招かれざる客 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
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本棚登録 : 494
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300691

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた戯曲第二弾。霧深い夜道に迷った客が屋敷に来たら、車椅子の死体と「夫を撃った」という妻に出会う冒頭。何故か妻の犯行隠蔽工作する招かれざる客は誰か?真犯人は誰か?真相が明らかになりもう一度読み返したくなった。掘り出し物!

  • 戯曲なの?!と驚きながら読み始めた一冊。
    とてもおもしろかった!
    ローラ、どれだけ魅力的な女性なのよ!

    最後の最後でまさかのどんでん返し!
    いやぁー、たまげた。
    思い込みというか、先入観もつのは良くないね。
    海外の小説は名前や地名が覚えづらいのが難点ですが、クリスティー作品にハマっちゃいそうです。

  • 申し分ない作品!さすがアガサ・クリスティさん。中編で読みやすうえ、この短いページ数の中にこれだけのドキドキが詰まってるなんて手に取った時は考えもしていなかった。
    犯人が二転三転し最後まで気が抜けない展開!
    最後の終わり方も良かったな。

    アガサ・クリスティ作品をもっと好きになりました。

  • 戯曲なので苦手な人はなかなか読みづらいかもしれないですが、内容は素晴らしいものでした。いい意味でアガサ・クリスティーらしい作品でタイトルの回収もしっかりやってのけるところが読んでいてすごく気持ちよかったです。

  • 名探偵コナンに登場する阿笠博士、その名の由来であるアガサ・クリスティー。
    名前だけは馴染みがあったので、ミステリはほとんど読んだ経験はなかったもののワクワクしながら本を開いた。

    戯曲であることも、それが何かも知らぬまま読み始め、第二幕あたりでやっと演劇がベースなのだと気付いた。無知な上に勘が悪い。

    最初こそ形式に戸惑ったものの、すぐにその世界にどっぷりと浸かってしまった。推理などする余裕もなく、筆者の思うままに振り回されてあっという間に衝撃の最後を迎えた。

    結末を知ってからもう一度読み返すと、心情などは一切書かれていないので「この人は一体どんな気持ちでこんなことを…」とまた違う謎が深まってしまった。
    そういった意味では小説だと大体答えが描かれているので、これを想像するのもまた戯曲の楽しみ方なのだろうか。

    ハマりこそしないジャンルだが、クリスティーの描く世界ならもっと読んでみたいと思わされた作品だった。

  • 雪の夜車を溝に落とした男が助けを求めある屋敷にやってくると、そこに男が死んでいて傍らには私が殺したという美しい妻が立っていた。男はその女を助けたいとあれこれ策略をめぐらす。このとっかかりが何故?そこまでするか?と納得できずちょっと読むのにつっかえたが、だんだん屋敷の人々、看護人たち、被害者の母、妻の友人の男性、被害者の弟といろいろな思惑が発露されるにつれおもしろくなった。途中からあれが犯人か?と思ったらそうだった。セリフで被害者の性格や家族の関係があらわにされる過程は演劇的にはとてもおもしろいと思う。

    解説の小池真理子氏が、クリスティの魅力の一つは女性の描き方として、魅力的な年のいった女性を登場させていることだ、と述べているが、この劇でも被害者の母は思慮ある存在として描かれている。


    1958発表
    2004.9.15発行 2012.10.25第3刷 図書館

  • 秀作。これは舞台映えするでしょうね。
    クリスティーはいつも会話がうまいけど、戯曲だからなお冴える。
    冒頭から大胆な展開が繰り広げられ、
    どこまでが真実でどこまでが嘘なのか、
    終盤に近づけば近づくほど、分からなくなってくる。

    旧版は深町真理子さんの訳者あとがき。この結末をリドル・ストーリーと解釈する。たしかにその方が余韻深い、いい幕切れになりそうだ。自伝との関係も面白い。
    新版は小谷真理さんの解説。クリスティーには老婦人のロールモデルがあるからいいという。でも「招かれざる客が、ロマンスの神なのは明らか」なのかな。ロマンスなのかどうか、分からないところがみそだと思うんだけど……。
    旧版の勝ちです。

  • 小学生の時に読んで、そして誰もいなくなったよりも最初にアガサクリスティにハマった本。
    舞台上で繰り広げられる独特な世界観に引き込まれて、小学生だった私は、なんだこの本は!とそこから何度も読み返した。

  • 2023/03/05 読了
    短編なのに読み応えたっぷり!
    会話劇によって人物像が際立ち、ひとりひとりに共感したり、苛立ったり。戯曲は初めてでしたが読みやすかったです◎
    クリスティーの他作品も読みたいな。

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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