカギに・・
「最後の電話」モース 男はホテルで女と会った。そして殺された。 女と妻、電話の時間が問題。
ほかに
「信頼できる警察」モース
「世間の奴らは騙されやすい」
「花婿は消えた?」
「モンティの拳銃」
「偽者」
1999.12.15発行 図書館 -
表題のものをはじめとしたモース警部ものと、その他の短編を併せて11収録している。全体的にはっきりとした終わりが見えないというか、読後感がスッキリしないというか、そんな感じの話が多いように感じた。
-
ミステリー/短編集/モース警部
意味がよくわからない話も、非常に面白い話も。
「エヴァンズ、初級ドイツ語を試みる」が好き。
「信頼できる警察」「モース警部、最大の事件」「エヴァンズ、初級ドイツ語を試みる」「ドードーは死んだ」「世間の奴らは騙されやすい」「近所の見張り」「花婿は消えた?」「内幕の物語」「モンティの拳銃」「偽者」「最後の電話」 -
短編集。ユーモアがある。
個人的には好きになれない。 -
デクスターらしいトリッキーな短編。長編で味わえるような緊張感こそないものの、コン・ゲームのような展開に心地よく振り回される。