ブリキの自動車 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (1989年4月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784150776510

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  • 1986年英国推理作家協会賞受賞
    原題は『TINPLATE』(ブリキ)

    私(ピーター・マークリン)はイギリス南西部のスタッドランドで、アンティーク玩具店を営んでいる。
    億万長者の実業家チャーマーズに依頼されて、フランスのサンポール・ドゥ・ヴァンスまでアンティーク玩具の取引に行った。
    フェリーがドーバーに着き、税関で箱をあけると、買い付けた玩具がすべてカマロのプラスチック製モデルに変わっていた。
    チャーマーズから4週間以内に玩具を探し出さなければ、料金を全額返済しろと迫られ、捜索を始める。

    地元ではスピットファイアー機の発掘騒ぎが起こっていた。
    パイロットの母親から発掘して息子を埋葬したいとの手紙がきたので、発掘反対派のランドルフ・トレジャーに会いに行った。

    スピットファイアー機の発掘現場で35歳前後の女性の遺体が見つかる。
    トレジャーには、愛人のもとに去り行方不明の妻がいた。

    トレジャー家で知り合った美女アラベラと行ったパブで、トレジャーの農場で働くケン・ゲイツがフェリーに乗ったと話していた。


    <解決篇>

    アラベラからトレジャーが日記を書いていると聞き、留守中に彼の家を調べたが、日記帳はなかった。
    次に、彼の離れ家に忍び込み、行方不明の玩具を見つけたが、ゲイツに見つかり逃げ出す。

    翌日、玩具を取り戻すために、友人の漁師のガスとともにトレジャーの家に行く。
    トレジャーは、妻の件で誹謗中傷しないと約束するなら玩具は返すと言った。
    玩具を受け取ってチャーマーズに届けるが、そのあとガスの漁船のエンジンが爆発し、二人は怪我を負う。

    アラベラの従兄が、第一次世界大戦前に作られた試作品のブリキ製リムジンを持って玩具店を訪れる。
    リムジンはバックシートのクッションが持ち上がって、中にガラス玉が入っていた。
    それをヒントにトレジャーの車の座席を調べ、クッションの中に日記帳を見つける。
    そして玩具店に戻ると、室内がめちゃくちゃに荒らされていた。

    日記によると、チャーマーズがピーターに取引を依頼した話を聞き、ゲイツに待ち伏せさせ、フェリーの船員を買収して玩具をすり替えたのだ。
    また、トレジャーは彼の日記を読んだ妻から脅迫されたため、彼女を絞め殺し、発掘地に埋めた。
    しかし、脅迫の原因となった1944年の日記帳はなかった。

    トレジャーは私の前妻を人質に、日記帳を渡すよう要求した。
    そこに、トレントン・スクールの制服を着た14歳くらいの少年が頭から血をながして現れる。
    トレジャーは悲鳴をあげ、私に突きつけていた銃を落とした。
    それは変装したアナベラだった。
    私は「すべての日記を破棄し、他人に口外しないと約束する」と言って立ち去った。
    そのとき背後で銃声が響いた。
    警察に対し、誰もトレジャーの罪を明らかにしなかった。

    アラベラは離れ屋のぜんまい仕掛けの船から1944年の日記をみつけた。
    そして、トレジャーの家で二人が捕らわれているのを知り、変装して現れたのだった。
    1944年の日記には、トレジャーはポールという少年と恋に落ちるが、移り気なポールは校長に言い付けると言い出した。
    その朝、爆撃が起こり、ドアの下敷きになったポールをトレジャーは撲殺した。

    「トレジャーは少年がアラベラの変装だと分かったが、人を殺すことも秘密を隠し続けることにも耐えきれなくなって自殺したのだろう」とアラベラは言った。

    <<ハイネケン缶>>
    ガスは飲みながら、「たぶん」と言っておけば言い逃れができるとピーターにアドバイスする。

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