邪悪の家 (クリスティー文庫 エルキュール・ポアロ)

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  • 早川書房 (2011年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784151310065

作品紹介・あらすじ

名探偵ポアロは保養地のホテルで、若き美女ニックと出会った。近くに建つエンド・ハウスの所有者である彼女は、最近三回も命の危険にさらされたとポアロに語る。まさにその会話の最中、一発の銃弾が……ニックを守るべく屋敷に赴いたポアロだが、五里霧中のまま、ついにある夜惨劇は起きてしまった!

感想・レビュー・書評

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  • 【ポアロ】
    ポアロとヘイスティングズは、若き美女のニックと出会った。立て続けに3回も命の危険にさらされたと語るニックはなぜ狙われているのか…

    ポアロとヘイスティングズが推理して、それをまとめてというシーンが多いので、推理ものが好きな人は楽しめるのではないかと思う。

    私はクリスティーの描く人間ドラマの部分の心理描写が好きなので、今回はそれが少なく感じて登場人物に感情移入できず、いつものような魅力をあまり感じなかった。

    今回は被害者が気の毒に思えて仕方なかったので、犯人にはきちんと罪を償ってもらいたい。

  • ニックと知り合い、彼女は顔の周りに蜂が飛んだというがポアロは弾丸や帽子の穴を発見。このところ3回くらい命拾いしたという話もあり、ニックは何者かに命を狙われているのではないかとポアロは思い、調査することに。

    ニックのキャラクターが明るいのと、ニックを中心に人間関係が説明されていくのもあって話が分かりやすかったものあり、全体的に飽きることはなかった。
    p280辺りで死の偽装をするところから盛り上がってきて面白かった。終盤のは怒涛の推理で、それぞれの人物の思惑・裏の顔が判明。腕時計は、ポアロはそうゆうタイプなのかと少し意外だった。
    クロフト氏もポアロが言うように典型的なオーストラリア人の仲睦まじい夫婦すぎるとどこか疑いを持っており、確かに何かありそうだなとは思いながらも、夫妻の話を聞いている間はほっこりとしながらも面白い雑談で好きだった。

  • わー!面白かった(⁠*⁠´⁠∀`⁠*⁠)
    ちょっと甘めですが久々の星5つです。これは好きだなぁ。
    クリスティー文庫の6冊目とだいぶ初期の作品なのですが、ドラマ版を先に観たので後回しにしていました。結末知ってるから読まなくても……と思っていたけれど、いやぁ読んでよかった。

    ヘイスティングズと訪れた保養地のホテルで、”最近3回も命を狙われた美女”ニックと出会ったポアロさん。
    彼女の話を聞き身辺に気をつけるよう警告するのですが、ついに悲劇が……といったストーリー。
    ニックがなぜ命を狙われるのか?動機は金か、痴情のもつれか?
    丁寧に捜査を進めるものの、あちらを立てればこちらが立たずで行き詰まる推理。ポアロさんもやはりお年なのか……と諦めかけたところへ怒涛の幕引きです。
    ドラマ版がかなり印象的だったので珍しく犯人を覚えていたのですが、それでも引き込まれました……!
    ミス・レモンの降霊会が始まった時は大いに困惑したのですが、原作もこの展開だったのですね。笑

    怪しげな容疑者たち、意外な犯人とその動機という謎解きの面白さもさることながら、ヘイスティングズ&ジャップ警部が出てくるとやっぱり嬉しくなっちゃいます(⁠^⁠^⁠)
    もう何度目かの引退後のポアロさんが事件を前に生き生きしてくる姿も良いし、
    「……普通の人間に無理なことを可能にしなければ、エルキュール・ポアロである意味がないじゃないか」(p252)
    などなどポアロ節炸裂なところも最高!
    ”狂信的な犯人”まで出てきて、もう好きな要素詰まりまくりな1冊でした〜!

  • 何度も生命を狙われる若き美女ニックを守るために、エルキュール・ポアロが乗り出す! しかし、花火大会の夜、従姉妹のマギーが殺されてしまう! ニックの赤いショールで、犯人は誤認したのか? と、さすがのポアロも思い込まされてしまったなんて! 真犯人の恐るべき策略にはゾッとします。「邪悪の家」という邦題、上手くつけたものです…。
    和田誠さんの表紙画のポアロ、可愛い!

  •  邪悪の家は僕が初めて読んだクリスティ作品で思い出のある小説だ(読んだのはエンドハウスの怪事件、他社の翻訳だが)。物語の構成が単純でわかりやすく、フーダニットの面白さ、どんでん返しの魅力が詰まった作品であり、僕は最初にこの作品を読んだからこそクリスティの虜になり心酔していった経緯になる。また、エルキュール・ポアロを知るには最適な作品だと思うし、この作品はそれ程に彼の人間性が詰まった物語だと思う。

     ポアロは探偵業を引退し、保養地のホテルにヘイスティングスと滞在している。彼の元には引退後も各国の主要な人物から探偵の依頼が届くがどこ吹く風、全く取り合わない。そんな中、ニックという若い女性と知り合い、彼女が三度も命の危険があった事をポアロに話す。そしてその話の最中にも、彼女は命を狙われる。ニックは気づかないが、ポアロは彼女の危険に気づき、彼女の住むエンドハウスを訪れる。

     上記したようにポアロらしさがあふれた作品で、各国主要人物の依頼は受けないが一人の女性の危機には労を惜しまない(今回はそれが裏目に出る訳だが)。ヘイスティングスは相変わらずでストーリーを通じて読者の目線を誘導する役割を与えられている。
     ポアロが推理の際にAからJまでで可能性を整理し、我々も犯人が誰であるかの推理をこの中から考えられる様に進むが、中々道筋が掴めない。一つの殺人をきっかけにどうしても噛み合わない問題点や、物語が進むと有名な冒険家の死や毒入りチョコレート、消えた遺言書、凶器のピストル、謎の人物、隠し部屋等様々な疑問が噴出していく。(クリスティの上手なところでこれだけの要素がありながら物語はシンプルに整理されている)
     最後は堂々の大団円になり全ての要素が集約される。僕は初見の際は犯人の意外性に驚き、ミステリーとはこうだと基準になった作品であり、今回再読に至っては犯人を知っているからこそ、この物語の根幹の面白さを味わえたし、ポアロの道化役も楽しめる事ができた。
     ポアロは終盤に「なんて事だ!!」と騒ぎたてて事件を解決する訳だが、ある意味でポアロの気づきが大きい作品程、後半から終盤にかけてのどんでん返しが起きやすくなったいる。従って彼が騒ぎ出す作品は何かしらの裏切りがあると期待してしまう。今作も例に漏れず驚きがあるが、正しくクリスティがポアロさえ騙そうとしているかの様な作品だった。読みやすくわかりやすい作品だが余りにも悪い奴が多いので(笑)もう少し要素が少ない方がミステリとしてはスッキリする様に思うが、違和感がある訳ではない。

     非常に懐かしく楽しい時間だった。そろそろポアロシリーズを読み終えてしまいそうなので味わいながら楽しんでいこう。

  • 名探偵ポアロは保養地のホテルでニックと出会った。彼女は近くに建つエンド・ハウスの所有者で、最近三回も命の危険にさらされたという。ニックを守るべく屋敷へ赴いたポアロは悲劇を防げるのか?!

    ポアロの目の前で起きたらしき銃撃!誇り高き名探偵への宣戦布告ともとれる犯行に、ポアロと友人・ヘイスティングズは立ち上がる。犯罪を未然に防ごうとするも、恐るべき惨劇は起きてしまう。しかも、とても意外な形によって!ポアロですら困惑する事件に、ぼくも終盤までハラハラしっぱなしだった。クリスティーが描く怪しい人物は、本気で終盤まで見抜けなくて、いっつも振り回されてしまう自分がいる(笑)

    なぜニックは狙われるのか?屋敷はボロボロで、お金もないはず。誇りを地に落とされたポアロは、その地面を嗅ぎ回って獲物を見つけ出す猟犬のように食い下がる。その先に発見した邪悪な人間の本性。誰もが当たり前に持つ感情が地に落ちた時、それは邪悪にもなり得るのだ。そういう意味ではポアロと犯人は対照的だったなと。人間ドラマもさることながら、一筋縄ではいかない謎に読み応え抜群だった。

    物語の序章部分がちょっと読みづらいかなと思うのと、事件がなかなか複雑でかつ終盤に一気に解決していって理解が追いつかなかった。作中ではポアロが人物リストや怪しいポイントを書き出してくれたりするので、そのフォローはありがたかった。いや、むしろそこで翻弄されてる気も(笑)

    p.293
    「彼は信頼を裏切らない人物だ。ぼくが保証する」
    「それなら、なおさら秘密なんてもてないさ。いいか、秘密を守るためには、堂々と嘘を並べられる才能が必要なんだ。喜劇を演じ、かつそれを楽しむという能力も」

  • 昔、創元推理文庫で『エンドハウスの怪事件』というタイトルで読んだが、クリスティ文庫完全読破目指して再読。

    再びヘイスティングス登場でポアロもの安定の空気感!冒頭から登場のニックの魅力と絡みながらいつも通りテンポよく楽しめる。

    以前読んだとはいえ話は全く覚えていなかったが何故か途中から怪しいと思ってたらその通りの結果に。記憶の奥に残ってたのかな?そう思い出して読んでると読者の意識を誘導する記述が絶妙に散りばめられている事に気がつく。事件には直接関係のない謎など多少のノイズも含まながらも事件を中心にまっすぐ展開する流れは潔い。景色美しさや登場人物の魅力、シーンの少なさから映像化に向いてるかも。

  • ポアロシリーズ6作目。

    ここまできたら、クリスティーの思考回路が分かってきそうなものだけど、
    やっぱり最後のどんでん返しで気持ち良く騙されてしまう(笑)

    「邪悪な家」というタイトルに相応しく、
    悪意、嫉妬…ドロドロとした感情が渦巻いている作品でしたね。
    表向きは優雅だけど、その仮面の下は、、、

    岬の先に建つエンド・ハウスの、若く美しい女主人ニック。
    彼女は3度も命を狙われるが、運良く命拾いをする。
    ポアロに助力を仰いだニックは、ポアロの目の前で狙撃され…

    むぅ、これまた予想外の犯人でした!
    確かに犯人に行きつくための要素は完全に提示されるのですが、
    巧みに意識を逸らされてしまうのが、さすがクリスティーです。

    愛しのヘイスティングズ君も登場してくれて、嬉しかった(笑)

  • 今回も全然分からなかったな〜さすがポアロ。そしてお馴染みのヘイスティングズ...笑

  • 比較的ページ数も少なめで読みやすかった。
    人間模様も表と裏があるのがとっても分かるような真相で、やっぱり人って怖いなぁ……と感じました。
    だからこそ、人間は面白いし、ミステリだってより面白くなるのですけれどね( *´艸`)
    色々予想外で、流石、アガサ・クリスティ。
    流石、ポアロ。
    ……というしかなかったです♡
    やっぱりミステリって面白い!!!

  • まさかまさかのどんでん返し!
    今回のが一番推理を外してしまった!
    かすりさえしなかったです笑

    ポアロも何度も行き詰まっていて、かなりハラハラした。
    もう一度読み返して、あれもこれも嘘なのかと思うとゾッとします!

  • 全員話が噛み合わなくて疑わしいのは、命を狙われているはずのニックが嘘ばかりついていたから。
    全員怪しんだのに、予想外の犯人でめちゃくちゃ面白かった。
    ニックとマギーの本名が両方マグダラなのが、日本語話者からするとわかりにくいが、英語圏だとしっくりくるのだろうか。

  • 結局今回も最後やられた…!
    証拠となる部分はこじつけを感じるかもしれない。その国の常識や知識があればすんなり納得する部分もあるかもしれない。

    でもなあ…気づけるようなヒントは散りばめられていたから文句言えないんだよなあー


    あと、表紙はこんなイラストver.でない(旧版?写真チックな方が好きなので不服)。
    あと、解説つまらなかったけど元ネタあったら楽しめる系?

  • なるほどこうきましたか、面白い。
    狡猾な犯人によって探偵共々振り回されるけれど、これもミステリーの醍醐味だと思えば楽しい。
    複雑に見えた事件もポアロの手に掛かることで単純化され、最後には綺麗に落着してしまう。
    事件の真相を覆う複数の要素を一つ一つ剥がしていくような推理は、読んでいて本当に気持ちが良い。

  • ポアロとヘイスティングズが偶然出会った女性に事件の臭いを感じ、調査していく。
    事件が発生する前に、防ぐことができるのか。
    ほぼ会話だけで話しが進むクリスティーモード?が楽しいです。
    ポアロの灰色の脳細胞が、皆の心を読み解いき、ラストに最高の演出で犯人を披露します。

  • この話は、別の本で前に読んだか、映像作品で見たか何かで、知っていたはずだけど、結末自体を忘れてたので、新たな気持ちで読みました。
    最後の最後までポアロが悩み抜いているのが印象的かな。

    てか、この本を登録するのに、ブクログのバーコード登録を利用したんだけど、実際に登録された本、私が読んだのと表紙が全然違うんだけど。

  • その家には何か邪悪な空気があった。

    ポアロが保養地で出会った美女ニックが命を狙われる。彼女を助けようとするポアロだが、惨劇は起きてしまう。代わりに殺されたマギー、命を狙われ続けるニック。犯人の目的は遺産なのか、嘘をついているのは誰なのか。

    「それ以外の人物」が犯人になるのはミステリとして反則である。正確に言えば、「今まで登場していない人物、もしくはその場にほとんど関係のない端役の登場人物」が犯人になるのが反則である。謎解きの最初で今回の犯人は反則では、と思った。しかし、反則ではなかった。真犯人は、ずっと登場し続けていた、端役なんかではない、とても重要な登場人物だった。

    読者がミステリの反則を考えて読むことを、クリスティーは予想していただろう。だからあえての「それ以外の人物」が犯人なのだ。ポアロが考えるために容疑者のリストを作る。そこに設けられたJの項目、外部の者Jの可能性を、ミステリをよく読む人こそ鼻で笑う。一度は引退した、年老いたポアロの描写は、ポアロの灰色の脳細胞が鈍っていることを読者に示唆する。それこそが、クリスティーの罠なのだ。

    もっと鋭い読者なら、今回の犯人は以外でもないのだろう。意外な犯人パターンとしては、よくあるから。けれど私は気持ちよく騙され、驚かされた。そして納得した。心地よく騙され、驚かされ、納得できるところ。これがクリスティーの好きなところで、私とクリスティーの相性の良さを感じるところである。

  • 名探偵ポアロは保養地のホテルで、若き美女ニックと出会った。近くに建つエンド・ハウスの所有者である彼女は、最近三回も命の危険にさらされたとポアロに語る。まさにその会話の最中、一発の銃弾が・・・ニックを守るべく屋敷に赴いたポアロだが、五里霧中のまま、ついにある夜惨劇は起きてしまった。

    前作よりも結末がドラマチックで面白かった。まさかすぎる展開で、全然予想しなかったなあー。かなり苦戦したポアロでしたが、トランプをやってから最後にみんなを集めて種明かしまでは怒涛の勢いでした。結局ポアロの前で最初にニックを弾丸で撃ったのはフレディの夫でよかったってこと?人は見かけによらないということに関して、ヘイスティングスが学習しないのは笑っちゃうんだけど、でもだからこそ彼がポアロの相棒足りうるんだろうな。今回はいいところで発熱してましたがやっぱりポアロの独壇場にならずに読者の目線で場を盛り上げてくれる大切な登場人物だと思うので。しかし海外の名前の愛称って難しいなあ。

  • ヘイスティングスが復活。アルゼンチンに行っていたとある。イギリス南部の海辺のホテルに滞在中のポワロとヘイスティングス。一緒に座った若い女性ニックが顔にきたハチをよけ、帽子を放った。帽子を見ると穴が開き下には銃弾が・・ 例によって犯人探しに乗り出す。ニックは岬の先端のエンド・ハウスという祖父の屋敷に住んでいた。

    ニックの従妹、従弟、美術商、海軍中佐、ロッジに住むオーストラリアから来た夫婦、怪しい人物はたくさんいるが・・

    最後にはどんでん返し。ここでもニックの受け継ぐ遺産が事件の種に。


    1932発表
    2011.1.15発行 図書館

  • ポアロは四度も命を狙われたエンド・ハウスの所有者ニック・バックリーの安全を守るため、犯人を見つけようとします。しかし、犯行理由が見えず、起きる前に犯罪を見つけることはポアロにとっても困難きわまりないことでした。

    そして、とうとう殺人が起きてしまいます。ただ、殺されたのはニック・バックリーではなく、彼女のいとこのマギーでした。ニックと間違えられたのです。

    それにより、ポアロたちの仕事は“マドモアゼル(ニック)の身の安全を確保すること(p144)”から、“殺人犯を突き止める(p144)”という単純なものになりました。ポアロは論理的に動機を考えたり、ニックの周囲にいる人たちのリストを作ったりします。読んでいて自分も状況を整理できて、助かりました。

    ポアロは長い間“闇のなか(p284)”にいましたが、犯人が“賢すぎた(p346)”ことで重大な事実を発見し、真相を見抜きます。私には誰が犯人なのかわからず、ポアロの閃きはさすがだと思ったのですが、殺人が起きる前に解決してほしかったという思いもありました。

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