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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784151300059
感想・レビュー・書評
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【ポアロ】
1928年クリスティー38歳。
クリスティー失踪後の精神的に不安定な時期。
私が唯一最後まで読めなかった『ビッグ4』の次に書かれた作品なので不安があった。
やっぱり冒頭から国際謀略の要素が出てきた。
私はどうしてもスパイとかこの手のものが苦手なんだけど、『ビッグ4』よりもミステリーが強くて安心した。
クリスティーの描く女性は毎回魅力的な人が多いけど、この作品の女性はイマイチ魅力が伝わってこなかった。ラブロマンスもなぜ?とあまり共感できず。
ポアロのことを知らないという使用人に対して、「悪いけど、きみの教養の程度が知れるね。世界の偉人に数えられる人間の名前だよ」と、自分で言っちゃうポアロは可愛い。
でもポアロは本当にすごい探偵だからね。
アントニイ・バークリーの謎に自信満々のユーモアのある探偵ロジャーと、洞察力抜群の完璧なポアロを交互に読むと楽しい。
甘いものと辛いものを交互に食べたくなるように、クリスティーとバークリーを交互に読むと、それぞれ違った面白さでより面白く感じる。 -
ドラマでの結末を思い出さないよう読む。クリスティーの得意な人間関係の描写にはまる。いわくある宝石、お金持ちの父その娘と離婚間近の婿や愛人、遺産相続人となった気立の良い女性、豪華列車などバラバラのピースが最後きっちりはまりお見事。
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2025/05/18
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2025/05/19
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久々にクリスティーに戻って、
やっぱり勝手知ったるホニャララ〜で馴染みました。冒頭、登場人物が順序よく描かれる様は、まるで舞台上の人物に光を当てるように鮮やかで。これから起こる事件を予感してわくわく。
そこまで強烈では無いけれど、魅力的な人物もちょいちょい出てきます。彼らの恋模様をポアロが時に励ますような意味深なアドバイスも楽しい。
いつも犯人を想像しながら読み進めるのだけど、思いもよらない人物が最後名指しされるので、気持ちよく騙される。ヒントは各所に散らばっているけれども、気づけない。
ちょっと残念なのは国際謀略の要素もあって、話を大きくし過ぎているかな〜感があるところ。 -
探偵がポアロなのにセント・メアリ・ミード村のヒロイン、大金や”火の心臓”といういわく付きの宝石、そして、豪華寝台列車のブルートレイン内での事件。三角な恋愛模様などなど…魅力的な要素がいっぱいでとても面白かったです。犯人を当てることもできました。
序盤はゆっくりと人間模様の描写に当てられていて、ポアロが登場後は徐々にスリリングでスピーディーな展開になっていき、ラストがとても素晴らしい終わり方です。読後感も良く、余韻に浸れるような、まるで列車の発車から終着駅までの動きのような小説。ただ残念なのは、やはり偶然に頼り過ぎなことと、詰め込み過ぎてあの件はどうなんだろうというモヤモヤ感が残ってしまうのが残念かな。
ちなみにヘイスティングズは出てきませんが、ポアロの執事であるジョージ(ジョルジュ)や女性陣がいいサポートをしていて好感が持てます。対して、容疑者絡みの人たちのクズっぷりに萎えますけどね。
そんなわけで、一つ★を減らさざるを得ないですが、『スタイルズ荘〜』や『ゴルフ場〜』より断然『青列車の秘密』の方が好きですね。 -
出来れば月に一冊くらいクリスティを読みたいと思っているのだが、なかなか果たせない。
ここの所、あまり評判の良くないクリスティの国際謀略物を読んでいたが、それに比べると出来はいいように思う。なかなか犯人がわからず、フーダニットとしては見事にクリスティの策略にはまったが、ポアロの捜査の過程ではフェアな記述がされているので、ミステリ好きで丁寧に本を読む人ならなんとなく犯人は推理出来るかもしれない。
但し、犯行時のトリックは分からない人が多いのでは。
例によってラヴロマンス、それも上流階級のロマンスが描かれており、好きな人はそちらのストーリーも楽しめるでしょう。
終わり方は中々粋だと思う。 -
クリスマス前に新作を出し続け、『クリスマスにはクリスティーを』というキャッチフレーズが生まれた、というクリスティー。私にとっては、『(忙しくて本を読む余裕がない)師走にはクリスティー(の既読作品)を』、ということで既読のポアロ作品である。
ブルートレイン列車内で起きた、大富豪ルース・ケタリング夫人の殺人事件。彼女は顔を殴られ、めちゃめちゃにされた上、高価なルビー「火の心臓」を盗まれていた。偶然居合わせたポアロは、この殺人事件の犯人を捜すべく動き出す。
物語は、ルースの殺人事件を軸とし、ルースと最後に会話したことから事件に深くかかわることとなるキャサリンの周辺を描きながら進んでいく。
かなり初期の作品で、後の作品に比べて人物描写はあっさりしているようにも感じるが、夫婦間のもつれ、タイプの違う男性二人のはざまで揺れる女性、金持ちになった娘に急に近づいてくる親戚、などなど、クリスティーあるある要素がてんこ盛りで楽しい。
特に、キャサリンのいとこに当たるレディ・タンプリンや、ルースの夫、デリク・ケタリングの愛人であるミレーユの描写は、ちょっと癖のある女性を描かせたらピカ一のクリスティーの筆が冴えわたる。
最後に明かされる事件の真相では、意外な犯人に驚かされると同時に、これまでの描写の中にさりげなく挟み込まれたヒントの数々に気づき、してやられた感を気持ちよく味わえる。
ややごちゃごちゃしているきらいはあるが、群像劇が好みの人にはおすすめである。 -
クリスティー文庫No.5
大富豪、侯爵、伯爵、召使い…魅力的なワードがたくさん。
ミステリももちろんだけど、ロマンス要素があるのがよかった。
男女の心の動きがちょっとした文でしっかりわかる。
またいつでも読めるように積んでおかなきゃ! -
上流階級の破綻した夫婦デレクとルース(どちらも愛人あり)と、地味な生活のご褒美のように莫大な遺産を相続した女性キャサリンが軸になって繰り広げられる、ブルー・トレイン車内の殺人と消えた宝石。キャサリンの冷静で堅実な人柄が、ポアロ以外の浮わついた人々の中で強い印象を与えています。あと、私はレノックス・タンプリンが好きだな!
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アガサ、ポアロ、5作目。青木久惠訳
豪華列車ブルートレイン内で起きた殺人事件。資産家の娘ルースが殺される。たまたま乗り合わせた名探偵ポアロが殺人の謎に挑む。
怪しいのは、、別居中の夫デリク?(不倫相手いるし、義父に離婚を突きつけられてるし)父親に無理矢理別れさせられた元恋人アルマン?(今で言うロマンス詐欺っぽい事やってるし)意外と資産家老婦人の元世話係で遺産相続人のキャサリンかも?(登場した理由がいまいち分からなかったから)
勝手に色々推測したがやはりポアロのようにはいかない。結果的に夫が逮捕されたが、真犯人は意外なところから出現!お金は人を狂わせる。
「何が重要か。何が重要でないか。ーーしかしささいな事実の一つ一つに注意深く目をとめなければいけませんからね」(ポアロ)
ブルートレインの訳が「青列車」なのはちょっとセンスがない気がするのは私だけ? -
ポアロシリーズの5作目。
一人の女性と彼女が所持している宝石を巡る事件が起こる。
もうほぼ全員怪しい。
列車を使ったトリックは流石。
恋模様も織り交ぜつつ上手に着地した感じ。
このシリーズは本当に読みやすい。 -
クリスティー強化ウィーク中♪今回は、ポアロもののこちらの作品。
冒頭の<火の心臓>と呼ばれる超高価ルビーを巡るエピソードから、そのルビーを手に入れたアメリカの大富豪と、その娘夫婦の離婚問題。そして場面が変わってセント・メアリ・ミード村(!)で暮らす、キャサリンが思わぬ遺産を相続するという話が続き、これらの登場人物達がどのように絡んでくるのか・・・今回なかなかポアロが登場しないなぁ、と思いつつ読み進めました。
豪華列車<ブルー・トレイン>内で、キャサリンとポアロが出会い(やっと登場)、“ポアロいるところに事件あり”的な感じで、列車内で例のルビーを手に入れた大富豪の娘が殺されてしまいます。そして件のルビーも消えていて・・。
真相解明に乗り出すポアロ。そしてキャサリンを巡るロマンスも並行して話は展開します。
登場人物達それぞれの事情(大概は“欲”)が絡み合い、事態は混沌としていくのですが、終盤で一気に真相が明らかになっていきます。
犯人に関しては「え!」と声を出してしまったほど意外で、もう見事に騙されました。
キャサリンが幸せになれるかどうか、ちょいと心配ですが、個人的にはレノックスに幸せになってほしいですね。-
あやごぜさん、クリスティー強化ウィーク♪
お忙しいと言いながらびっくりするほど強化されてますね‼︎
私も見習ってポアロとトミー&タペンス読み...あやごぜさん、クリスティー強化ウィーク♪
お忙しいと言いながらびっくりするほど強化されてますね‼︎
私も見習ってポアロとトミー&タペンス読みたいです。2021/07/04 -
111108さん♪
ありがとうございます。そうなんですよ。
本を借りた直後はバタバタしていまして、“調子に乗って数冊借りてきたはいいけど...111108さん♪
ありがとうございます。そうなんですよ。
本を借りた直後はバタバタしていまして、“調子に乗って数冊借りてきたはいいけど、全部読めるかなぁ”と思っていたのですが、「茶色の服の男」を読み始め頃には私用が落ち着きまして、おかげ様で“強化”真っ最中です(^^♪
>ポアロとトミー&タペンス読みたいです
↑↑
おお♪是非是非“強化”しちゃって下さい(^^)2021/07/05
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読み終わりました。相変わらず名前が覚えられないのが自分の欠点で何回も登場人物を見ながら読みすすめました。最初は夫と思っていたのですが、意外な人物が犯人、それも共犯者がいたとは考えつかなかったです。
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本作にはクリスティー作品でおなじみのポアロが登場します。
物語は非常に高価なルビーを持った令嬢の殺害事件で幕を開けます。序盤から怪しい人物が目白押しで、登場人物それぞれの視点の切り替えが頻繁に起こるので、私は最初、人間関係の把握にとまどいました。しかし、読み進めるうちにキャラクターの人となりが分かってくると、一気にのめりこむことに。というのも、舞台となる豪華列車、W不倫の果てに離婚の泥沼、高価な宝石など、今作はストーリーを盛り上げる舞台装置がひとつひとつ際立っているから。
さらに、ガジェットだけでなく、登場人物たちを結びつけるような面白いネタも満載です。例えば主要人物の一人キャサリン・グレイ。表面的な役割で終わるかと思いきや、ストーリーの根底に彼女の恋愛の自立が描かれていたりもします。事件をめぐる登場人物たちの群像劇としても楽しめ、どのキャラクターも一本筋の通った役割が用意されているのは圧巻でした。 -
ブルー・トレインで富豪の娘ルースが殺された。しかも直前に父から送られた高価なルビーが盗まれていた。 そこにイギリスのセント・メアリー・ミード村!で10年間コンパニオンをしていた老夫人が亡くなったため遺産を貰ったキャサリンがルースと偶然会話した女性として登場する。
自伝には出来に不満だったと書いてあったが犯人は夫か、結婚前の恋人か? はては? と推理しながら読む、そしてルビーの行方は? キャサリンは幸せになれるのか?(なんたってポワロが応援している) 先に読みたくてうずうずする読書感があった。
ミレーユというダンサーの描写が辛辣。美貌でルースの夫デリクの愛人なのだが、デリクがキャサリンに惹かれミレーユを振ると、「今まで男は私が振ってきた、なのに初めて男に振られた。これは許せない」というセリフを吐かせ、振る舞いも下品に描いている。
キャサリンのセント・メアリー・ミード村での二度目の主人は老婦人で新聞切抜をしている。ミス・マープルの片鱗あり?
1930年代はある階級にとっては遺産が大きな意味があったんだなあ。クリスティの作品では遺産の行方が犯罪の大きな理由になっている。使用人を「この階級の人」などと表し、イギリスの階級感が垣間見られる。
クリスティが離婚で悩みカナリア諸島に娘と秘書で滞在して仕上げた本。書きたくなくても書く、この本でアマチュアからプロに転じた瞬間だったと書いている。
1933発表
2004.7.15発行 2008.8.31第3刷 図書館 -
どちらかと言えばあまり好みじゃない方のクリスティ作品。でも、さすがクリスティと思わせるような部分がないわけではない。
なぜ好みじゃないかというと、犯人に魅力を感じないから。クリスティ作品は魅力的な犯人が登場するものが多い。登場人物の心理描写も巧いので、そういう作品は本当に引き込まれる。けれど、その犯人に魅力を感じないとなると・・・。残念!
気になる人物があちらこちらに出没。
まずは骨董商・パポポラス。どうやらこの事件の17年前にポワロに事件を解決してもらったことがあるらしい。短編にでもあるのかな? でもこのミステリの中で犯人をばらしてしまっているから作品にはなっていないのかも・・・と思いつつ、クリスティは過去の作品のネタばらしを結構やっちゃうので、もしかしたらこれもそのひとつかもしれない。
あとは被害者の父であるアメリカ人の大富豪、ヴァン・オールディンが情報屋として使うゴービー。相手の方を全く見ずに語る彼・・・。ポワロもよく使う情報屋もゴービーという名ではなかっただろうか。
そして、青列車(ブルー・トレイン)の車掌の名がピエール・ミッシェル。これはねぇ、かの有名な「オリエント急行殺人事件」に同じ名前の車掌(だっけ?)が登場しているのだ。車掌の名というのはこういうものだというのがあるのかしら?
さて、ミステリ自体はというと。トリックと呼べるほどのものはないかな。2時間サスペンスに良くあるような「時刻表トリック」のような感じだろうか。ミステリ色より冒険色の方が強いかもしれない。ポワロが珍しく動き回る。そうして少しずつ小さな事実を積み上げて事件を解決へと導く。その過程は面白い。ポワロが語る言葉は、どんなものであれ無駄なモノはない。これは他の作品にも言えることだけれど。今回はそれを強く感じた。
ポワロが事件の関係者に協力を求める場合、2つの可能性がある。その人物のことを本当に信頼していて事件解決に役立つと思っている場合と、逆に犯人だと怪しんでいる場合。この作品では青列車の乗客で殺される直前の被害者と話をしたという女性、キャサリン・グレーにポワロは協力を依頼。さて、ポワロの意図はどちらか・・・。それは読んでからのお楽しみ、ということで。
このクリスティ文庫は2004年に新訳で出版された。ところどころポワロの語り口調に違和感を覚える箇所がある。例えば執事であるジョージに向ける言葉。私の中のポワロはジョージに対しても丁寧に語りかける。けれど、この作品の中のポワロは少々品性に欠けるように思えるのだ。ポワロらしからぬ口調・・・。これが結構引っかかる。
さて、どんでん返しというか、犯人の意外さでは他の作品に引けをとらないミステリ。DVDでは少々人物描写が薄くなっているけれど、逆に愉しめるかもしれない。
アガサ・クリスティーの作品
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感想 :

「アクロイド殺し」ですが、夏に途中まで...
「アクロイド殺し」ですが、夏に途中まで読んで積読中^^;勿体無いですよね…読まねば!
『アクロイド殺し』は、6作目でかなり最初の頃の作品で、その前後の作品もちょっと読みづらかったです(*´∀`)