ポアロとグリーンショアの阿房宮 (クリスティー文庫 エルキュール・ポアロ)

  • 早川書房 (2015年1月9日発売)
3.24
  • (6)
  • (26)
  • (69)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 363
感想 : 53
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784151301032

作品紹介・あらすじ

犯人探しゲームで発生した本物の殺人事件に名探偵ポアロが挑む。解説/ジョン・カラン

みんなの感想まとめ

テーマは、名探偵ポアロが犯人探しゲーム中に発生した本物の殺人事件に挑むというミステリーで、作品は短編ながらも緊張感が漂います。原作版として刊行されたこの作品は、長編『死者のあやまち』の原形であり、重要...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【ポアロ】
    前回の『死者のあやまち』の原作。
    148ページでカバーなしのスマホくらい薄い。

    攻略本によるとこの作品は、
    ・1950年代に雑誌向けに書き下ろされたが、長過ぎて掲載不可となる。
    ・その後に長編『死者のあやまち』として生まれ変わる。
    ・長い時を経て、2014年に原作版としてこの作品が刊行されたとのこと。

    内容は『死者のあやまち』と全く同じもの。
    重要なセリフのほとんどがこの作品にも入っている。
    違う点は、警察やポアロの「捜査」の部分がそっくりなくなっている。

    いつもこの「聴き込み捜査」の部分が長いなと思ってたけど、この部分がないとこんなにもあっさり終わってしまうんだ。
    事件が起きたら一気に解決編になってしまうので、考える間もなく犯人が発表されてしまう。

    この人怪しい、やっぱりコイツの方が怪しいかも…みたいに考えてる時が1番楽しかったんだ。
    なので『死者のあやまち』を読まずに、この作品を読むのは、楽しい部分が薄くなってしまうのでもったいないと思う。

    孫のマシューさんの「まえがき」がある。
    この作品はクリスティーの別荘が舞台になっていて、ドラマも本物の別荘で撮影されたそう。今では一般に公開されていているとのこと。
    いつか必ず行きたい場所がまた増えた♪

  • 『死者のあやまち』の原形中編。既読なので驚きはないがオリヴァ夫人楽しくて好き。クリスティーの孫マシュー・プリチャード氏のまえがきがとても良い。中編→長編となってどこが変わったのかという疑問には霜月蒼さんの攻略本を読み返して納得。

  • グリーンショア屋敷にポアロを呼び出したのは、犯人探しゲームの運営を任されたミステリ作家のオリヴァ夫人。オリヴァ夫人の予感は当たり、死体役予定の少女が殺された! そして、屋敷の女主人が忽然と姿を消して…。
    ミス・マープル推しの私は、この本を手にした時、勿論「グリーンショウ氏の阿房宮」のあのお屋敷を思い浮かべていました。でも、全く無関係なのですね。しかも、他のポアロものの原案だなんて! 未読なのに! …はい、前書きをすっ飛ばして読みました(汗)。まあ私のことですから、まもなく綺麗に忘れて楽しく「死者のあやまち」を読めるでしょうね。確かに、これは長編でじわじわ読みたいです。

  • 後に長編へと生まれ変わる作品だそう。
    確かにサラッと進む物語はちょっと物足りないかも。登場人物をインプットする前にポアロの謎解きが…。
    でも久しぶりに読んだポアロの雰囲気は味わえました。次はガッツリ長編を!

  • 短くても面白いなあ。
    やはり、ポアロはいいなあ。
    おまけにオリヴァ夫人までいるし。
    母親として、子供に対しどのように行動するかを考えさせられる。どうしたら良かったのか、母親からの問いかけに、ポワロの「殺人者にとって終わりはないのです」
    子供にとり、終わりのこない課題を親が肩代わりし続けることはよろしくない。
    「春にして君を離れ」でも母親がテーマになっていたように思うが、通じるものあった。
    お母さんとしてのクリスティの葛藤を勝手に感じられて嬉しい。

  • 『死者のあやまち』の元になった中編作品。
    どちらも読んだけれど、中身が省略されている分印象は異なる。
    でも面白いことに変わりはない。
    たった120頁でも十分楽しめる。
    短いながらも意外性があり、ちゃんと驚くこともできる。
    ホント綺麗に纏まっている…が!
    あっさり終わってしまうからなあ。
    ポアロの面倒臭いところが好きな人間からすると、若干物足りないんですよねえ。
    省いても支障が無いと分かっていても、捜査部分はやっぱり欲しい。

  • ポアロシリーズは大好きで全部読んで来ました。
    書店で未発表の作品と謳われて発売されているのを見かけ手に取りましたが、読後の第一印象としてはちょっと物足りないな…と
    読後、解説でこれを基に長編を書くことにしたため発表されなかったと読んで、それはもの足りないわけだと納得しましたが笑
    それでもポアロが最後に朗々と事件解決の手がかりを語る場面はいかにもポアロシリーズといった感じで面白く、久々にポアロの世界観に浸れたのは良かったなと思います。
    この中編を基に書かれた「死者のあやまち」再読しよかしらと思いました…!

  • アガサの未発表作であった中編を出版したもの。
    ポワロは相変わらずポワロだけど、謎解きのエビデンスがすくなく中編のせいか裏付けに乏しい。
    未発表たる所以はそのあたりにあるのかなぁ。

  •  アガサクリスティの未発表作品として販売された中編小説。
     学生時代の趣味はいくつかあるが、古本屋を巡り、インターネットでダウンロードしたアガサクリスティの索引を手にしながら、出版社には拘らず女史の作品を集め回っていた頃がとても懐かしい。
     そんな中、クリスティの未発表作品があると聞いて心がときめいた(表現が恥ずかしい)のはいうまでも無い。
     後に「死者のあやまち」の原型となった作品で、打ち切りの様な形だったものをまとめた様だ。
     それでもクリスティファンには嬉しい作品で楽しく読む事が出来た。
     相棒はオリヴァ夫人であり、彼女のパワーに圧倒されながらあっという間に読み終えてしまった。
     この作品を題材にした「死者のあやまち」と比べてしまうと、明らかに後者の方が面白いのだが、やはり全ての作品を集めた上で(全部は読破できていない。いずれ新品で買い揃えたい)新しく刊行されると嬉しさが勝ってしまう。
     作中の導入や序盤の進み方はやはりクリスティ。圧倒的だ。

  • 面白かった。
    ポアロシリーズを読みたくて、図書館にある中からとりあえず薄いものをと、手に取った。
    ポアロはクセがなく、読みやすいミステリーで好き。他のシリーズもぜひ読みたい

    なんだかんだ思うけど、小説とかの物語や映画もそうだけど、日本を舞台にしているものより、海外の方が自分の中で、物語としての舞台に相応しく思っていると改めて認識した。

  • ポワロシリーズの「死者のあやまち」の元になった作品。近年になって発見された幻の中篇だそう。死者のあやまちを読んでいたけど、これはこれで気楽に読めておもしろかった。詳しい部分が知りたいときはやっぱり死者のあやまちを読むのがオススメ。

  •  久しぶりにいつもの図書館に顔を出したところ、アガサ・クリスティーの文庫本シリーズが特設棚に並んでいました。彼女のミステリーものは映画やテレビではいくつも観ているのですが、そういえば「書物」としては読んだことがありませんでした。
     流石に「これはまずい」ということで、(私にとって)有名ではない中ぐらいの長さの作品を手に取ってみたのがこの本です。
     ミステリーですから「ネタバレ」になりそうなコメントは避けますが、思っていたより“あっさりした”物語でした。もちろん謎解きとしては楽しめましたよ。

  • クリスティーの長編が好きな人には物足りないかもしれないが、これはこれで、短くまとまっているので、気軽に読めていいと思う。長編疲れしてきた頃に読むと、いい息抜きになる。

  • 死者のあやまち読まなきゃ!

  • 「死者のあやまち」の原型の中編。
    中編だけあって骨格だけになっている。「死者のあやまち」のほうが、たっぷりしたごちそう、といった読み応えな感じがする。


    1954執筆
    2015.1.15発行

  • 長編「死者のあやまち」の原型となった、中編一話が収録されている。
    「阿房宮」だけで憶えていた私は初め、ミス・マープルの阿房宮と混同していた。
    あちらは、「グリーンショウ氏」の阿房宮。ポアロは、「ポアロとグリーンショア氏」の阿房宮。編集と訳者さんの苦労が偲ばれる。
    死者のあやまち版はかなりの長編だったが、こちらはコンパクトにまとまっている。しかし登場人物も、話の筋も同じ。読後の満足感は……時間が取れないけどアガサが読みたい!となったときにはこちらに軍配が上がるか。じっくり時間をかけて一冊の本にとりかかるなら、死者のあやまちをオススメする。

  • 「阿房宮」。あぼうきゅう、と読むらしい。ネットで画像検索したが、中国の建築ばかりで、どういう建築意匠なのかよくわからなかった。
    さて、探偵エルキュール・ポアロは、アリアド二・オリヴァ夫人というミステリー作家の依頼で、グリーンショア屋敷に赴く。
    オリヴァ夫人は、このお屋敷を舞台に「殺人事件のなぞとき推理ゲーム」的なイベントの設計と運営を任されたのだが、なにやら本当に殺しが起きそうな不穏な空気を予感する、というのだ。物語の導入はかような按配で、少々めずらしい設定と感じた。この舞台設定に、少々強引さを感じた。
    で、案の定「被害者役」をしていた村の娘がほんとの遺体となって発見される。さらには、お屋敷の若くて美貌の女主人ハティ・スタッブズが、謎の失踪。ハティ夫人は、遺体も見つからず、神隠しのように消えてしまう。
    果たして、その真相は…。

    本編は、正味120頁程。中篇とされ、クリスティーの作品群ではめずらしい「サイズ」らしい。「まえがき」的なものが2編、あとがきと解説各1篇も所収。ボリュームが薄いので「付録」で補った模様。

    ※ 真相は、なかなか豪快な設定。なので、ポアロの丹念な推理で真相が切り開かれる、というよりも、舞台設定の力づくな感じが印象に残る。

  • クリスティー文庫は数年前に100巻すべてを読破した記憶があって、書店でも図書館でもアガサの書棚を確認することはなかった。先日ふと目についたのがこの一冊。103巻とある。それもポアロものだ。さっそく手にとってみる。どうやら出版契約の関係で発表されていなかった作品らしい。「死者のあやまち」の元になったのがこれで、確かにたしかにである。こうした未発表の作品は他にもあるらしい。きっといずれは出版されるよね。楽しみだなぁ。

  • 「死者のあやまち」のほうが登場人物が生き生きしてるような気がします。
    ハヤカワのクリスティーは真鍋さんの表紙のほうが好き。なんか、今は表紙も薄い気がします。
    「アガサ・クリスティーの秘密ノート」って、読みたいなあ。

  • 訳あって題名も出版時期も変わってしまった作品。
    クリスティ色は満載。

全43件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

翻訳家。お茶の水女子大学英文科卒。訳書に『アクロイド殺し』アガサ・クリスティー(早川書房)、『歴史の証人 ホテル・リッツ』ティラー・J・マッツェオ(東京創元社)、『フランス女性の働き方』ミレイユ・ジュリアーノ(日本経済新聞出版社)、『ナチスから図書館を守った人たち』デイヴィッド・フィッシュマン(原書房)など多数。

「2022年 『未知なる人体への旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

羽田詩津子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×