刑事の誇り (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房 (1995年7月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784150784072

感想・レビュー・書評

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  • リューイン祭り継続中。この作品も再読。
    リーロイ・パウダー警部補の口の悪さは、ここまでだったとは。

  •  昔読んだ「夜勤刑事」の続編。初作ではどうも主人公のパウダー刑事がいまひとつだったが、本作は訳者が田口俊樹に代わったので、訳がよくなったかなと読んでみた。結果はうーんだった。訳の問題ではなく、本質的にパウダーの人物造型に問題があるのだろうなあ。もっともっと魅力的になる素材だと思うけど、今一つガサツでぶっきらぼうすぎる。言動がギスギスと角張っていて、油を差したくなる。ストーリーも失踪人課にもちこまれる身元不明、行方不明者たちを個別に追いかけるのだが、意外なつながりがありそうで結局そうでもなく、もってまわっただけで散漫。パウダーをブラッシュアップしてストーリーに一本筋を通せばずっとよくなると思うけどな。惜しい。

  • 「A型の女」で始まる私立探偵アルバート・サムスンシリーズの作者の、もうひとつのシリーズ、パウダー警部補シリーズの第2作。
    第1作は「夜勤刑事」というタイトルで、ハヤカワ文庫より出版されています。

    夜勤刑事だったパウダーは、今作で失踪人課の長となった。ところが部下は車椅子の女刑事だけ。広報部は彼女を使えば警察のいいアピールになるとしか考えていない。彼女自身は元の現場に戻りたいと考えていたが、変人と噂されるパウダーの下へ配属となり、いまいち乗り気になれない。

    そんな中でもインディアナポリス警察には続々と失踪人の捜索願が届けられる。おまけにパウダーの息子もなにか犯罪に関わっているような気配がする。

    サムスンがパウダーに依頼されて彼の息子のことを調べたりといったシリーズならではの楽しさもある。

    最後の最後でいくつもの失踪事件が解決するが、なんとなくもの悲しい雰囲気がするのは、都会ならではの人間関係の希薄さが影響しているからか。そんな乾いた空気が流れるシリーズ。

  • カンボジア旅行中に読了

    失踪人捜索課の刑事が主人公
    同僚に車椅子の女性刑事

    1、服を燃やし自殺しようとした女性
    2、カギ屋の女房の失踪
    3、不出来な息子
    などなどの話が同時並行で進む

    すごく面白いかと言われると、そうでもない
    トリッキーでもないし、後味の悪い結末になるのもある

    ただタイトル通りの主人公の行動はいい

    このシリーズ、前作の「夜勤刑事」を読んでいない
    暇があれば、そのうち読もう

  •  ちょっと振りかぶりすぎのタイトルだと思うけど、中身はとっても充実した刑事物ハードボイルドミステリ。なんと言っても、主人公がいい。

     頑固で、口が悪くて、仕事のことしか考えていなくて、人の神経を逆なでする無神経な男。50歳くらい。同僚からは煙たがられ、失踪課という閑職に追いやられている。

     この刑事が、同時多発的に起きるさまざまな事件(とも言えないよう小さな出来事を含んでいるけど)を解決していく物語だ。

     作者のひどいところは、そういう主人公に対して、下半身不随で車椅子生活を送る若い女性刑事を組み合わせるところ。もう主人公の言葉はとってもひどくて、読んでいるこっちがぐさぐさと刺されて痛くなる。彼としては、自分と同じくらい仕事のことだけを考え、一日中街を調査に飛び回る部下を望んでいたのだから、厳しくもなるのだけど。

     まあ、この手の物語のお約束として、主人公と女性刑事の間には、最後には心の交流が生まれ、「相棒」的になっていく。そこにいたるまでが本当に厳しいわりに、いったんそうなるとあまりにも急激に変化してしまうので、それはちょっとびっくりした。

     作者は、ネオハードボイルドの一翼を担う人だけど、私立探偵サムソンを主人公にした看板シリーズとはまた異なった魅力を持つ佳作だと思う。

     でも、実際にこういう上司の下で働くとしたらどうかな。これだけ言動が無神経な男だと、内面にある優しさやナイーブさの裏返しだとどんなに頭で理解していても、やっぱりそばにいてほしくないなあと思ってしまうかもしれない。

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