死の猟犬 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

制作 : 小倉 多加志 
  • 早川書房
3.18
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本棚登録 : 175
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300554

感想・レビュー・書評

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  • オカルトに特化した短編集。交霊会、霊媒師、精神科医といった単語が飛び交う時代。怪奇現象を調べていった結果、科学的に説明がつく話もあれば、説明がつかないままの話もある。似たような題材を使いながらも、悲劇的なものもあれば、少し哀しかったり優しい雰囲気の作品もあり、オチにま工夫があって興味深く読めた。
    「赤信号」交霊会で霊から忠告を受けたあとに起こる殺人。狂気に囚われた殺人者はいったい誰なのか。主人公の追い詰められ方が緊張感あり、意外な真相も面白い。
    「第四の男」列車で意気投合した三人の学者が議論のネタにした多重人格少女の事件。そこに居合わせた四人目の男が、世間には知られていない少女の真実を語る。
    「ジプシー」子どものころからことあるごとに夢の中や現実でジプシーに不吉なお告げを受けていた友人。友人の死を機に、主人公は、友人がジプシーと呼んでいた女性に会いに行くことに。話を通しての不吉な感覚が、
    「検察側の証人」は、唯一オカルト要素のない作品。殺人の容疑者となった青年の無実を信じ、助けようとする弁護士。青年の妻は、検察側の証人として青年に不利な証言をしてくる。そこで得られた、妻の証言をさらに覆す証拠とは。ラストの衝撃はなかなか。ひねりが効いて面白かった。
    「アーサー・カーマイクル卿の奇妙な事件」ある朝突然、記憶をなくしたアーサー。心理学者カーステアズは、アーサーのふるまいに猫を連想していく。そして屋敷には猫に関係する怪現象や、かつての飼い猫の死の噂が。まさにオカルト探偵といった物語。
    「最後の交霊会」他の話と違い説明をつけることがない単純に怖いホラー。利己的な人間が恐怖に拍車をかけていく。

  • 有名な「検察側の証人」以外は、ほぼホラー的と言うかオカルト要素の強い作品を集めた感じの短編集です。

    偏見ではないけれど、やっぱりイギリスはオカルトの本場なのかな?と言うくらい不思議な現象や心霊的な話がクリスティの作品にもときどきありますね。
    そして私は、それも嫌いではないです(笑

    いちばん怖いと思ったのは、「最後の降霊会」。
    連れてった子供の魂はどうなったのかとか、母親は後ろを向いたままで幸せなのかとか、なぜ体が半分に縮むの!?(恐)とかいろいろ救いのない、恐怖とともに悲しい思いに侵食される作品でした...><

  • クリスティの書いた幻想怪奇を題材にした短編集。
    要するに「世にも奇妙な物語」なお話。
    但し話としては非科学的な話と科学的な話が混ざっている。
    まあさらっと読める。「検察側の証人」の最後の落ちはおおっと思ったけど。

  • 幻想怪奇短編集とのこと。ホラーではないけど不思議で少し不気味、というお話は好きなので面白かった!

  • タイトルに惹かれたのと、「検察側の証人」を読みたくて手に取りましたが、オカルト感満載で途中からよく分からなくなり「死の猟犬」「赤信号」まで読んで断念。
    順番に読むつもりが他の作品を飛ばし「検察側の証人」に。

    また気分が変わったら読めてない話を読もうと思います。

    「検察側の証人」
    面白かったです、
    愛がそこまで人を動かすとは…最後のセリフ少しぞっとしました。

  • 「検察側の証人」、「ラジオ」、「青い壺の謎」以外は、超常現象を扱った話。
    超常現象を扱った話は、ストーリー自体に面白みがなく、すぐに忘れてしまいそうな作品ばかり(実際、既にほとんどの作品が思い出せない)。
    唯一、「翼の呼ぶ声」は、お金持ちが持つ悲哀をうまく描けていると感じた。
    「死の猟犬」は、意味不明な作品。"第六のみしるしの秘密"とは何だろうか。"円を閉ざさないように気をつけて"とは、どういう意味なのだろうか。なぜ、こんな意味不明の作品が表題作なのだろうか。
    「ジプシー」と「S.O.S」は、ややこしい話で、一読では理解できずに読み返したが、たいした話ではなかった。
    「検察側の証人」は、結末で読者をあっと言わせる短編小説の傑作。以前に戯曲版を読んだことがあるが、戯曲版では続きがあって、さらに驚くべき内容になっている。
    「ラジオ」は、皮肉な結末が面白い。
    「青い壺の謎」は、意外な真相ではあるが、こんな、確率が低くて、面倒くさいことをわざわざするとは思えない。

  • ミステリというよりは、少し不思議な話の短編集。
    事件は起こるが、トリックでもなく不思議な感じで終わる。

  • クリスティのオカルト色の強い短編集です。探偵はでてこない。面白かったのは赤信号、ラジオ、検察側の証人である。特にこの検察側の証人はオカルト出なく法廷もので、意外な結末に驚く。中途半端で不満が残る作品もあるが、新しい一面が見えた作品集です。

  • 推理小説といえば事件があって動機や犯人が解明されて終わる。
    クリスティー作品にもそんなイメージがあると思いますが、この短編集で
    それが当てはまるのは「検察側の証人」ぐらい、それも少し捻りが加わっ
    てます。
    あとは不思議な雰囲気をもち、そのまま終わるものが多いです。
    中には後味の悪いものも。意外と心霊にまつわる話も多いですね。
    すっきりした解決より雰囲気を楽しむ本でしょうか?

  • やっと読めた!というか、感想文を書くために二回も読んでた(笑)
    アガサ・クリスティーなんだけど、殺人事件を推理するタイプではなく、心霊的な話ばかり。私には苦手タイプ?
    でも、今クリスティーフェア?みたいなのしていて、獅子座にはコレ!ていうのにこの本もあったから頑張って?読んでみた。
    なんかクリスティーには考えさせられることが多いな。
    あらすじを混ぜながら感想を書こうと思ったけど、あらすじが長すぎてヤメた。
    三回目、読まないようにしなきゃね。

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