白昼の悪魔 ポアロ (ハヤカワ文庫)

  • 早川書房 (2003年10月15日発売)
3.60
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本 ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784151300202

感想・レビュー・書評

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  • 【ポアロ】
    孤島の高級リゾートホテルのクローズドサークル。大好きなクローズドサークル!

    宿泊客同士の人間観察のゴシップが面白い。でも人の噂話は表面しか見えてなかったりする。

    今回はクリスティー作品で初めてトリックに少し気付いたものの、怪しい人だらけなのでやっぱり最後まで犯人はわからなかった。
    解決編ではパズルを一つずつはめていくようなポアロの推理が美しかった。

    孤島クローズドサークルなので、次々と起こる殺人を期待⁉していたけど違った。
    自分も旅行している気分で楽しめた。
    美しい風景のこの作品は今度ドラマでも見てみたい。

  • クリスティー楽しい。ドラマで見たときの衝撃と美しい島の光景を思い出しながら読む。トリック云々より謎が解けた後の人物像の反転がこの作品の要。クリスティーは戦時中の修羅場のさなかこの作品を執筆した事を若竹七海さんの解説で知り驚いた。

    • goya626さん
      高校生の頃、夢中で読みましたよ。あれから、幾年月たったことでしょうか。
      高校生の頃、夢中で読みましたよ。あれから、幾年月たったことでしょうか。
      2020/11/23
    • 111108さん
      今は眼鏡の力を借りて読みましょうw w
      今は眼鏡の力を借りて読みましょうw w
      2020/11/24
    • goya626さん
      はい
      はい
      2020/11/24
  • 前回から3人で感想戦、充実した読書+読書後です。さて、今回も楽しめた。閉鎖的な小島が開発された避暑地そのスマグラーズ島のリゾートホテルを訪れた優雅な客人。そのなかに休暇を楽しむポワロもいた。。穏やかな避暑地の入り江で元女優(アリーナ)が首をしめられた無残な死体で発見された。女優は悪女か?天然か?怪しい筆頭は旦那のケンだが、自分の予想から外す。アリーナの周りの男性陣も怪しい。さらに麻薬、お金、色んな動機が考えられる。今回も犯人を外したけど、色んな想定が当たってた。戦争真っ只中の作品、それを感じさせない。⑤

  • 20年以上遠ざかっていたクリスティー作品ですが、2024年1月に『五匹の子豚』を読了したことで、ミステリー作家としての偉大さと、作品の面白さを思い出させてくれました。
    『五匹の子豚』を読む切っ掛けとなったのは、2023年8月に読んだ『アガサ・クリスティー完全攻略[決定版]:霜月蒼』において全作品中2位という高評価であったことと、霜月さんのコメントに読書欲をそそられたことでした。
    霜月さんの評価とコメントを、素直に信用した自分を褒めてやりたいほど『五匹の子豚』は抜群に面白く、評価は☆5でした。
    その成功例に味を占めた私の次のターゲットになったのが、全作品中6位とこれまた高評価であった本書『白昼の悪魔』です。

    『五匹の子豚』に負けないほどとても良く出来たミステリーであり、大変面白く読めました。
    とりわけ、
    ・序盤(1*ページ)にポアロとある人物の間で交わされる、まるでその後に起こる殺人事件の様相を暗示していたような、何気ない会話。
    ・真犯人と被害者への印象と真相の違い
    ・伏線と回収(お風呂の排水、投げ捨てられた瓶など)の建築美!
    ・無理のない(実現性のある)トリック!
    ・(これは言うまでもありませんが)二転三転させるポアロの終盤の真相解明
    はクリスティーらしい鮮やかさでした。

    但し、この「傑作」を本当の意味で100%楽しめなかったのは残念でした。
    それは、本書を読み進めている途中で、メイントリックと犯人に気が付いたからです。
    このように書くと、見破ったように思われるかもしれませんが、そうではなく、殺人の場面を読んでいる最中に、「うーん?この場面は映像で観たような気がするな」と、本書を原作とした映画『地中海殺人事件』のメイントリックの場面を、思い出したからです。
    映画の題名と本書のタイトルが違うことから、本書を読む前に全く気が付かなかったのですね。
    その結果、どうしても驚きが小さくなってしまい、(本書の責任ではないのですが)評価は☆4に留まりました。
    それさえ無ければ、間違いなく評価は☆5になっていたことでしょう!
    クリスティーの魅力が十二分に味わえる「傑作」だと思いますし、お薦めです。

  • ビーチリゾート地で、セクシーな元女優が殺された! 夫がいるのに既婚イケメンとイチャついていたことから、容疑者はすぐ浮上します。嫉妬した夫? 浮気相手のほう? それとも、継娘? はたまた麻薬の密輸入者? 舞台とキャラが、短編「砂にかかれた三角形(「死人の鏡」所収)」を思わせますが、狡猾なトリックと意外な真犯人に驚愕! ジグソーパズルにも似たポアロの推理も圧巻です。映画みたいな一編だと思ったら、ちゃんと映画化されているのですね。

  • 夏休みの1冊にぴったりなアガサ・クリスティの作品。ポアロシリーズ。舞台は夏のリゾート地。爽やかな舞台に、めっちゃドロドロなストーリーに苦笑。とはいえ、(時代もあるのか)アガサ・クリスティならではの上品さがあって嫌な気分にはならず、伏線も緻密で、トリックも面白かったです!

    アガサ・クリスティの、可愛いけど自立してない女性が大嫌いな感じが伝わってきて、なんか時代を超えて微笑ましいです。アガサ・クリスティが現代にいたらワーママvs専業主婦論争に加わっていそうだ。

    あとがきで、この話を戦時中のロンドンで家を焼かれながら書いたという話を読んで、びっくりしました。本当に芯の強い女性なんですね…。伝記も読んでみたいな。

  • ポアロもの。

    リゾート島のホテルに滞在していた元女優・アリーナが何者かに殺害されてしまいます。
    件のホテルに偶々滞在していたポアロ(お約束)が、警察と共に真相解明に乗り出しますが・・・。

    舞台がリゾート地で、一人の魅惑的な女性が場をザワつかせた挙句の殺人事件。という事で、どことなく既視感のある“お馴染みのシチュエーション”ではあるのですが、そこはそれ、人間描写の妙にグイグイ引き込まれてしまいます。
    タイトルにもある“悪魔”というのが、誰の事を指しているのか・・・ここに鍵が隠されているワケですが、実行犯はともかく“共犯”の方は毎度の事ながら巧みな印象操作に見事に騙されてしまった私です。
    そして、様々なヒントをそれこそパズルのピースのように拾い集めて、構築されていくポアロの推理が秀逸で“ザ・クリスティー”な展開を堪能させて頂きました。
    これぞ安定の王道ミステリって感じですね。

    • 111108さん
      あやごぜさん、こんにちは。

      本当に安定の王道ミステリですよね!
      私もさっき『青列車の秘密』を読んできましたが、〈パズルのピースのように拾い...
      あやごぜさん、こんにちは。

      本当に安定の王道ミステリですよね!
      私もさっき『青列車の秘密』を読んできましたが、〈パズルのピースのように拾い集めて、構築されていく〉ポアロに感心しました。それと同時に「いい人すぎる男に注意」というのもポアロあるあるかもと。ただこれだと共犯者は見つけにくいですね。
      2022/09/10
    • あやごぜさん
      111108さん。 コメントありがとうございます♪

      確かに!「いい人すぎる男に注意」というのはありますね~。
      毎回、“まさか、あの人...
      111108さん。 コメントありがとうございます♪

      確かに!「いい人すぎる男に注意」というのはありますね~。
      毎回、“まさか、あの人が!”という感じで騙されている私ですが(;´∀`)
      そこが醍醐味でもありますよね♪
      111108さんは『青列車の秘密』読まれたのですね(^^♪
      確か、なかなかポアロが出てこない展開だった気がしますが、登場してからの推理っぷりはさすがですよね(^_-)-☆
      2022/09/10
    • 111108さん
      あやごぜさん、お返事ありがとうございます♪

      毎回私も騙されてます〜。そろそろ気がつけよという感じなんですが‥。
      そうなんです『青列車』は『...
      あやごぜさん、お返事ありがとうございます♪

      毎回私も騙されてます〜。そろそろ気がつけよという感じなんですが‥。
      そうなんです『青列車』は『七つの時計』などの様にスパイものみたいな始まり方なんです。その後は恋愛小説風でその後やっと列車での殺人事件、そこにたまたま乗り合わせてた(笑)ポアロが登場です。
      2022/09/10
  • トリックがなんとも。良くうまくいったなって感じてしまうほど運まかせな気がする。ま小説ですから。
    動機も、別に殺さなくてもよくないって思っちゃった。しれーっと逃げちゃえば良かったのに。まあ殺しに罪悪を感じてないような犯人なので、面倒くさいから殺しちゃったのかな、と思えば納得だが。

    翻訳のせいかな?ポワロの口調がなんだがおネエみたいでちょっと集中できなかった(^-^;

  • もどかしい進具合ですが、悪い奴といい奴、騙していた人と騙されていた人、加害者と被害者が、犯人が明らかになった時に見事にパラパラと入れ替わる感じはお見事です

  • 孤島のリゾートホテルを舞台としたクローズドサークルものです。
    トリックはシンプルで、またそれが分かれば犯人の正体もおのずと分かるので難易度は比較的優しめですが、人間関係が反転するさまは鮮やかですし、序盤のあの一言など大胆な伏線も張られていて巧妙です。全体的に良くまとまったパズラーでクリスティの特長が活かされている作品だと思います。

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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