ブラック・コーヒー (クリスティー文庫 クリスティー戯曲集)

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  • 早川書房 (2004年1月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784151300653

感想・レビュー・書評

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  • 【戯曲】
    『ブラック・コーヒー』『評決』2つの戯曲。
    『評決』は隠れた名作だった。

    『ブラック・コーヒー』★★
    戯曲ならではの演出なので、読むだけだと楽しむのは難しい。特に驚きもなく、ポアロファンは喜びそう。これは違う作品にも使われていたなというシーンが出てくる。

    『評決』★★★★★★★★8
    めちゃくちゃ好きなタイプの作品で、今だに興奮している(⁠☆⁠▽⁠☆⁠)
    私の中では『検証側の証人』以来の大ヒット!!
    こんなに面白いのにこんな所に隠れてるなんてもったいない。攻略本でも全く触れてないのが謎。
    戯曲ではなく「ノンシリーズ長編」として書かれていたらすごい名作になったんではないかと思ってしまう。

    どういう方向性で進んでいくのか全く予想できなくて、途中から「そっちのタイプかーーー!!」というクリスティーにしか絶対にできない面白さに持っていく。
    この作品はあらすじも何も知らない状態で読んで欲しい作品。

    でも派手さはないので、どんでん返しを求めるミステリー好きな人、ポアロ好きな人には刺さらない作品だと思う。
    『鏡は横にひび割れて』『春にして君を離れ』のような、後からジワジワくるスルメタイプが好きな人は好きだと思う。
    50冊を超えてもまだこんなに面白い作品が隠れているなんて本当に嬉しい。

    ★10にしなかったのは、最後の終わり方。
    戯曲なのでオチをつけないと終われないからこうなったのかな。小説だったら違う結末になっていたのではと思う。

  • 戯曲二つ。ポアロの出てくる『ブラック・コーヒー』はいろんな長編をブレンドしたような作品。特に驚きはないがヘイスティングズが可愛く遊ばれてるところが好き。もう一つの『評決』は幾つもの愛や人生の転機を巡るずっしりした内容。

  • 「ねずみとり」以来すっかり気に入ったクリスティの戯曲。
    読みながら妄想キャスティングするのも楽しい。
    戯曲は「舞台を"観る"というより"読む"」もの※
    そんな教えを胸に読む。
    (※土瓶さんの言葉から引用。引用するのではなく、自分の言葉として使い回したいな^^;)
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    本書はクリスティ自身が執筆した戯曲としては初作品だそうだ。
    原題は"Black Coffee"。館ミステリー。
    舞台は英国のエイモリー卿邸の読書室。
    科学者のエイモリー卿は、在邸している者を読書室に呼び集め、錠をかけ密室状態にする。
    そして宣告する。
    「10分後に探偵のエルキュール・ポアロが到着する。研究していた新しい原子爆発の方程式が何者かに金庫から盗まれた。部屋を真っ暗にするので、その間に方程式が入った封筒を返すように。返却されたらポアロは帰す」と。
    一度消灯させ再び点灯すると、この僅かな間にエイモリー卿は死んでいた(直前に用意されたコーヒーを飲む)。
    机に封筒が置かれていたが、中身は空だった。
    そこへポアロが登場し、友人のヘイスティングズと共に事件を究明する。

    途中で何となく犯人が分かったのと、展開があまり面白くなく楽しめなかった。また登場人物が持つ裏事情もよくある設定で、ふーんといった感じ。
    あと舞台上では、ポアロがちょこちょこと細やかに機敏に動くので、こんなに動く人だったっけ?と意外に思った^^;(あまり動かずに頭脳戦のイメージがあったので)
    小説版も読みたくなった。

    戯曲なので考えてみた
    【妄想キャスト】プロデュースbyなおなお
    ※イメージとかけ離れていたら申し訳ない
    ※このキャストで演ってみたら面白そうという願望と、何となく…でキャスティング
    ※ジャニーズ枠もあり

    エスキュール・ポアロ       デヴィッド・スーシェ
                  (特別出演)
    アーサー・ヘイスティングズ大佐   ヒュー・フレイザー
                  (特別出演)
    クロード・エイモリー卿(科学者)  市村正親
    リチャード(クロードの息子) 岡田将生
    ルシア(リチャードの妻)      志田未来
    キャロライン(クロードの妹)     辺見マリ
    バーバラ(クロードの姪)     門脇麦
    レイナー(クロードの秘書)     及川光博
    トレッドウェル(執事)      滝藤賢一
    カレリ博士(エイモリー家の客)   間宮祥太朗     
    グレアム(医師)       平田満
    ジャップ(警部)       フィリップ・ジャクソン
                  (特別出演)
    ジョンソン(警官)       西畑大吾(なにわ男子)

    • なおなおさん
      111108さん、本棚を確認しました。
      ホントだ!「吉本新喜劇」って書いてありますねw
      しかしクリスティをたくさん読んでらっしゃる本棚を見て...
      111108さん、本棚を確認しました。
      ホントだ!「吉本新喜劇」って書いてありますねw
      しかしクリスティをたくさん読んでらっしゃる本棚を見て、改めて羨ましい気持ち&尊敬!
      次は何を読むか参考にさせていただきますね。
      こちらこそありがとうございました(^_^)
      2022/04/08
    • 土瓶さん
      なおなおさん、おはようございます。
      キャスティング読み、"なおなお流"読書が炸裂してますね~^^
      楽しそうでなによりです♪
      レビューを拝読し...
      なおなおさん、おはようございます。
      キャスティング読み、"なおなお流"読書が炸裂してますね~^^
      楽しそうでなによりです♪
      レビューを拝読して思ったのが、今更ながらの読書にたいしての不思議。
      紙の上に何万、何十万の文字が羅列しているだけなのに、引き込まれ、ワクワクしたり、涙したり、怒り、笑い、ドキドキしたり、恐怖したり、と刺激されてしまう。
      ときには、視覚を、聴覚を、嗅覚を、味覚を、触覚までも。
      逆に文字しかない世界なので、より空想に易く、その空想を五感が補完するのかも知れませんね。
      なんて、語ってしまいましたが(笑)、ある意味、"なおなお流"のキャスティング読みは読書の楽しみ方の究極奥義ではなかろうかと!!
      キャストを当てると空想もしやすそうですしね。
      一人一人の登場人物に愛着がもてそうです。
      でも、自分は残念ながら芸能関係はとても疎くて、キャスティングを考えるのは無理そう。
      こんな高等な技を使えるなおなおさんが羨ましいです。
      これで、作品の内容がもっと良ければ良かったのに……。

      2022/04/09
    • なおなおさん
      土瓶さん
      コメントをありがとうございます。
      こんな拙いレビューに、今回もまた土瓶さんからよいお言葉をたくさんいただき恐縮です。
      確かに本は、...
      土瓶さん
      コメントをありがとうございます。
      こんな拙いレビューに、今回もまた土瓶さんからよいお言葉をたくさんいただき恐縮です。
      確かに本は、紙の上に文字が並べてあるだけなのに、感情を揺さぶられる。五感も確かに。そして記憶に残る。
      戯曲は対話だけで話が進むのに、人物の心情や様子(この人嫌な感じ〜など)が分かる不思議を感じております。
      また戯曲に限らず、登場人物の背格好や声質など自分なりのイメージがある不思議。
      ドラマや映画化されると、なんか違うと感じるのも、イメージで出来上がったものがあるからなんですかね…。
      (こんなこと言ってると、この妄想キャストだって変だよーとクレームが来そう^^;)
      またクリスティ以外でキャスティングしたい戯曲があるので、また本棚を覗いてくださると嬉しいです。
      2022/04/09
  • 戯曲2篇。
    表題作はポアロもので、クリスティーのはじめて書いた戯曲だそうだ。ポアロのエッセンスがぎゅぎゅっと詰まっていて、この元ネタはあの小説かな、などと考えながら読むと愉しい。
    戯曲は演じられるのを見てこそで、読む小説とはちがう、と云うのがはっきり意識されているとかんじる。それが分かってもなかなか書けないものだけど、クリスティーは飄々とやってのけてしまう。
    「評決」は読んでも(読んでこそ?)愉しい心理劇。関係性の巧みさよ。ゾクゾクする。けど興行的には失敗だったそうな。今ならヒットするんじゃないかなあ。

  • 本書には、『ブラック・コーヒー』と『評決』、2編の戯曲が収録されている。

     クリスティーが初めて書いた戯曲が本書の表題作『ブラック・コーヒー』だそうだ(1930年作)。高名な科学者クロード・エイモリ―卿の書斎の金庫から、10万人単位の殺人力があるという原子爆発の方程式が書かれた書類が盗まれた。卿はポアロを呼び寄せることとしたが、邸内にいる家族や客人たちに「書類を戻せば穏便に済ませる」といって、部屋の電灯を消し暫しの時間の猶予を与える。だが、卿の飲んだコーヒーには毒が入っていた。一体誰が方程式を盗み、そして毒で卿を殺害したのか、というお話。登場人物たちは皆何か隠し事を持っており、怪しそうで、誰が犯人か推理を楽しむことができる。犯人を罠にかけようとするポアロに対し、女性に弱くあまり役に立っていないいヘイスティングズがご愛敬。

     もう1編は、1958年に書かれた『評決』。解説によると、本作はクリスティーの野心作だったが、興行的には好評を得られなかったという。確かに、本作は推理の面白みだったり、思いも寄らぬどんでん返しがある訳でもないから、そのようなことを期待する観客には物足りないものだったと思う。理想主義の故に故国を追われてしまった学者の夫、病のため身体の自由が利かなくなってしまった妻、彼に愛情や敬意を抱く女たち、そんな登場人物たちの織り成すドラマはなかなかに見応えがあると思う。推理の妙は味わえなくとも、思いも寄らぬ展開で果たしてどうなってしまうのかとドキドキさせられる。ラストはどうなのだろう、その前のままスッキリ(?)終わらせても良かったのではないかと思うのだが……。

  • 『ブラックコーヒー』『評決』が収録された戯曲集。
    戯曲集が故の事なのか、小説版『ブラックコーヒー』はフーダニットの作品だったと思うけど
    本作では犯行が行われる瞬間が書かれていて読んでいてビックリしました笑。
    『評決』は色んな意味で最初から最後まで、ハラハラしっぱなしでした。

  • ブラックコーヒー:
    初のオリジナル戯曲ということで、必然的に暗闇にして特徴的な音をヒントにしつつ明かりが戻ったら人が死んでいるとか、舞台ならこれをやろう的なアイディアが随所に見られるところが楽しいと言えるかもしれないが、展開がかなり予定調和的。こういう話は秘書が怪しいという公式を、割と初期の列車もの小説で頭に刷り込んでしまったので推理する能力がないのに展開が読めてしまう困りもの。あとポワロとヘイスティングスの会話がですます調でない翻訳は好きになれない。
    評決:
    ミステリーではないけれど人生の機微、人の性格が引き起こす不穏な感じが「春にして君を離れ」を連想させ、結構好みの内容だった。作者がタイトルに詩の引用「永遠の花の野はなし」を希望していた(が不採用にされた)あたりも共通点があり、平凡で他とかぶったり混同したりしそうな「評決」より良かったのではないかと思う。心が綺麗で理想主義者の教授と「見知らぬ乗客」的サイコパスの女子学生は両極端な性格設定だが、巻き込まれた女性からすると2人は極度に自分勝手な点で似ている、というのがなるほどねと思った。とは言え教授は並外れた善意の人なので、最後に彼女が戻ってしまうのもわかる気がする。終盤のカフカ的悪夢の展開にはなかなか迫力があり、教授はこのショック療法でぜひ学習していただきたい。
    個別の評価ではブラックコーヒーが星2つ、評決が星4つぐらい。

  • 書かれた年代を考えると、アガサの作品にはいつも感心させられます
    この2編は本当に舞台を観ているかのようです

  • 「ブラックコーヒー」
    小説版を先に読んでしまったので、犯人のそぶりとかが、ああこう書かれていたのか、と確認しながら読む。

    「評決」
    1か月で公演打ち切りとなったらしいが、私はかなりおもしろかった。たぶんこんな四角関係だったらいずれ殺人は起こるだろう。やはり起こった。そこでとった主人公男性の行動、それが思わぬ窮地になる、といったとこがかなりおもしろかったけどなあ。ただ、最後の終わり方は、そうなっちゃう?

    真面目な科学者カール。病身の妻、妻を看病する従妹、金持ちの娘、この3人に愛されながらそれを感じない鈍さがあり、しかも本当は病身の妻より従妹への愛があるのを認めようとしない、それゆえに起きる殺人。そして自分では相手への思いやりだと思っている好意が逆に愛する者を窮地に追いやる。

    3人の男から思いを寄せられているのにきずかない女性が誘因で殺人が起きる「スペイン櫃の秘密」の男女逆転版とも言える。「スペイン櫃の秘密」のおめでたい女性はさらりと描かれていいたのに対し、この「評決」ではこの鈍感男カールはめためたにおめでたいダメダメ男として描かれている。

    ブラック・コーヒー 1930年発表
    評決1958年発表  1958年5月22日初演、6月21日終演。
    2004.1.15発行 図書館

  • ミステリの劇場にご招待。

    薬瓶の箱、金庫から盗まれた方程式、一瞬の暗闇で起こる殺人、ポアロの推理は?

    クリスティーの戯曲は初挑戦。表題作「ブラック・コーヒー」は、方程式の書かれた書類はどこに隠されているか、また犯人はどうやってコーヒーカップに毒を入れたか、を考えながら読む。実際の舞台で見た方がもしかして盛り上がるかもしれない。キャラクターが立っているのは、いつものクリスティー。

    「評決」は、お金よりも学生の学問への情熱を大切にする教授と、その病める妻、一緒に亡命してきたらしいいとこ、教授に横恋慕し個人教授を願い出るお金持ちの娘、話好きのお手伝いというメインキャラクターの人間関係が肝。犯人は観客(もしくは読者)には自明。もちろん殺人を犯した者が一番悪い。でも教授は、理想に溺れて現実から目を逸らし不幸を招くタイプだと思う。しかし、そう思いつつ、自分にもそんな面がないのか、本当にこの登場人物を非難できるのか、とクリスティーに聞かれているような気持ち。

  • 戯曲集。「ブラック・コーヒー」と「評決」の2編。「ブラック・コーヒー」は登場人物の事情がいろいろと露見することによって迷わされる。その辺は小説と同じか。「評決」は人間関係が焦点。上演されるのを見たら違うのかもしれないが、イメージがつかみずらかった。ラストシーンも悪い意味で意外だった。戯曲集だがト書きとかをみれば小説とあまり変わらないか。

  • 原書名:Black coffee

    午後八時三十分
    翌朝
    その十五分後

    著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)
    訳者:麻田実(1936-、東京、文芸評論家)

  • 戯曲「ブラック・コーヒー」と「評決」の2編収録。

    「ブラック・コーヒー」
    資産家の息子。その嫁。嫁に付き纏う男。詮索好きの叔母。
    そして資産家が殺された。絡まる動機と疑心暗鬼。
    核爆発の方程式を巡る国際スパイの暗闘。
    人物の心理描写をスキャンダラスに描くアガサ十八番の展開。
    勧善懲悪、無敵のポワロ。クリスティ初のオリジナル戯曲。

    「評決」
    自ら傷付いても慈悲の心を優先させる学者。
    学者と運命を共にする三人の女性。
    慈悲の心は多くの不幸を引き起こすのか。

    あなたは自分が信じられることはどんどんやります。
    その結果他の人がどうなろうとお構いなしです。
    あなたを愛しています。でも愛だけでは充分ではありません。
    私は私のようにごく普通の人を見つけます。

    私は、愛する者に苦しみをもたらすような男だったのか。

    なぜ帰ってきたんだね。

    私がおばかさんだからよ。

  • 小説版を先に読んでしまったので、少し、話の展開がまどろっこしい感じがしました。
    最初にこちらを読んでいれば、話が飛んでいて、わかりにくかったかもしれません。

    アガサクリスティの戯曲を読むのははじめてなので、まだ、どのあたりに味があるのかが分っていません。
    面白いのは「と書き」です。
    戯曲を書くときの参考になりました。

  • 『ブラック・コーヒー』
    科学者エイモリー卿が完成させた方程式。毒殺されたエイモリー卿。消えた方程式。教授の息子の妻を強請る男。ジャップ警部の捜査とエルキュール・ポアロの推理。

    『評決』

     2010年6月10日読了

  • 持っているのはハヤカワミステリ文庫版ですが、画像がないのでこちらを登録。

  • 戯曲集です。

    1つは、ポワロの推理物。1つは、サスペンスで、ミステリーではない感じ。
    どっちも、おもしろい。
    多才です。

    性格が際だっているところが、アガサ・クリスティのいいところですが、戯曲だとそれがさらに極端になる感じです。
    わかりやすさ重視ということでしょう。

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著者プロフィール

本名:川村尚敬
1936年生まれ。慶應義塾大学卒業。
59年から、NHK、92年から制作会社カズモでテレビ番組を製作。現在役員プロデューサー。主な制作番組・テレビドラマ「白鳥の歌なんか聞こえない」「ガラスのうさぎ」など銀河テレビ小説枠。「ジンジャーツリー」(BBC-NHK共同制作)「新宿鮫シリーズ」(NHK)「命のビザ」(CX)「朗読紀行シリーズ」(NHK)。演劇番組では「芸術劇場」(ETV)昭和演劇大全集(NHKBS)など。情報系番組では「日時計」(NHKスペシャル)「日系人20世紀の自画像」(NHKBS)。映画、映像作品では「あいつ」(アルゴ)「赤いカラスと幽霊船」(横浜博)「サザンウインズ」(国際交流基金)など。
ミステリでは、「幻影城賞」第二回佳作。現在、「ハヤカワミステリマガジン」「季刊文科」で劇評連載中。

「2023年 『舞台の上の殺人現場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

麻田実の作品

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