罠から逃げたい (ハヤカワ・ミステリ文庫 ひかえめ探偵ヘイスティングズ)
- 早川書房 (2001年11月9日発売)
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感想 : 6件
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784150778125
感想・レビュー・書評
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あり
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出ました。待望のヘイスティングシリーズ。ついに12巻。先日、パズルレディーという新シリーズでちょっと失望したホールさんですが、今後もこのシリーズは、ゆっくりで良いですから出し続けていただきたいですね。
この人の小説というか、このシリーズの特徴なのか、話のすすめ方に独特のリズムが有ります。読んでいると”来るぞ・・・来るぞ・・・来た〜〜〜(ニヤリ)”。悪く言えばマンネリなんですが、私にとっては質の高い落語を聞いている様なもので、次の展開が見えていながら(あるいは見えていればこそ)それを期待し、うまく落ちるとそれが非常に楽しいのです。
回りの登場人物も良いんですよね。皮肉屋の殺人課刑事のマコーリフ。雇い主で滅茶苦茶エネルギッシュな弁護士リチャード。主人公を信用してるんだか、してないんだか、ちっとも分からない奥さんのアリス。そしてもちろんいつもドツボの主人公ヘイスティング。考えてみればこれも落語の”熊さん、八っつぁん”に近いんですね。
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毎度おなじみのスタンリー・ヘイスティングス最新作。
相変わらずどじでひっかかりやすくお人よしなスタンリー。今回はかなりピンチ。何故なら殺人事件の容疑者になってしまうからだ。しかも3件もの。
「私立探偵」としてのスタンリーを尋ねてきた投資会社重役の、「誰かに足元をすくわれそうなんです」という科白がこの物語(いやドタバタ?)を全て言い表している。
とても「私立探偵」とは思えないほどお人よしでいい人のスタンリーが、いかに罠にはめられていき、いかにもがき、いかにして脱出するか。そしてその罠とはいったい誰が誰にしかけたものだったのか。
世話焼きのマコーリフ刑事とリチャード弁護士と妻アリスに助けられながら、馬鹿にされながら、最後には問題の答えをズバリ見つけるスタンリーのドタバタぶりを、ご覧ください。 -
何年ぶりかに読んだ、スタンリー・ヘイスティングズシリーズ。
控えめ探偵のスタンリーだ。
ごく最近に、この著者の「パズルレディの名推理」を読んだ。
もちろん面白かったのだが、
なにか物足りなさを感じていた。
意図してなのか自分の感じ方だけなのかはわからないが、
作品の中を流れるテンポが違う。
違うシリーズだから当たり前なのかもしれないが。
とにかく自分はスタンリーシリーズが大好きだ。
今回も満載にドジっぷり、ぼんくらぶりを見せてくれた。
マコーリフ部長刑事と"迷友"だったために、
捜査担当部長刑事にやたらと目をつけられ
なんでもかんでもスタンリーのせいにされた。
山ほど罠を仕掛けられた・・・
ように見えたが。
最後のどんでん返しは本当に快感だった。
次の作品が楽しみだ。 -
スタンリーシリーズ、最初の頃はスタンリーが全然事件解決してなかったけど、この頃にはもうスタンリーが解決するのですね。
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