アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

制作 : Daniel Keyes  小尾 芙佐 
  • 早川書房
4.00
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本棚登録 : 8996
レビュー : 1027
  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151101014

作品紹介・あらすじ

32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫り、全世界が涙した現代の聖書(バイブル)。

感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしく面白く、そして再読したくないと思わせた傑作でした。

  • 11.11.25
    石川 佳宏
    朝の通勤時間は読書です。
    今はダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』を再読しています。
    文中のキニアン先生の言葉
    『気にしなくてもいいけどみんながあなたの考えているようないい人じゃないことがわかってもがっかりしちゃだめよ』

    みんな=大人達

    のように感じる文章です。大人達の一人として、また親として気をつけないと…

  • 本書を読むにあたり、何の下調べもしていなかった事と、先に著者であるダニエル・キイスの『24人のビリー・ミリガン』を読んでいた為、てっきりノンフィクションだと思っていたものの、実はフィクションであった事にいい意味で出鼻を挫かれる。
    薄精で過ごした幼少時代。世間体を気にする母親から、遠ざけられるように擁護施設に預けられ、そこで知能指数を上げる脳外科手術を受ける機会を得、急激に高度な知能指数を獲得していくチャーリー。同時期に同様の手術を受けたマウス(アルジャーノン)の様子から、自らの行く末に気づき、それを素直に受け入れられない状況を描く。
    原作を読む英語力は勿論無いが、この物語の魅力の大半は小尾芙佐さんによる絶妙な日本語訳にあるのだろうと思う。おすすめの一冊。

  • 【G1000/22冊目】チャーリーは水の入ったコップを掲げたまま、常人を飛び越え、絶頂期を超えたチャーリーは、水を掲げたまま頭から元に戻ったのだ。元からあった水という個人の優しさや穏やかさは元に戻る途中すべて失くしてしまったのか。僅かな間の正に真夏の夜の儚い夢であったかも知れない。恋をし、人を愛し、人を見下し、人を蔑んだ。全てが終わり、チャーリーのコップには再び水が注がれていた。当然どの時期がチャーリーにとって幸せだったのかという論議はあろう。だが、不幸だった時期は無かったのではないか。そう思いたい。
    チャーリーが最後に願ったこと、本作の最後の1行が余りにも悲しく、虚しい。もはや自分がチャーリーという存在を認識できるかどうかもわからない者がその花束を見て何を感じるのだろうか。

  • 小説のことであっても他人事とは思えないのです。
    「少しでも知力をあげたい」とか「そうなればもっと友達が出来る」と思っている人も多いことでしょう。
    手術をしたことで、チャーリイの望みは半分は達したかに思われましたが、手術以前にもっていた人間として大切なものを失ってしまう辛い結果。
    手術と自己努力で知能を一時的に超人的なレベルまで持っていくことが出来た反面で、過去の自分を冷静に客観視することによって『友達』だと思っていた人たちが実は自分を馬鹿にしていたことに気づき、裏切られたという思いとともに自分の感情の整理がつかなくなってしまう…

    白痴と天才の領域を行き来した彼がそのとき見たものは何だったのか。
    そして彼は何を手に入れ、何を失い、どんな真実を知ることになったのか。
    チャーリイにとって、アルジャーノンがどんな大切な存在だったのか…

    人間の幸せとは、知力や財力や権力を持つこととは根本的に違うのではないかと考えさせられた一冊です。

  • 中学生以来の再読。当時も多少は感動した気がするけど、今回の刺さり具合とは程遠い。チャーリイ・ゴードンの苦悩が、何故だか自分の事かのように感じられて読み進めるのが苦しい事多々。肝心の感想が、もう色々な気持ちが沸き起こってとても私の語彙力では言い表すことができない。人間の尊厳とは、何か。そんな問いが、読了後に浮かんできた。一生のうちに、こんな気持ちにさせられる本と出会えることって何回あるんだろう。再読するチャンスがあって本当に良かった。小尾芙佐さんの邦訳もこの作品の素晴らしさに寄与していると思いました。

  • 2019/02/22-03/09

  • 精神発達遅滞の青年チャーリイの手記という形で話が進んでいくため、序盤はたいへん読みづらい。わたしと訳者の相性が悪かったのかもしれないが、序盤の文章は違和感とわざとらしさが感じられリアリティもなかった。中盤からは次第に文章が読みやすくなっていき、最終的に内容が難しくなってむしろ読みづらくなるという、まるで自分がチャーリイのそばでその成長を観察しているような気分にさせられる構成となっていた。再び知能が低下していく過程はボールが坂を転がり落ちていくようにあっという間でむなしく、終わりもあっけなかったと思う。ひとことに感想として書くには多すぎるくらいの論点がこの小説にはあるが、わたしにとっては面白いと感じる物語ではなかった。

  • 原書名:FLOWERS FOR ALGERNON)

    ヒューゴー賞、ネビュラ賞
    著者:ダニエル・キイス(Keyes, Daniel, 1927-2014、アメリカ・ニューヨーク州、作家)
    訳者:小尾芙佐(1932-、東京、翻訳家)

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