ハロウィーン・パーティー (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
3.25
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本棚登録 : 434
レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300318

感想・レビュー・書評

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  •  結論だけ書くと「やっぱりクリスティーは巧かった」これに尽きると思います。

    解説によるとクリスティー晩年の作品ということで、確かに派手なトリックや展開もなく、ポアロがひたすらに関係者の証言を集めていく、という地味な展開が続きます。

     ただ地味な証言集めが続く一方で、幻想的というか、ポアロが美しい庭園に足を踏み入れる場面があり、そこがなかなか面白かった。その庭で出会う女の子は、キャラが濃くてこの作品でしか見られないのが、もったいないくらいです。

     さて、なぜ自分がこの作品で巧さを感じたかというと、遺言状をめぐる展開もそうなのですが、犯人の動機の描き方が、なによりも巧い!

     動機としてはかなり特殊なのですが、しっかりと小説の筋を追いかけていると、その動機もなぜか納得出来るというか、そういう風に話を展開させていたんだ、と後になって気づかされるのです。

     クリスティーの有名どころは結構読んできたつもりなのですが、まだまだ伏兵というか、
    有名どころに埋もれている他の作品たちの可能性を、感じさせてくれた一冊でした。

  • ティーン・エイジャーの子どもたちを招待してのハロウィン・パーティの会場で「殺人事件を見たことがある」と言った女の子が殺された。ポアロの友人で探偵小説家のアリアドニ・オリヴァもその会場にいて、オリヴァの気を引くための言葉ともとれオリヴァはポアロの元へと急ぐ。

    少女の言葉は嘘なのか本当なのか? これが鍵。ポアロは村で以前におきた殺人やお屋敷のメイドの失踪事件とのつながりから真相を探る。犯人の真相はありがちかもと思うが、おまけにもひとつ犯人の秘密があったのがドラマ。

    リンゴ食べ競争や鏡に映る将来のお婿さんなどにぎやかなパーティ会場でのゲームの様子と、寂しく霧に霞むお屋敷の庭園やその庭師の風貌が対照的だ。

    アリアドネ・オリヴァが出てくると楽しい。頭の中ではダウントンアビーでのシャーリー・マクレーンを思い描いている。


    1969発表
    2003.11.15発行 2013.5.15第5刷 図書館

  • エルキュール・ポアロシリーズ#34。クリスティーの分身と言われる、オリヴァ夫人登場作。

    晩年の作ゆえ(?)、枯れた筆致が前にない印象。トリックや謎解きについても「無理してない」感じでよい。

  • 原書名:Hallowe'en party

    著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)
    訳者:中村能三(1903-1981、福岡県、翻訳家)

  • なんか登場人物を覚えるのに失敗して意味不明になってしまった。むう。

  • 途中で、なんとなく現実感がない場面があって、幻想的だなぁ、と。最後まで読むと割合に重要な場面なんだけど。ポアロの推理のカギを子供が台無しにする(しかける)というのは前にもあったかしら。解説で「ハロウィーンのどんちゃん騒ぎのたぐいは日本に定着していない」と書かれている。これ、出版時に書かれたものだとしたら、15年ほど前なんですよねぇ。

  • 2018/06/17読了

  • これは読んだことがあったかも。「バケツ」「水でビシャビシャ」だけ覚えていてなんでだろと思ったんですが、読み終えてみるとけっこう大事なとこでしたね。

  • 英語版を。英語なので、何を言っているのかわからない・・・。以前殺人を見たことがあると漏らした少女がハロウィーンパーティ中に殺され、そこに居合わせた作家がポワロに依頼して、過去の出来事も含め、街の面々にあたっていくようです。途中ハンサムな庭師や、妖精のような少女に会ってるはず。ふう、ぼんやりしたストーリーしかわからないので。
    なんだか、この間よんだハウルよりも、こちらの方が読みやすい気が。

    日本語版→ポワロの後期って初めて読んだかも。あ、戦後なんだ、と。

  • 犯人(のうちの一人)はすぐに見当がついた。というか…この人シロならびっくりだわってレベルでモロに犯人だった。犯人の周りで短期間に人が死に過ぎているし、一連の事件で結局誰が得をしたか考えたら、ねぇ。よく今まで地元警察に疑われなかったな。
    犯人は分かりやすいけど、この作品は結構好きだ。読みやすいし、オリヴァ夫人が好人物だからかな。イギリスの庭園やハロウィーンの雰囲気も好き。

    事件の本筋とは関係ないが、偽造経験がある青年が法曹業界で働けるということに少し驚き。前科者の更生の機会を全否定したいわけじゃないけど、私なら彼を雇うような法律事務所に仕事を頼みたくないな。
    作中でポワロが、容疑者の家庭環境や年齢を理由とした情状酌量より正義の裁きを優先させるべきだ、というような趣旨の発言をしている。こういった議論はクリスティの時代からあったんだね。

    それにしても、実の姉が殺されたのに犯人逮捕より脅迫を優先したレオポルドくん、恐ろしい子供だなと思った。

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