悪童日記 (ハヤカワepi文庫 ク 2-1)

  • 早川書房
4.13
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151200021

感想・レビュー・書評

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  • 「悪童日記」「ふたりの証拠」「第三の嘘」と3部作。2,1,3の順で好きだ。大人になって完徹で読んだ本は「悪童日記」だけ。


  • 「悪童」というより、過酷な状況にて
    生きる術を学んだ賢い双子達の物語。
    いき過ぎている要素もあれど
    生き抜くためだよなあ…で納得がいく。
    本当に賢く、運も良い双子達。

    最初は仲が悪かった祖母と双子達も
    物語が進めば進むほど、お互いを認め合い
    タッグを組んで一芝居してみたり、と
    微笑ましいストーリーも。

    ただ、海外文学らしい、というのか
    性的描写が独特であったり特殊性癖が多く
    それには若干の不快感を覚えた。

    物語のラストの先、離れ離れになっても
    各々で上手く生きていくんだろうか。
    それまで2人で1つ、だったから想像が出来ない…。

    これは深読みしすぎかもしれないが
    作中で「別離させるべきだ」と息巻いていた
    父親をきっかけに、別離が叶うのは
    何とも皮肉めいていて面白かった。

  • 二人だからこその強固な「個」
    別れても尚、かれらは鮮烈な光と体臭を放ち続けられるのだろうか。

  • 戦火に追われ預けられた魔女の家。
    双子の少年は、したたかにサヴァイブする。
    善悪を彼岸に置いて、生きる。

  • 不気味な双子のお話し
    怖くて残酷なところもあるけど
    面白かったです 
    最後が えっ⁈ってどうゆうこと?
    ってなりました 続編も読みたいです

  • ...衝撃的な結末!主人公の「ぼくら」双子は戦時中、周囲の人に「魔女」と呼ばれていたおばあちゃんの家に預けられた。ぼくらは遊ばずに身体と精神を鍛え、労働をし、勉学にも励んだ。だが人間というものは、裏の人格も持っている。ぼくらは冷酷で残忍な行為や盗みや脅迫もした。戦下を生き延びるために、最後の最後まで上手く立ち回った。小説でも映画でも、第一次・第二次世界大戦を描いた作品は強く印象に残る。この作品は、意表を突く展開が多く、時々絶句することもあった。特に最後の章は、あっ!と驚いた時にはもう閉幕している。お見事というほかない。

    p43
    感情を定義する言葉は非常に漠然としている。その種の使用は避け、物象や人間や自分自身の描写、つまり事実の忠実な描写だけにとどめたほうがよい。

  • 文芸作品らしからぬ面白さ。

  • 戦争末期、祖母に預けられた双子の少年。彼らが生き伸びる為に何を選び、何をしなければいけない…と考えたか。

    彼らの感情は一切描かれていないので、想像力を掻き立てられる。
    選び、行動する事の大切さが
    今、胸に突き刺さる。

  • 戦時中の双子の話。すごく胸が悪くなる思いだった。
    実の母を見殺しにしてしまったり、実の父を踏み台にしていたり。性描写も多く、殺人の話も多かった。そうせざるを得ない時代背景があったからだと思う。

  • 祖母と双子の関係がだんだん微笑ましくなっていく。惨い描写は多いが読みやすく最後まで面白かった。
    ラストは衝撃的で、笑えないけど笑ってしまった。

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著者プロフィール

1935年オーストリアとの国境に近い、ハンガリーの村に生まれる。1956年ハンガリー動乱の折、乳飲み子を抱いて夫と共に祖国を脱出、難民としてスイスに亡命する。スイスのヌーシャテル州(フランス語圏)に定住し、時計工場で働きながらフランス語を習得する。みずから持ち込んだ原稿がパリの大手出版社スイユで歓迎され、1986年『悪童日記』でデビュー。意外性のある独創的な傑作だと一躍脚光を浴び、40以上の言語に訳されて世界的大ベストセラーとなった。つづく『ふたりの証拠』『第三の嘘』で三部作を完結させる。作品は他に『昨日』、戯曲集『怪物』『伝染病』『どちらでもいい』など。2011年没。

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