雲をつかむ死〔新訳版〕 (クリスティー文庫 エルキュール・ポアロ)
- 早川書房 (2020年6月18日発売)
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感想 : 54件
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784151310102
作品紹介・あらすじ
英仏間を飛ぶ飛行機内で、変死した老婦人が発見された。死因は蜂毒によるものか、それとも……。名探偵ポアロが大空の密室に挑む
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
密室での殺人事件が飛行機内で展開される本作は、緻密なプロットと巧妙なトリックが魅力です。パリからロンドンへ向かう飛行機の中で、老婦人が変死体として発見され、ポアロがその謎に挑む様子は緊張感に満ちていま...
感想・レビュー・書評
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【ポアロ】
パリからロンドンに向かう飛行機の中で事件は起きた。人が密集している狭い飛行機の中でどうやって殺人をしたのか?
見つかった凶器も謎だらけの、まさに「雲をつかむ」ような事件。
大好きなクローズドサークルで起きた事件に恋愛要素も入ってきて楽しめた。
解説はなんと大好きな阿津川辰海さん!
久しぶりの阿津川さんにめちゃくちゃテンション上がってしまった。
ファンだから言うのではなく、本当に過去イチわかりやすい解説だった。
まず、阿津川さんも同じクリスティー攻略本を読まれていることに驚いた。
そして、それぞれの主要メンバーの心理描写が描かれている所を親切にページ数まで教えてくれる。読者はそのページを振り返ると伏線に気が付くことができる。
なんてわかりやすい楽しい解説なんだ!
2度読みすると、ちゃんと書いてあるから面白いんだよなぁ。
阿津川さんの解説を読んで更に物語の深みに気が付くことができた。ミステリーの読み方を教えてもらえると、こんなに面白くなるんだ。
教え方がとても上手な先生に教えてもらったような感じで最後まで楽しかった。
★3.5詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
BSドラマ結末を思い出す前に読む。ポアロが容疑者達の犯行時の様子を知るために恐喝者から助ける探偵役になったりなどあらゆる手段を使うのが面白すぎる。阿津川辰海さんの解説が原文を引いたり他の作品との繋がり指摘したりと懇切丁寧で良い。
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パリからロンドンに向かう飛行機の中で女性が亡くなった。首には蜂に刺されたような跡があり、畿内に蜂が飛んでいたという証言も挙がったが、床には人工の毒針が落ちていた。一体誰がどうやって彼女を殺したのか。
飛行機という密室で、乗客の動きも限られる中での殺人である。しかもただ乗り合わせただけの乗客の中に女性を殺したいと思う人がいるのかもわからない。いったいどのように謎が解決するのだろう、と思いながら読んでいると、少しずつ分からなかった事情が見えてくる。だがしかし、大事な情報はかなり後の方にならないと出てこず、最後の最後に一気に解決に向かうという感じである。
設定の妙で気を引くが、最後まで興味を継続させることができなかった。決して面白くないわけではないが、自分の中ではあまり印象に残らなかった。主要な登場人物同士の関係性が薄いのも原因の一つかもしれない。ただし、クリスティはあとでじわじわおもしろさがわかってくる場合があるので、ここで評価を決めてはいけない。時間をおいてまた読んでみるべし。 -
読みやすく、たんたんと進むストーリー。大胆なトリックを楽しむというよりは、伏線を楽しむ感じでした。最後まで犯人がわからず、さすがポアロといった感じです!
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パリからロンドンへ向かう飛行機の中で、金貸し業を営む女性が変死した。機内にいた蜂に刺されたと思われたが、ポアロは人工の毒針を発見する。衆人環視かつ、空の密室で起こった犯罪を解き明かせるのか?!
飛行機内での密室殺人!しかも凶器は吹き矢の毒だった?!なんとその矢筒はポアロの座席の後ろに押し込んであり、審問でポアロが危うく犯人にされかけるという導入が面白い。イギリスとフランスの警察の力を借りつつ、ポアロは得意の会話にて謎という雲をつかんでは晴らしていく。その手際は圧巻の一言。不意にこぼれた言葉が命取りになるという。阿津川辰海先生の解説を読んで、伏線部分を読み直すとニヤニヤが止まらない。二度読みが楽しい一冊。
途中ではスパイ活劇のようなシーンも。ポアロがとある人物の変装を酷評してて笑ってしまった。
「これは、なんのつもりです? サンタクロースがおしゃれをして子どもたちをよろこばせようというんですか?」
「いいですか、あなた、あなたは脅迫者であって、喜劇役者じゃないんですよ」
大の大人がこんなに怒られてるのをミステリで見る日が来るとは(笑) 名シーンであり、迷シーン。
人物の彫り込みは他の作品と比べておとなしめではあるものの、裏側の駆け引きは見応えあり。事件に巻き込まれたジェーン・グレイたちのロマンスや、事件が引き起こした仕事や生活への余波などもテーマになっている。ポアロが見せた気遣いが粋で良かった。事件に巻き込まれようとも生活は続くのだ。
p.159
「ちょっといいですか、マドモアゼル・グランディエ? 職業柄、わたしは相手の話を信用しない──つまり、証明されていないことはなにひとつ信用しない、ということです。わたしは、最初にこの人物を疑い、つぎにべつの人物を疑うということはしません。わたしはすべての人を疑うからです。ある犯罪にかかわりのある人物はだれでも、無実が証明されないかぎり、わたしにとっては犯罪者なのです」
p.374
「人生は、とてもつらいものになりうるのです。人には、たいへんな勇気が必要です」
「自殺するのに? ええ、きっとそうでしょうね」
「生きるためにもです」ポアロは言った。「人には勇気が必要ですよ」 -
スーシェ版ポワロを見るために手に取りました。いやはや、本当にクリスティーは容疑者たちのキャラクターを立たせるのが上手いなと。美容室で働くジェーンなどは、今後のサブキャラクターになるかと思うほど詳細に描かれていましたね。
最後の謎解きは「そんなにうまくいくか?」とツッコミたくなりましたが、客室乗務員やメイドなど、この当時の人々が「あえて意識しない」ことを利用した方法だったのだなと。意中の人が席を立った瞬間に手鏡を出すのは、令和の我々もやることですし。
通して、あまり派手な内容とはいえないのですが、そのぶん第一章の鮮烈さは強烈。映画だったら絶対ここでタイトルが出るでしょうね。
いつにも増して、「自分のことを話したい」本能的欲求にアプローチする手法で進む今作。あっという間に読み切ってしまったのは、きっと新訳版の上手さのおかげではないかと思います(旧訳は未読ですが……)。
メイドを引き連れ食事やなんやが出てくる当時の旅客機は想像が難しかったので、ここはしっかり映像で楽しみたいと思います! -
飛行機の中での殺人。相変わらず関係者が多く途中まで誰が誰だか整理できず…いつものようにひとりひとり丁寧に話を聞き、詳細に調査をして真実に近づいていく。いつも通りポワロの質問は私も理解できないのだが、最後にはそういうことか!と感心してスッキリ。最初の計画が成功していれば完全犯罪にできたかも。
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毒針を使った空の密室殺人を暴け。
パリからロンドンに向かう飛行機の中で殺人が起きた。凶器は落ちていた毒針。飛行機内で蜂を見たという人も現れる。ポアロは犯人を見つけられるのか。
乗り物全般が苦手なのかポアロ。この当時、もしかして飛行機での旅行は珍しいものだったのか。吹矢で毒針を飛ばすなんてありなのか。トリックや犯行にはなんだかピリッとしない感じがある作品。
しかし最後まで止まらずにページをめくり続けてしまうのは、会話が面白いから。いい加減なマスコミ、パリで出会った2人の進展、あれこれと語り合うポアロと警部たち。さらに登場人物の独白も面白い。犯人とわかってからその人物の独白を読み返すと、ここにこんな意味があったのか、と驚く。犯行時の行動がそこに堂々と書いてあるのだ。
クリスティーすごいな、とまた思った。これはやはり全作品読むしかない。 -
さすがアガサ女史、安定の面白さで読み進めさせてくれる。
コロナ禍で心理的余裕が無いせいか、本が読めない状態だったがやっと復活。作品中何度か出てくる、人はみな自分のことを語りたいという抑えがたい欲求を持っている、という言葉も響く。舞台がいつもの汽車や船でなく飛行機なのも新鮮。
ただ個人的には、フルニエという中途半端に推理が効く(愛すべきジャップの単純さやヘイズティングの天真爛漫さと違って)存在のせいか、物語のキレが悪い気がした。ただ、あとがきにある「アクロイド殺し」と「そして誰もいなくなった」の間の飛び石的作品、との解説に納得。
とはいえ、今回も私はアガサ女史の手中で遊ばれ真犯人に自力で辿り着けなかった、、読み返すと犯人が自分で自分のこと殺人犯、と告白しているのに、一瞬オヤって思ったのに、、!、、ミルクボーイのネタのように、あ、犯人じゃん!、、でもコイツは違うか、、と打ち消してしまっていた。
登場人物の内心がセリフで語られるのってズルイな。何となく本人たちに心寄せてしまってミスディレクションに全部引っかかってる私。また天国のアガサさんをほくそ笑ませてしまった、、笑
ジェーン•グレイとアンヌ•モリソン。選ぶ男性によって女性の人生の陽と陰が決まる。ジェーンはポワロに救われたけど、その人の本質なんて自分ではわかりっこないのよ、善し悪しも偶然よ、とアガサ女史が教えてくれてるような。ポアロはビジネスライクといいつつ、人のココロの機微もようく観てて優しいんだよな。最後の言葉にも表れてる。まさにパパ•ポワロ。アガサ女史自身はポワロを嫌ってた(笑)みたいだけど、私にとっては、灰色の脳細胞と併せて、厳しさと優しさを持ち合わせた尊敬に値する人物。
そして、ジゼル。殺されても同情に値しないような人物が被害者になるのが常だが、本作は、夫に捨てられ、孤児院の娘にきっちり毎月送金、でも自分の判断で大金を送金して親子の縁を切る、若い頃はキレイだったのに天然痘で美貌が失われ、女を捨てて金貸し業で身を立てた、、と、心を動かされる人物だった。恐喝はダメだけど。この辺りの描写にアガサ女史の人を捉える慈愛みたいなのを感じるのは私だけかな。アンヌ•モリソーのこの結末は可哀想。。
いつもながら、真犯人わかってから二度読みしたくなるのに併せて、途中、写真の電送、、ってこの時代、FAXみたいなのがあったのか?この時代、飛行機の乗客の座席が向かい合わせ(CA席みたいに?)だったのー?とこりゃまた色々調べたくなる要素も。余韻が残る作品。 -
ずっと曖昧で、探り探りなのでら落ち着いて読めました。起伏はあんまり無かったけれど、ポアロは最初から目星ついてたたけど、まずは事実をかくにんしてから、、の過程が面白かったです。
ただ、真相に近づいたタイミングでまた一人殺人事件が起こるパターンがどうにも毎度やるせない、なんとか防いであげて〜と思う。 -
この『雲をつかむ死』、ドラマで観たことがなく、題名も聞いたことがなかったので、面白いのかな?と半ば疑問に思いつつ「新訳版」が出るくらいだから面白いのだろう、と信じて読みました。
面白かったです。
クリスティー作品でよく悩まされる、血縁関係者が多くて相関関係を覚えるのに苦労することもなかったし、ヒロインのジェーンが好ましく描かれていて良かった。
犯人も最後までわからなかったし。
ちょっと偶然が重なりすぎてる感は否めないけれども、読みやすく面白かったので★5つです。
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パリからロンドンに向かう飛行機のなかで、金貸し業を営む女性が変死体で発見された。その首には蜂に刺されたような傷があったが、偶然乗り合わせたポアロは、床から人工の毒針を拾い上げる。衆人環視の客室内で、誰がいつ、どうやって犯行に及んだのか?大空の密室を舞台とした不可解な事件にポアロが挑む。
密室殺人という意味ではオリエント急行を彷彿とさせる作品ですが、やはりこの本でも殺害方法が肝になってきます。最後まで蜂に騙されたなあ・・・。ノーマンは怪しいと思っていたのですがどうしてもアリバイというかどうやって殺したのかが分からなかった。後から読み返すと伏線が見事で感嘆しますね。2か所はおかしいと引っかかったんですが、そこ以外は完全に気が付かなかった。一つ気になるのが、殺されたマダムの娘は、連絡をもらわなければ全く気付かなかったということ?それともノーマンに言われたから知らないふりをしていただけで母親のことをすでに知っていたということだったのかな?それで同じ飛行機に乗り合わせるってすごいな。 -
おおお、騙されました~。
こっちかと思ったらそっちか!!と。 -
亡くなるまでは早いけれど、そこからが長い……
面白いけれど、時々飽きがきちゃったり、誰なのか分からない人が出てきたり……
登場人物一覧をもう少し充実させてほしかった。
真相が明らかになるのもかなり焦らされた感が……
これはアガサ・クリスティの手のひらの上で転がされているのかも?笑
序盤の1人1人にスポットライトが当たる感じやポアロらしい周囲を振り回しつつの捜査や終盤で見せる優しさ、前の事件にも触れている辺りがとても好きでした。 -
違う人を犯人じゃないかと疑ってたのでビックリした
飛行機の中の殺人事件でしかも凶器が毒吹き矢とハチですごくおもしろいのだけど、その後の捜査はスピード感もなく淡々としていてウーンってなってた 犯人がわかったあともう一度読んだらかなり印象違いそう -
ポアロ
なんだろう、つまらないってわけでもないのだが、すごく面白いってこともなかった。殺された人がぞんざいに扱われてる感じで気の毒に思う。飛行機に乗り合わせただけの女性に「びっくりするほど不美人」なんて言われるなんて。
乗客の持ち物リストにある「書籍『無益な経験』(この国では発禁)」が気になったけど、もちろんストーリーには何も関係なかった。 -
ポアロシリーズ。端的な事件シーンに退屈な審問。これどうやって転がしてくんだろう。と思ったがポアロの捜査が面白くするすると読めてしまった。
トリックはうーん、当時の航空機の事情がわからんからなんとも。。荷物多くない?って感じてしまったかな。そういえばポアロの拠点がイギリスにあるのかフランスにあるのかも知らないな。結構雰囲気で読んでるわ。
解説によるとかなりの技巧が盛り込まれているみたいで。そういうところは楽しかったな。説明されて気づいたところもあるけれど。あとポアロの女性に甘いキャラクターも好きだ。
また読みたくなったらシリーズのどれかを読もう。でも感覚的にはミスマープルのシリーズの方が好きだからそれを確かめてからだな。
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