君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫)

  • 早川書房
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本棚登録 : 643
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151200434

作品紹介・あらすじ

「君のためなら千回でも!」召使いの息子ハッサンはわたしにこう叫び、落ちてゆく凧を追った。同じ乳母の乳を飲み、一緒に育ったハッサン。知恵と勇気にあふれ、頼りになる最良の友。しかし十二歳の冬の凧合戦の日、臆病者のわたしはハッサンを裏切り、友の人生を破壊した。取り返しのつかない仕打ちだった。だが二十六年を経て、一本の電話がわたしを償いの旅へと導く-全世界八〇〇万人が涙した、衝撃のデビュー長篇。

感想・レビュー・書評

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  • これ感動した。ストーリーもよかったけど、近代的な価値観の主人公が、はじめて神に祈るところがめっちゃよかった。
    人の信仰みたいなものは極限状態から芽生えるんだなって。

  • (上下巻合わせての感想)アフガニスタンから米国へ亡命した主人公が、かつて裏切った友人のため、タリバン政権が支配する祖国に戻るという贖罪の話。同名で映画にもなった。

    アフガンやタリバンと聞くと身構えてしまいますが、基本的には感動ストーリー。物語の運びからみても、終盤に向けて「感動させられる」ことがわかってしまうけれど、それでも感動する。やはり危険を承知で友のために……というテーマは、下手なラブロマンスよりもよっぽど良いですね。特にタリバン政権下という現実的な脅威がページを繰る手を止めませんw

    そんな荒れた祖国に戻ってからはエンタテイメント色が強くなりますが、ひとつの作品としてみると、厳しい背景と相まって、「すばらしかった」と言うほかありません。

    しかしながら許せないのは、タイトル。原題「カイト・ランナー」をなぜ変えた。「君のためなら千回でも」って……安っぽすぎて泣けてきます。「凧を追う」というタイトルだからこそ、ラストもより一層意味深くなるというのに……、映画に合わせてライト層を取り入れようとしたのでしょうが(それが悪いとは言いません)、文学として見ると非常に残念です。

  • 2020.5.10

  • 君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫)

  • 文学

  • アース(映画)の冒頭での映画紹介によって、私はこの本と出会った。この本を読み終えた今、映画としては駄作としか言いようのないアースに、この出会いを与えてくれてたことを感謝している。 本書は、アフガニスタンの裕福な家庭に生まれた主人公アミールの半生の物語である。アミールの父ババは、経済的成功者で、厳格、スポーツ万能、且つ誰からも尊敬を受けるような類まれな人物である。幼少期、アミールは、この父の才能を引き継いでいない自分が、父から愛されていないのではないかという恐怖にさいなまれていた。というのもアミールの一つ年下のハッサンという召使の子をババが非常に可愛がっていたからだ。アミールとハッサンはお互いに友情を感じつつも、父のハッサンに対する態度や、出生時に母を失ったという事情がアミールのハッサンに対する感情を複雑なものにした。 あるとき、ハッサンは悪ガキどもに、人種差別から来る辱めを受ける。アミールはそれを知りながら、恐怖心に負け、ハッサンを助けることが出来なかった。このことが、さらにアミールの感情を歪ませ、遂にはハッサン一家をババ家から追い出してしまう。この一件がアミールのこの後の人生に重くのしかかることになる。 この後、アフガニスタンでの政変、ソ連進行により、アミールは父とアメリカに亡命。二十数年が経過する。幸せな家庭生活を送るアミールに一本の電話がかかってくる。「もう一度やり直す道がある」。電話の主は、ババの旧友。アミールは、この声に導かれるように、自分の罪を償うべく、再びアフガニスタンへ。絶望的事実が待ち受けようとしていることを知らずに。 ここから先は、要約することが難しいので、ご自分でお読みください。読んで悔いなし。

  • 君のためなら千回でも カーレド・ホッセイニ
    The Kite Runner by Khaled Hosseini

    映画を先に観てたが内容は思い出せない
    ★★にしてたが、原作がベストセラーなので読んでみた。

    人種差別、イスラムの女性差別、アフガニスタンの悲しい現状、父ババ、主人公アミールの親友への裏切り、悔恨、償いが描かれ、特にハッサンの最初から亡くなるまで忠実、寛容、善良な人柄と悲しい運命の交差に心が痛む。
    ハッピーエンドでなく微かな光が見えたラスト
    作家さんのアフガニスタンへの未来を見据えた希望が重なって書かれてるように感じた。

  • レビューは下巻にて

  • Kite Runner の邦訳。上巻は、幼少期のアフガニスタンでの生活からアメリカへの脱出と結婚まで。

  • 何方かのレビューで「本当によくできている」「伏線回収を見事にしている」と言う感想を見てから読んだ。
    確かにその通りであった。
    主人公の子どもの頃に周りで起こったことを主人公に反映させていく。極めつけは「君のためなら、何回でも!」である。
    涙を誘うような付け方の本の題名で、本の題名としては好きではないが、伏線回収したという上では良いと思う。
    主人公は幼い頃の自分の罪を忘れられないでいる。こんな人間でいいのだろうかと自分を責める。
    父のババ亡き後、ババも大きな罪を犯していることが発覚する。誰しも罪を抱えるものだということであろう。
    本書では触れられてはいないが(確か宋だったと思う)、イスラームではこのことは大きな問題になると思う。
    妻を寝取られた夫はどんな気持ちでババと接していたのだろうか。
    本書は泥沼状態になる前のアフガニスタンの様子も描いている。
    アマゾンレビューにもあったが、平和なアフガニスタンの様子を描いた本は少ないため、知ることができるのは良いと思う。
    アフガニスタンは今でも平和が訪れていない。
    子どもたちが笑顔で凧をあげられる日が早く来ることを願う。

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