赤毛のストレーガ アウトロー探偵バーク

  • 早川書房 (1995年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784150796020

感想・レビュー・書評

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  • その燃えるような赤毛の女は、誰も知らない俺の居場所をつきとめてきた。
    ある少年のいかがわしい写真を取り戻して欲しいという。性的虐待を受けた子供の傷は深く、その痛みは消えない。バークは、仁義を知らない子供を食い物にする組織に挑むが、ストレーガ(魔女)と呼ばれる彼女には、トラブルの匂いがした。
    悪党探偵バーク・シリーズ第2作。
    今回は、子供をいかがわしい欲望のおもちゃにする組織と対決し、犠牲になった子供を救う戦いをするので、性的虐待を受けた子供のセラピーの具体的な流れの詳しい描写や性的虐待をする組織の子供に仕掛ける罠のリアリティが前作より掘り下げているのに加えて、バークの明かされていなかった過去(行方不明になった子供を探す仕事や傭兵をしていたこと、マフィアのボス・ジュリオとの関わりなど)、魔性の力で周りを思うがままに操るストレーガと正義のために妥協のない活動を続ける検事ウルフとの間で揺れ動くバークの男心(ウルフの笑顔にフラッドを思い出して心を痛めるバークのロマンチストぶり)、ミシェルの養子になったテリィやマックスのパートナーになったイマキュラータやバークのパートナーになりそうなタフな検事ウルフなどの魅力的なキャラクターが加わり、前作以上に濃密なシリーズ第2作に仕上がっています。

  • ストレーガ、おっかない女性の印象を持たせようとしていたようだけど、子供思いの良いオンナ。

  • アンドリュー・ヴァクス、密かにマイブームであります。このシリーズ、哀しいけれど最後にはスカ~っとさせてくれるんです。
    永遠に無くなることはないであろう幼児虐待。惨い性的虐待を受けた子どもたちの正義の味方であるバークとその仲間たちに惚れ込んでいます。ヴァクスは前にも書きましたが自動虐待を専門にした弁護士なんですけど、裏表紙にある御本人の写真を見ると・・・アイパッチをつけてちょっと不気味。この人自身、何かいわくがあるんじゃないの?っていう感じであります。(笑)
    本書はシリーズ第2弾になるのですが、前作よりもさらにグレードアップしていきますよ~、バークの仲間たちが。それにもっともっと登場人物を知ることもできます。読んでいるとあまりに惨過ぎて、アメリカって病んでいるとよく言いますが、病みすぎですよん。
    ま、児童虐待は何もアメリカに限って起こっているわけじゃないんですけどね。もっともっと書いて欲しいです。そして一人でも多くの人がこの事実から目をそらさず対処して行こうという気持ちになってほしいものです。がんばれ~バーク!&ヴァクス!!

  • 最初はなかなか話が進行しない印象でしたが。

    とにかくあらゆる描写が細かく、リアルなのが面白かった。
    キャラもそれぞれ役割が明確。
    幼児虐待というモチーフも非常に興味深い。
    総じて情報量が多い、ハードなミステリーという印象。

  • アンドリュー・ヴァクス、密かにマイブームであります。このシリーズ、哀しいけれど最後にはスカ〜っとさせてくれるんです。永遠に無くなることはないであろう幼児虐待。惨い性的虐待を受けた子どもたちの正義の味方であるバークとその仲間たちに惚れ込んでいます。ヴァクスは前にも書きましたが自動虐待を専門にした弁護士なんですけど、裏表紙にある御本人の写真を見ると・・・アイパッチをつけてちょっと不気味。この人自身、何かいわくがあるんじゃないの?っていう感じであります。(笑) 本書はシリーズ第2弾になるのですが、前作よりもさらにグレードアップしていきますよ〜、バークの仲間たちが。それにもっともっと登場人物を知ることもできます。読んでいるとあまりに惨過ぎて、アメリカって病んでいるとよく言いますが、病みすぎですよん。ま、児童虐待は何もアメリカに限って起こっているわけじゃないんですけどね。もっともっと書いて欲しいです。そして一人でも多くの人がこの事実から目をそらさず対処して行こうという気持ちになってほしいものです。がんばれ〜バーク!&ヴァクス!!

  • 正統派ハードボイルド

  •  久しぶりのバーク。メインのストーリーのあいだあいだに細かいエピソードが挟まれるから、どうしても散漫な印象を受けちゃう。白人のガキに絡まれて逆に殴り倒した老人とか、自分のギターを壊されて相手をさしちゃったじいさんとか、ボビイが<真実の兄弟>たちと仲間になったエピソードとか。それらがアンダーグラウンドの世界にリアリティを与えることが目的で、実際にそういう意味で効果を上げていると思うんだけど、相対的にメインの印象が弱くなってる。全体を貫く強烈なプロットがあった方が盛り上がりやすいんだけど、今の流行はそうじゃないらしい。この混沌としたところがいいのかな。バーク達がギャングからヤクを奪ったせいでおとり捜査官が殺されてもバークは知らん顔だったりして、ハードな世界なんだけどね。
     「頼子のために」のような血の悲劇とでもいうべきテーマは、個人的にかなりツボなんだけど、この作品に出てくるところまでくると、ただ悲惨なだけ。子供犯しといて性病まで移すかあ。と思ってたら、偶然これを読んでいたときに世間的には虐待ページが話題になってて、その悲惨さに比べるとまだましだったけど。
     ストレーガがスコットと同じ様な目にあってたというのは、バークのを舐めてるときに自分で手を後ろに回していたところあたりでなんとなく予想がついたな。その相手がジュリオだというところまではちょっと気がつかなかったけど。

  • 〝アウトロー探偵〟バークシリーズ第2弾で、この後上梓した「ブルー・ベル」が日本でも大きな反響を呼んだ。幼児虐待をテーマに暗黒街の〝必殺仕事人〟らが活躍するという設定は斬新で、特に第1作「フラッド」は躍動感に溢れていた。特異な世界観で新たなヒーロー像を確立したヴァクスの登場は感動的ですらあったほどだ。だが、「…ベル」にいたると、バークの個人的な闘いに焦点が移り、社会的視野や構成力が弱まっている。元犯罪者/異端者の集まりに過ぎなかったバーク一味は、自警団としての質を帯びて自縄自縛に陥り、シリーズとしての限界も暗示していた。独自の「正義」を標榜する兆しを見せ始めているのが本作で、デビュー作にあった荒削りながらも爽快な物語性はもはや無く、無頼の徒としてのバークとその仲間の特異性のみが浮き上がっていく。依頼者となる「赤毛のストレーガ」の造形も、小児性愛者の心理面の掘り下げも浅く、混沌とした展開に終始している。さらに陰鬱なる「…ベル」の物語でヴァクスは暴走し、「フラッド」で構築した娯楽性を破壊した。第4作「ハード・キャンディ」冒頭での退廃感が全てを物語っている。

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